英語学習に関わらず、何かを暗記しないといけないとき、あなたはどのように勉強しますか?おそらく、黙って単語をじっと見つめて暗記するタイプと、口に出したり書いたりと体を動かしながら暗記するタイプに分かれると思います。実は、体を動かしながら暗記した方が、記憶定着力が上がることが分かりました。今回はカナダのウォータールー大学の研究結果”Study finds reading information aloud to yourself improves memory”を紹介しましょう。
暗記をすれば声に出して読むべし!?
You are more likely to remember something if you read it out loud, a study from the University of Waterloo has found. 【訳】 ウォータールー大学の研究で、暗記をする際には声に出しながら覚えた方が記憶の定着につながりやすいことが判明した。
【単語解説】
be likely to – ~しやすい
read something out loud – 声に出して読む
study – 研究
研究内容を見てみよう
A recent Waterloo study found that speaking text aloud helps to get words into long-term memory. Dubbed the “production effect,” the study determined that it is the dual action of speaking and hearing oneself that has the most beneficial impact on memory. 【訳】 ウォータールー大学の研究で、文章を話すことで単語が長期記憶に定着しやすくなることが分かった。「製造効果」と言い換えられ、研究は自身で話す・聞くという2つの行動が記憶に最も有益な影響を及ぼすと決断づけた。
【単語解説】
recent – 最近の
long-term – 長期的な
dub – 吹き替える
dual – 2つの
beneficial – 有益な
“This study confirms that learning and memory benefit from active involvement,” said Colin M. MacLeod, a professor and chair of the Department of Psychology at Waterloo, who co-authored the study with the lead author, post-doctoral fellow Noah Forrin. “When we add an active measure or a production element to a word, that word becomes more distinct in long-term memory, and hence more memorable.” 【訳】 「この研究によって、学習と記憶は活動的な行動から利益を受けることが分かりました」、心理学部長のコリン教授は述べます。 「単語に活動的な要素を加えると、その単語はより長期記憶に結びつき、その結果覚えやすくなることが分かったのです」
【単語解説】
confirm – 実証する
involvement – 関与
psychology – 心理学
fellow – 同僚
element – 要素
distinct – 明確な
hence – それゆえに
声に出して暗記することは、「話す」「聞く」という2つの刺激を受けることができますよね。それゆえに、記憶をする際には声に出した方がいいのです。
研究はどのように行われた?
The study tested four methods for learning written information, including reading silently, hearing someone else read, listening to a recording of oneself reading, and reading aloud in real time. Results from tests with 95 participants showed that the production effect of reading information aloud to yourself resulted in the best remembering. 【訳】 テストはあるテキストを覚えるために次の4つの方法が実施された、黙って読む、誰かが読んでいるのを聞く、自分が読んでいるのを聞く、そして声に出して読む。テストの結果、95名の参加者が「声に出して読む」ことで最高の暗記結果を得ることができた。
【単語解説】
test – テストする、試験する
silently – 黙って
result – 結果
participant – 参加者
研究は、95名の参加者に「黙って暗記」、「他人が読むのを聞いて暗記」、「自分の声が録音された音声を聞いて暗記」、「声に出して暗記」の4つの方法で暗記してもらいました。結果はお分かりの通り、2つの刺激を受けることができる「声に出して暗記」が最高でした。
運動も記憶に良いの!?
“When we consider the practical applications of this research, I think of seniors who are advised to do puzzles and crosswords to help strengthen their memory. This study suggests that the idea of action or activity also improves memory. And we know that regular exercise and movement are also strong building blocks for a good memory,” said Professor MacLeod. 【訳】 「研究を実用的なものへの応用を検討したとき、私はパズルやクロスワードをするようにアドバイスされた年長者の記憶力が高まることを思いました。今回の研究は行動や活動が記憶力を高めるということを意味します。さらに、定期的な運動や動きが記憶に良いことも分かっているのです」、とMacLeod教授は言います。
【単語解説】
consider – 検討する、考慮する
application – 応用
practical – 実用的な
senior – 年長者
strengthen – 強める
improve memory – 記憶力を高める
さらに運動も記憶力を高めるために良いそうです。運動と記憶の関係性について深く知りたい方は「脳を鍛えるには運動しかない!」という本を読んでみるのをおすすめします。実際に私も読みましたが、思わず毎朝運動したくなる内容でした。
まとめ~今回の研究を英語学習に活かそう~
今回紹介した研究結果は、英語学習にも活かせすよね。私の場合は、ひたすらシャドーイングと使えそうな例文を声に出して丸暗記したので、正しいやり方だったのかなと思います。また、机に座る時間の方が少なく、歩きながら暗記したのも良かったみたいです。ぜひ多くの感覚を刺激しながら、英語学習をしてみてください。また、英語に自身がある方は大学が発表している論文を読んでみるのもいいですね。知識が深まって面白いですよ。
参考
https://uwaterloo.ca/news/news/study-finds-reading-information-aloud-yourself-improves