朝出かける時の「行ってきます」「行ってらっしゃい」。
日本語では当たり前に言っているのに、いざ英語で何と言うかと聞かれたらちょっと迷いませんか?
実際英米のネイティブはどう言うのでしょうか?
今回は「行ってきます」「行ってらっしゃい」と「ただいま」「おかえり」の英語フレーズについてお話します。
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■「行ってきます」「行ってらっしゃい」
「行ってきます」をまさか “I will go and come.” と考える人はいないと思いますが、まず思いつくのが “I’m going.” です。
これでも悪くはありませんが、実際に使うのは時間が来て「そろそろ行きます」という時に “Now I’m going.” (そろそろ行くね。)というような状況で、毎朝のやりとりとはちょっと違います。
では実際にどんな感じかというと、
"I'm off." "Have a good day!"
Offは「どこかから離れて」という意味で、いろいろな使いみちがある便利な単語です。
会社で「明日は休暇です」という時も
"I'm off tomorrow." "I'll have a day off tomorrow."
と言います。
また休みでなくても、
Kato is off on a business trip to Kagoshima.
と言えば「加藤は鹿児島に出張に出ております。」ということになります。
「行ってきます」「行ってらっしゃい」に戻ると、実はもっと簡単な言い方があって
"See you." "See you."
同じことを2人で言い合っていますが、実際これで済んでしまいます。
英米でも黙って出かけるということはふつうありませんが、要するに決まった言い方がないというのが本当のところです。
■「ただいま」「おかえり」
ではもうひとつ。「ただいま」「おかえり」はどうでしょうか?
「ただいま」には “I’m home.”という言い方がありますが、これは家に帰ってそこにいる人に向かってはまず言いません。
たとえば、会社から帰ったらいるはずの奥さんがいないので、台所にでもいるのかな?と思って「帰ったよ!」(I’m home!)と呼びかけるのが使われる場面です。
いつものとおりお出迎えしてもらった時の「ただいま」は、”Hi” 程度のことが多く、あるいはこんなやりとりになります。
"Hi, how are you?" "Not bad. How was the day?"
そう、あのHow are you?です。
ほとんどの日本人にとっては、学校で習う「お元気ですか?」というより、「こんにちは」の定型パターンとして教えられるので、”How are you?” “I’m fine, thank you. And you?” “I’m fine, too. Thank you.”というのはまったく形式的なやりとりにすぎないと思われているかもしれません。
ところがネイティブのHow are you?には心がこもっている、というのが私の実感です。
特にイギリス人はその傾向があるような気がしますが、朝最初に会った時の”How are you?”に”I’m fine.”を返すと、”Oh, very well!”と満面の笑み。
文字どおり「どうですか?」と聞いてくれているのがわかります。
だからぞんざいに返事をしてはいけません!
週の初めなら”How was your weekend?”と追い打ち(?)がかかり、そこから会話が広がっていく・・・というコミュニケーションの出発点がHow are you?なのです。
ちょっと寄り道しましたが、話を戻して最後に「おかえり」です。
これはWelcome back!と言わないこともありませんが、ちょっと他人行儀な感じをもたれます。
典型的なのは先ほどの会話の”Hi, how was the day?”になるでしょう。
「でしょう」というのは、「ただいま」と同じでこれも定型がなく、会話の出発点と考えればいいのです。
むしろ何もなく無言だったらその家族関係は・・・?
変な詮索はテーマから外れるのでやめますが、「行ってきます」や「ただいま」を彼らが言わないわけではありません。
ただあくまでフツーの会話の一部と思って下さいね。