ビジネス英会話 交渉編(2)~価格を交渉する

ビジネス基本表現
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 今回は、ビジネス英会話では最も重要な場面の1つである価格を交渉する時のフレーズを紹介します。

 価格の交渉では、通常最初に条件を伝えて売り手側から見積もりを出してもらいます。見積もり段階である程度のレベルに落ち着かせるために値引きに似た交渉が起こることもあります。そして、見積もりに基づく実際の価格の交渉では、他社の価格やさまざまな条件に応じてさらに値引きを求めることになります。では、見積から見ていきましょう。

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(1)見積もり

 価格の交渉は、まず見積もりの提示とその検討から始まります。

We’d like to get a quote for an order of 10 PC’s.
 パソコン10台の見積もりをいただきたいのですが。
・quote:見積もり
 「引用する」のquoteは知っている人が多いと思いますが、ビジネス英語では「見積もり」、「見積もる」。名詞と動詞が同形です。
 名詞として使えばこのようにget/have a quoteのような言い回しになります。
 動詞ならば、We’d like you to quote〜という形になります。

What’s your estimate for placing an ad?
 広告掲載の見積もりはどの程度ですか?
・estimate:名詞・動詞が同形で、「見積もり」「見積もる」の両方に使えます。
・ad:advertisement(広告)の略です。

We can set the price at $1,000 before tax.
 税抜き価格1000ドルでご提供できます。
We can consider the terms and conditions that you want.
 ご希望の取引条件も考慮(検討)いたします。
・terms and conditions:取引条件

 残念ながら、見積もりの段階で問題外なら断るか、再検討を依頼します。

This is over our budget.
 当社の予算を超えています。
・budget:予算
The price you quoted is higher than we expected.
 見積もり金額は思っていたより高いですね。
Can you reconsider your quotation?
 見積もりを再検討していただけますか?
 

(2)価格の交渉

 見積もりで交渉の余地があると思ったら、実際の価格を話し合います。

The price is much higher than that of X Company.
 この価格はX社のものよりずっと高いです。
XYZ Company is offering a lower price.
 XYZ社の価格はもっと安いですよ。
・offer:
 offerは「申し出る、提示する、差し出す」など幅広い意味がありますが、ここでは価格を提示することです。ここでquotingを使うこともできます。また、offerも動詞と名詞が同じ形です。

I believe our price is very competitive.
 当社の価格は競争力がある(=他社より安い)と思います。
・competitive:競争力がある 
 low priceならともかく、cheapは「質が劣る」というニュアンスが強いため、きちんと売りたい場合は使わないようにしましょう。
 また、価格は安いにこしたことはありませんが、low priceをあまり強調すると「品質は大丈夫か?」と不安になりかねないので、アピールする時などはcompetitiveをよく使います。

Could you make it $900?
 900ドルになりませんか?
・make it:何とかする、やりくりする
 make it=「それを作る」とは漠然とした表現ですね。しかしそれだけに、ここからさまざまな場面で使えます。また、このitは特別なものを指すわけではありません。便利な表現ですので、いくつか例をご紹介します。
【make it】
 If you don’t give up, you can make it.
  あきらめなければ実現できる。
 I finally made it home.
  やっと家にたどりついた。
 It looks like I am going to make it.
  間に合いそうです。
 Unfortunately, the injured didn’t make it.
  残念ながら負傷者は助からなかった。

(3)値引き

 値引きは価格交渉の醍醐味(?)ですね。いろいろな場合を見てみましょう。

Could you give me a bigger discount?
 もっと値引きしていただけますか?
Could you discount it a little more?
 もう少し値引きしていただけますか?
・discount:値引き(する)
 これも名詞と動詞が同形ですが、アクセントの位置が違います。最初の文は名詞なのでdis(前)、次の文は動詞なのでcount(後ろ)が強くなるので注意してください。
 また、名詞discountを使う場合の動詞は、ここでは主語がyouなのでgiveですが、主語をIにして
 Can I get a bigger discount?
ということもできます。さらにgetについて付け加えると、
 Can you get me a bigger discount?
という文にもできます。getは変幻自在ですね。

(4)条件をつける

 価格以外の条件をつけることによって、実質的に値引きの効果を持たせることもあります。

We will take care of the shipping cost.
 送料は当社の負担とします。
If you pay in cash, the price can be lower.
 現金払いであれば値引きが可能です
If you order 500 units, we will lower the price by 5%.
 500ユニットのご注文であれば5%値引きできます。
We will reduce the price if you pay the full amount by August 1.
 8月1日までに全額お支払いいただけるなら値引き致します。

(5)最終価格

 もうこれ以上値引きができないことや、逆に交渉の余地があることを伝える表現もあります。

We can’t offer a lower price.
 これ以上の低価格にはできません。
This is definitely our best price.
 これより良い価格はお出しできません。
$1200 is our final offer.
 1200ドルが最終提案です。
We can’t make it any lower.
 これ以上の値引きはできません。

The price is negotiable.
 この価格には交渉の余地があります。
We can give you a better price depending on the shipping date.
 出荷日次第では値引きの余地があります。

 いかがでしたか?ご覧のとおり、価格は品質や納期、さらに数量によっても交渉の余地があるので、それぞれに必要な表現を組み合わせて使うことが必要になります。

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