前回はホテルと航空券の予約までの表現について学んでいただきました。いよいよ現地に着いたら、(その足で訪問とか、そうでなくても自分の会社の支社にまず顔を出すという人もいますが)とにかくホテルにチェックイン。
滞在中はここが自宅になりますので、仕事の後は每日快適に過ごせるように、第2回はホテルでの会話を中心にご紹介します。
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1.チェックイン
ホテルのフロント(reception)に行って、”Hello, may I help you?” と言われたら、”I’d like to check in.” と言うのが一番簡単です。後は先方が流れを作ってくれますので、聞かれるままに答えたり書類に名前を書いたりすればいいですが、聞き取れなくて手間取るのも面倒なので、先にこんな風に言ってしまいましょう。
I made a reservation for a single room, nonsmoking, under the name of Masahiko Tanaka.
シングルで禁煙の部屋を予約した田中将彦です。
これだけ情報をあげれば、すぐに次のように確認してもらえるでしょう。
Hotel (H): Thank you very much, Mr. Tanaka. Your reservation is for three days at the corporate rate. Nonsmoking room.
You (Y): Very good.
H: Would you fill out this guest form?
Y: Here you are.
H: Thank you. Here’s your key. You’ll be in Room 335. Do you need help with your luggage?
Y: I have just one small suitcase. I can handle it myself.ホテル(H): ありがとうございます、田中様。コーポレートレートで3泊のご予約となっております。禁煙のお部屋です。
あなた(Y): その通りです。
H: こちらのゲストフォームにご記入をお願いします。
Y: (書き終えて)はい、済みました。
H: ありがとうございます。こちらがお部屋の鍵です。お部屋は335号室です。お荷物をお持ちしましょうか?
Y: 小さいスーツケースが1つだけですので、自分で運びます。
(単語チェック)
fill out:(書類などに)記入する
fill inでも同じ「記入する」の意味になります。どちらを使ってもいいですが、fill outは主にアメリカ、fill inは主にイギリスでよく使われます。
空欄に書き込んで埋めるという意味ではfill inの方が素直な感じがしますが、outの場合は、何もない所に要素を加えて発展・完成させるという発想です。前置詞(副詞)inとoutの概念の一端を理解できる例だと思います。
Here you are.:はい、どうぞ。
「ここにあります」のHere it is.とほぼ同じ意味ですが、相手に何かを差し出す時の ”Here you are.” は「あなたがここにいます」ではなく「どうぞ」です。あるいは ”Here you go.” とも言います。
luggage:手荷物
アメリカでは主にbaggageと昔教わりましたが、実際にはどちらも使うので気にする必要はありません。実はこの2つの違いは意味にあります。
luggageは本来「旅行の時に荷物を入れるためのスーツケースなど」、一方baggageは「旅行の時に荷物を入れたスーツケースなど」。つまり、空のままお店で売られているのはluggageで、baggageとは言いません。しかし荷物を詰めて持ち歩いている時はluggageでもbaggageでも正しいので、この場面ではどちらでもいいことになります。
2.ホテルでの会話
ホテルに滞在中、何かものを頼んだり伝言を受け取ったりする場面があります。あまりあってほしくありませんが、苦情を言いたい時もあるでしょう。これらはフロントで直接言ってもいいですし、部屋から電話することもあります。
(1) 用事を頼む
滞在中に必要なものを買ったり届けてもらったりする時。
I’d like to order some drinks. I wonder if I could get room service.
飲み物を頼みたいので、ルームサービスをお願いします。
Could you send up some more towels, please?
追加のタオルを届けてもらえますか?
こう言えば、”Yes, I’ll send someone up right away.”(はい、すぐ参ります。)と返事が返ってきて、数分以内にリクエストは満たされるでしょう。
(2) 伝言を受け取る、頼む
仕事を終えてホテルに戻ったら、外出中にホテルにかかってきた電話などの連絡を確認します。
Have anyone left any messages for me?
誰かから私あての伝言がありましたか?
Do I have any messages?
何か私へのメッセージがありましたか?
また、外出前に伝言を残しておくこともあります。
Could I leave a message for someone who is going to call me? Please tell him (her) that I’ll be back by six o’clock.
私に電話があるはずなので、伝言をおねがいしたいのですが。6時までに戻ると伝えてください。
(3) その他の会話
快適な滞在ができないと思った時は、(クレイマーにならない程度に)ホテルに要望を伝えましょう。
I’m afraid it’s very noisy next door.
隣の部屋がやかましくて困ります。
I wonder if you could tell them to turn down the TV.
テレビの音量を下げるように頼んでもらえませんか?
I’d like to speak with the concierge.
コンシェルジュに話したいのですが。
(単語チェック)
concierge:(ホテルの)案内係、コンシェルジュ
発音は最初にアクセントを置いて、「コンスィエージ」という感じです。カタカナ語の「コンシェルジュ」は通じないと思います。
Could you change some money for me?
両替していただけますか?
Is there a currency exchange near the hotel?
ホテルの近くに両替業者がありますか?
I wonder if there’s a nice restaurant nearby.
近くにいいレストランがありますか?
(単語チェック)
currency exchange:為替・両替(業者)
最初の文のchange moneyの動詞changeの代わりにexchangeも使えます。
ホテルで両替すると一般的にレートが悪く手数料も高いので、2番目の文のように街中の両替業者を教えてもらった方がいいことが多いです。
3.チェックアウト
滞在の最後はチェックアウトです。電話かフロントで
I’d like to check out. Room 335.
チェックアウトをお願いします。335号室です。
これでフロントが精算を始めます。最後はフロントでの会話です。
You (Y): Would you prepare my bill, please?
Hotel (H): Mr. Tanaka. How would you like to pay?
Y: On my Mastercard.
H: This is the receipt for you. Would you sign here if everything is all right?
Y: OK. Here you go. Would you call a taxi for me?
H: Sure. Thank you very much for staying.あなた(Y): 精算をお願いします。
ホテル(H): 田中様、お支払いはどのようにいたしますか?
Y: マスターカードでお願いします。
H: こちらが領収書ですので、ご確認の上サインをお願いします。
Y: (サインして)はい、どうぞ。タクシーを呼んでもらえますか?
H: もちろんです。ご滞在ありがとうございました。
(単語チェック)
bill:請求書
How would you like to pay?:
現金、カード、トラベラーズチェックなど支払い手段を聞いています。
今回はホテルにチェックインしてからチェックアウトまでの会話を取り上げました。ぜひ活用して快適なご出張を!