“Enjoy making mistakes!”
“Be self-confident!”
“Speak in a loud voice!”
先日、東京都が主催の「外国人おもてなし語学ボランティア」フォーラムで、ゲスト講師がまず英語でロールプレイを始める前の心構えとして、上記のアドバイスをくれました。
私は、ハッとしました。
講師の先生がくれたアドバイスが、私が小学生を対象とした英会話ワークショップにてまず子どもたちに伝える内容と同じだったからです。
外国語で会話を始めるまえの心構え、とでもいいましょうか、完璧主義な日本人がとにかく英語を話す前に自分の心に留めておいてほしいこと、これは年齢問わず共通なのですね。
今回は、そんな日本の皆さんがあと4年に迫った「東京オリンピック」に向けて、街でみかける外国人観光客の方々を最大限活用した「今から始める英語でおもてなし」の実践方法をご紹介していきます。
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I like your XXX! まずは褒めてコミュニケーションしてみよう!
「外国人おもてなし語学ボランティア」フォーラムは、ゲストの講師の先生による講演からスタートしたのですが、まずアイスブレークとして隣の人に自己紹介をするワークがありました。
初対面の人に、「まずは自分がどんな人なのか」知ってもらう、自分から自己紹介することで相手の警戒心もなくなりますよね。
名前やどこに住んでいるか、何をしているか、など自分について簡単に英語で説明できることは必須です。
大体自分のことについて言いつくしてしまい、言葉に詰まった時、アドバイスとして、
「Like」を便利な単語として紹介し、
“I LIKE your _____.”
と、「相手のいいところをみつけて、ほめてみましょう」とおっしゃっていました。
私も以前執筆させていただいた、「海外の常識に学ぶ人間関係のコツ」のなかで、「相手との距離を縮める、相手を褒めるシリーズ」として、幾つか表現をご紹介しました。
例えば、
Your scarf is very pretty. 「あなたのマフラーとてもかわいいですね」
ですが、これを講師が紹介してくれた「LIKE」を使うと、
I LIKE your scarf.
とてもシンプル、かつ使いやすいですね。
皆さんも初めて出会った外国人に、自己紹介にプラスしてまずは相手のいいところをみつけて、「LIKE」で褒めてみましょう。
円滑なコミュニケーションの第一歩となるはずです。
■「おもてなし」の心は些細な勇気から
「外国人おもてなし語学ボランティア」フォーラムでは、過去の研修の参加者による体験談の発表もありました。
これは、実際研修後にどのくらい成果があったのか、研修後に積極的に外国人に対して「おもてなし」をふるまうシーンがあったか、というものでした。
体験者の発表はとても興味深く、ぜひ皆さんにも共通する体験があるか、と思いますのでシェアさせていただきます。
ある専業主婦の方の例です。
「外国人おもてなし語学ボランティア」への応募は、産後の社会復帰のため、などがメインの目的でした。
ところが、研修に参加し、いろんな世代の方と交流することで、「英語を使って外国人とコミュニケーションをとりたい」という大人の方が沢山いらっしゃることに感銘したそうです。
その後、日常生活のシーンで観光地に住んでいる、というメリットを活かし、なんと観光地を歩く度に、研修で一人一人に配られた、「おもてなしバッジ」と「語学ボランティア証」を首からぶら下げて歩いてみました。
ところが、外国人とすれ違ってもそのバッチとボランティア証に気づいて話しかけられることはほとんどなく、諦めかけた頃にある機会を得ました。
あるお店で店員さんへオーダーをしようとしていた外国人観光客がなかなか定員さんとコミュニケーションを上手くとれないでいました。
そして、このチャンスを自分の英語力は気にせず、ただ「助けてあげたい」という想いでなんとか英語を駆使して間に入ってあげたところ、観光客にも、お店の人にも感謝されたそうです。
ここで私が伝えたいのは、この女性の「些細な勇気」で、ある外国人観光客の旅行の思い出に「日本人のおもてなしの心」が加えられた、という事実です。
講座を担当していた過去約30カ国を訪れた経験のある外国人講師は、彼が母国のアメリカに帰ると、必ず聞かれるというあるエピソードを話してくれました。
日本以外のアジアの国に滞在していたときは、
“What did you do in_____?’ のように、その国で何をしていたか、という彼個人がその国でやっていた事について聞かれることが多かったそうです。
しかし、日本についての質問は、
“How is Japan like?” のように、「日本ってどんな国なの?」と、国そのものに興味をもっている人が圧倒的に多い、と言っていました。
とても興味深いですね。
つまり、私たち日本人が出会う外国人に対して、コミュニケーションをとったその日本人の対応一つひとつが、「日本の顔」として外国に伝わるのです。
そう考えると、緊張してしまう方もいるかもしれませんが、日本を代表するアンバサダーとして、皆さんが出会う外国人一人ひとりとの出逢いを大切にしていってほしいと思います。
さらに講師がお勧めしていたのは、最初の一言が英語だと緊張するのであれば、
「すみません」と日本語で話しかけてから、
“May I help you?”
と、英語で尋ねられても違和感はない、というものです。
もともと日本に興味がある外国人なので、「日本語で話しかけられたい、日本の音に触れたい」と思っている人も多いはず、と話していました。
相手にとってベストのおもてなしをするには、
自分にとってもベストのおもてなし環境をつくってからサポートする、ということも緊張をほぐすひとつの手かもしれませんね。
■まとめ
今から始める「英語でおもてなし」の実践方法は、円滑なコミュニケーションから。
英語で話しかける前の、日本語で「すみません」は効果的。
彼らの大きな心にドーンと体当たりしていくこと、まずはつたない英語でも物おじせずに「コミュニケーション」しましょう。そして、そんな外国人に出会うシーンに備え、今からできることを少しずつ始めてみてはいかがですか。
<この記事を要約すると>
・相手のいいところをみつけて円滑なコミュニケーションを促す「LIKE」
・一人ひとりが日本を代表するアンバサダー、行動に自信をもって!
・ベストなおもてなしは、ベストな環境つくりから。