電話で英語を話すのが苦手という方が多いですが、ほとんどの場合電話と言っても英語を話すということに変わりはないので、内容という点では心配することはないはずです。
たしかに、電話では相手の顔が見えないという違いがあります。顔が見えない(相手から見られない)方が落ち着くという方もいますが、「相手の顔を見ている時は何とかなるような気がしても、電話で話すと一気に難しく感じる」という方が多いようです。
このあたりをもう少し掘り下げてみると、たしかに電話での英会話に特有の難しさもあるようです。それは
(1)ふだんの会話では言い慣れないことを話さなければならないことがある
(2)電話はいきなり面識のない人からかかってくることがあり、緊張する
ということが大きく影響しているようです。
つまり、予定外の英語をとっさに話すことの難しさと言えるかもしれません。そこで今回は、「電話ではThis is … と言う」とか「しばらくお待ち下さいはHold on, please.」のようなことの次の段階で、話の本題として予定していない英会話フレーズを選びました。これで準備して、「予定外」を「想定内」にしてしまいましょう!
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1.電話の調子が悪い、よく聞こえない
相手の声がよく聞こえない時、日本語では「電話が遠いのですが・・・」と言いますが、英語では直訳のfarなどは使いません。単に「よく聞こえません」と言えばいいのです。
I can't hear you very well. 電話が遠いのですが。
この文ならば電話の調子が悪い時も相手の声が小さい時も使いますが、明らかに相手のトーンが低いのが原因であれば、次のようにはっきり言いましょう。
Could you please speak up? もう少し大きな声でお願いできますか?
speak upは「はっきり話す」という決まり文句です。この場面では
Could you speak a little louder, please?
と言ってもいいですね。
声の問題ではなく、ガーガー雑音が多いなど電話の調子が悪い時には、次のように言って見ましょう。
Something's wrong with the line, isn't it? この電話、変ではありませんか?
これで先方が、”I don’t think so. I can hear you very well.”(いいえ、問題なくよく聞こえますよ。) などと応じてくればこちらの電話の問題だとわかります。もし先方にもよく聞こえなければ
Yes, this is a very bad line. はい、接続がひどいです。
と言った返答になるでしょう。いずれにしても、こういう時は一回切ってかけ直すのがいいですね。なお、最初のSomething’s wrongの場合はlineの代わりにphoneでもいいですが、bad lineの方はbad phoneだとちょっとおかしいです。基本的にline(回線)を覚えておけば問題ありません。
電話の途中でいきなり切れてしまうことがあります。こういう時はしかたなくかけ直しますが、再びつながった時に言うフレーズには次のようなものがあります。
I'm afraid we were cut off. さっき、切れちゃいましたね。
I don't know why, but the line went dead. 何だかわからないけど、切れたね。
Sorry, we got disconnected. すみません、切れてしまいました。
I lost the connection. 切れてしまいました。
2.いない(不在の)人にかかってきた電話を取った場合
会社で電話を取る時は、不在の時の取次が「想定外」では困りますので最初にトレーニングされますが、ふだん自宅でしか電話を取らない方は、慣れていないので慌ててしまいがちです。
当人が外出中であれば、Sorry, but he is out now.(すみませんが、今外出中です)です。これは難しくありませんね。その人が家の中にはいるけれど出られない場合、「ちょっと手が離せません。」と言う場合には、
She's tied up right now. 彼女は今手が離せません。
こう言ってよほどのことがなければ(尋ねられない限り)、She’s busy with 〜(〜で手が離せません)などと理由を言う必要はありません。
目的の人が電話に出られないことを知ったら、相手の行動は(1)待つ、(2)伝言を残す、(3)いったん切る、のどれかになります。それぞれ、次のような会話の流れになるでしょう。
(1)相手が待つ場合
Can I hold? (相手)お待ちしますが。 Sure, I'll get him right now. Please hold the line. (あなた)はい、すぐに呼んできます。切らずにお待ち下さい。
(2)伝言を残す場合
May I leave a message to her? (相手)伝言していただけますか? Yes, go ahead please. (あなた)はい、お願いします。
出られないとわかっていれば、あなたの方から先に伝言を預かることを申し出ましょう。
Would you like to leave a message? ご伝言をお預かりしましょうか? May I take a message? ご伝言はありますか?
(3)かけ直す場合
わざわざいただいた電話ですから、商品の勧誘電話などでもない限り、かけ直しはこちらからと申し出ますね。次のような言い方があります。
Shall I have her call back? 彼女からかけ直させましょうか? I'll have him call you back. 彼から折り返させます。
3. 携帯電話での会話
今は家庭の電話より携帯電話を使う方が多い方も多いと思います。そこで最後に、外出中に携帯に着信があった時の会話を紹介します。
なお、Smartphone(スマートフォン)は英語ですが(「スマホ」は絶対に通じません!)ガラケー、スマホの総称としての「携帯」はアメリカではcellphone、イギリスではmobileを主に使います。
外出中にあなたの携帯に電話がかかってきた時、困るのは電車や車の中にいる時です。話し続けられないのでその状況を伝えましょう。
Sorry, but I'm on the train. I'll call you back in 5 minutes. すみませんが電車内です。5分後にこちらからかけ直します。
I'm on the road now. 今、移動中です。
それ以外にも、話しにくい状態のことはありますね。そんな時は
It's kind of difficult to talk now. Can I call you back? 今ちょっと話せないので、後でかけ直します。
話せないので、とりあえずメールを受けるという手もあります。
Sorry, but call me on my cellphone. 悪いけど携帯にメールして。
Please text me when you have time. 時間のある時にメールしておいて。
(動詞textは「電子メールを書く・打つ・送る」です。)
また、回線の調子はよくても外なのでうるさくて話しにくい時もあります。
It's really noisy here. Just a minute, please. とても周りがうるさいので、少し待ってください。
Let me move to a quieter place. Just a second. 静かな場所に移りますので、少し待ってください。
電波の状況が悪い時、bad lineを使ってもいいですが、携帯でよく使われるのは
The reception is bad here. ここは電波の(受信)状況がよくありません。
運悪く携帯電話のバッテリー残量が心もとない場合は、早めに次のように言っていきなり切れないようにしたいものです。
I'm afraid my battery is almost dead. May I call you when I ocme home? あいにくバッテリーが切れそうなので、帰ったらからかけ直していい?
今回は、できる人でもちょっとあわてる場面での電話の英会話表現を覚えました。これで、いつどこで電話がかかってきても余裕で対応できますね!
ではまた。