2018年は様々な出来事がありましたよね。ワールドカップや南北首脳会議、クイーンの映画などなどが話題となりました。個人的にはMe Too運動が印象的です。そんな中、多くの人々がオンライン英語辞典で検索した単語もあります。世界中の人々は、いったいどんな単語を検索したのでしょうか?今回は2018年によく検索された英単語を見ていきましょう。見ていくのはオンライン英英辞典Dictionary.comです。
Self-made
2018年に話題となった英単語と言えばSelf-made。日本語でも「自分で作った」という意味で使用されますよね。そもそも、なぜSelf-madeが話題になったのでしょうか?
ことの発端は、Forbesがカイリー・ジェンナーをSelf-madeを使って形容したからです。カイリー・ジェンナーは、リアリティ番組のスターであり、年収は約180億円とも言われています。
それゆえに、Forbesは彼女を”a self-made billionaire”と形容しました。この使い方が多くの方の疑問を生んだのです。
では、self-madeの意味は何でしょうか?オックスフォード辞典は以下のように定義しています。
Made by oneself. 出典:Oxford Dictionary 自分で作った
多くの方は「自分で作った」という意味で認識しています。自分で億万長者を作るという意味は、なんとなく違和感を感じてしまいますよね。しかし、Self-madeにはもう1つ意味があるのです。それがこちら。
Having become successful or rich by one's own efforts. 出典:Oxford Dictionary 自分の努力で成功もしくは裕福になること。
この意味だとぴったりですよね!カイリー・ジェンナーは努力を重ねて、億万長者になったのですから。Self-madeには、こんな意味もあったのです。多くの人々は知らなかったようですが、あなたはご存知でしたか?
Footages
2018年に最も話題となった歌手の一人が、ラッパーのカーディ・Bです。そのラップスキルはもちろんのこと、私生活でも様々な話題を集めましたよね。個人的には、ニッキー・ミナージュとの大乱闘が記憶に残っています。
そんなカーディ・Bは英単語でも話題を呼びました。カーディ・Bが投稿したビデオの中で、何度も”Footages”と繰り返すのです。Footageは「ビデオ」などの意味を持つ英単語ですが、基本的には単数形で使うというのが共通認識でした。そのため多くの方が、カーディ・BのFootagesという複数形の使い方に疑問を抱いたのです。
カーディBのFootagesの使い方が正しいのかどうかを確かめるために、Footagesを検索する人が激増したというわけです。ちなみに、Footagesという複数形での使い方は間違っていません。しかし、標準ではないので、可能な限りFootageを使用したほうがよさそうです。
Shithole
見た目からして、いい意味の単語ではないことが分かりますよね。基本的には、ビジネスシーンやフォーマルシーンでは使用すべき単語ではありません。しかし、この単語が多く検索された理由は、あろうことかアメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプが使用したからなのです。
トランプ大統領はハイチとアフリカ諸国をShitholesと言ってしまいました。そのため、当然ながら世界中から多くの非難が噴出したのです。ある意味で、トランプ大統領はShitholeを使用するとこうなるぞという悪いお手本を示してくれたことになりますが。
さて、そんなShitholeの意味は、単語のまま訳すると「ケツの穴」という意味になってしまいます。ただ、実際の意味は少しばかり異なるのです。オックスフォード辞典は次のように定義しています。
An extremely dirty, shabby, or otherwise unpleasant place. 出典:Oxford Dictionary 本当に汚くて粗末な場所、もしくは不快な場所
トランプ大統領はShitholeというひどい単語を使い、特定の国々を乏しめたのです。この発言に対して、注目を集めたのがメキシコの元大統領ビセンテ・フォックス氏。彼は次のような発言をTwitter上で行いました。
.@realDonaldTrump, your mouth is the foulest shithole in the world. With what authority do you proclaim who’s welcome in America and who’s not. America’s greatness is built on diversity, or have you forgotten your immigrant background, Donald?
— Vicente Fox Quesada (@VicenteFoxQue) January 11, 2018
トランプ、あなたの口が世界一汚い場所だ。どのような権限があって、アメリカ合衆国に歓迎される人とそうでない人を決められるのだ。アメリカの偉大さは多様性の上に成り立っている、それとも君は移民の子孫という事実を忘れてしまったのか? 【単語解説】 authority - 権力 welcome - 歓迎する diversity - 多様性 immigrant - 移民 background - 背景
Hegemonism
今年もまた、北朝鮮が世界中の注目を集めた年でした。朝鮮民主主義共和国と大韓民国の両大統領が軍事境界線を越えた歴史的な南北首脳会談は話題を集めましたよね。また、金正恩とトランプの初の米朝首脳会談もありましたよね。
それらの歴史的イベントと同じくらい話題を集めたのが、金正恩とトランプの悪口合戦。トランプは金正恩のことを「ロケットマン」といえば、金正恩はトランプのことを「アメリカの老いぼれ狂人」という。
そんななか、2018年5月に金正恩がアメリ覇権主義」を非難したのです。この「覇権主義」を意味する単語こそがHegemonismなのです。オックスフォード辞典によるとHegemonismは次の通り。
The policies or praes iated with hegemony. 出典:Oxford Dictionary 覇権と関連した政治や慣習
「覇権主義」は日本語でも難しい単語ですよね。だから、調べてみました(きっと多くの英語ネイティブも同じ理由で調べたのでしょう)。覇権主義を簡単に説明すると、自国の利益優先で協調性が見られない政治です。
まとめ
今回は2018年に検索された回数の多かった英単語を4つ紹介しました。4つの単語を見ていると、やはり有名人の発言がきっかけとなることが多いようですよね。海外記事に目を向けていると、トレンドの単語に敏感になれるかもしれません。また、Dictionary.comでは今回見ていない単語も紹介しています。英語学習にもピッタリなので、時間があるときに目を通してみてください。記事はこちらからとなります。また同様の記事として、Oxford Dictionaryのこの記事も面白いですよ。