この際、改めて確認しておきたい日本の住所の英語表記法

文化の違い
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今は世界中どこへ行ってもEメールが優勢で、手紙を書くという習慣がめっきり減りました。
旅先で出会った人と連絡先を交換するといえばメールアドレスです。親しい仲でも住所を知っているケースは稀だったりします。
けれども時には、何かを送らないと、あるいは送ってもらわないといけない状況が発生することもあります。外国にいる家族や友達にカードや小包みを送りたいと思うこともありますよね。海外のECサイトで買物をしようとするなら住所の記載は欠かせません。
そんな時、必要になるのは住所の英語化作業です。日本の住所を英語で書くにはどうしたらよいのか? どんな住所でも今後一切迷うことないよう、分かりやすくご案内します。

住所は逆から?

よく、英語で住所を書くときは順番を日本の逆にしなさいといいますが、その通りです。

日本では、郵便番号から始まって都道府県、市町村、地名、番地、アパート・マンション・建物名、部屋番号の順番ですが、英語ではこれをそのまま逆に書いていけばOKです。

部屋番号

マンションなどC棟123号室というような場合、C-123というようにハイフンでつないでしまいましょう。4号棟123室であれば、4-123という具合です。

部屋番号などの前に#記号が書かれているケースもあります。日本語でシャープと呼ばれるこの記号を、英語ではhashやpound markなどと呼びます。番号の前につけるものです。口座番号なども「Account #」と表記されているのを見たことがありませんか?
この#を使って「#4-123」のように書いてもよいですし、#は使わなくても送付物はちゃんと届きます。

オフィスなど、○階と書くときは3F(3階)のようにFまたは3rd Floorと書きます。
FとはもちろんFloorの頭文字です。

建物名

アパートやマンション、建物名をローマ字書きにします。
・Arc Apartment(アークアパート)
・Sky Tower Mansion(スカイタワー・マンション)
・Sunbird heights(サンバードハイツ)
・Asahi building(アサヒビル)

「アパート」は、きちんとApartmentとする方がよいでしょう。
「ビル」はBuildingでもよいし、略してBld.などとしても大丈夫です。

時には、凝った名前で何語なのか分からない、あるいはまったくの造語でスペルが分からないケースもあることでしょう。日本語の名前だとしても、ローマ字にすると長ったらしかったりして読みにくくなるケースもあります。
建物名はなくても番地と部屋番号が合っていれば届きます。悩むくらいなら、いっそのこと建物名は省いてしまっても構いません。

番地

番地は、地名の後ろの数字をハイフンで一つにまとめます。
3丁目4番地5号であれば3-4-5です。日本語で書くときも、そのように表記したりしますよね。時には「3chome 4-5」のように書かれた表記もありますが、そこはお好みで大丈夫です。

地名

地名は読み方をそのままローマ字書きにします。
地名の後には市町村名、その後ろには都道府県名と続きますが、どこで途切れるのかが分かるように、それぞれの間はコンマ( , )で区切ってください。

○○島というときは、○○ Shimaでも○○ islandでも構いません。

市町村名

地名と同じように、市町村名をローマ字で書きます。
そのとき、Nagano-shiとすべきかNagano-cityとすべきか迷う人もいそうです。どちらでも構いませんし、Naganoだけでも大丈夫です。そもそも日本の住所は、郵便番号を書いておけば住所表記は最小限で済むという触れ込みでしたよね。

1-2-3 Nagano, Nagano(長野県長野市1-2-3)

○○町という場合、Higashimachi(東町)のように続けてしまうか、Higashi-machiのようにハイフンで分けるべきか、あるいはHigashi-townとすべきなのかと悩んでしまうかもしれませんね。
結局のところ、日本の住所を英語化するにはこうしなければならないというルールはありません。配送する人に通じるかどうかで判断することが大事ではないでしょうか。

その調子で「区」も英語でwardとしても-kuでも、なくても大丈夫です。

Chiyoda, Tokyo(東京都千代田区)
Kanazawa-ku, Yokohama(横浜市金沢区)

都道府県名

これもまたKenでもPrefectureでも決まりごとはありません。Chiba-ken、Chiba prefecture、ChibaどれでもOKです。
東京、大阪、京都などは、都や府を除いてTokyo、Osaka、Kyotoだけで十分でしょう。HokkaidoもわざわざHokkai-doとする必要はありません。

郵便番号

英語ではZIP code(アメリカ)やPostal code(イギリスなど)と呼ばれます。もし書類などにそう書かれた欄があったら、そこに郵便番号を入れることになります。

「〒」の印は日本国内だけのマークですから、英語の住所に書く必要はありません。
456-0001のように、郵便番号の数字の部分だけを書きましょう。

国名

ここまでで、番地から郵便番号まですべて書き終えたはずです。英語で住所を書くということは、基本的に海外とのやり取りを想定しているということですから、必ず国名が必要になります。JAPANと必ず明記しましょう。国名がないと、いくら英語で書かれていても届きません。世界的都市TOKYOやOSAKAの文字が書いてあれば届くかもしれませんが、不要なリスクは取りたくないですよね。目立つように赤字で書いたり、アンダーラインを引いたりするのもよいでしょう。

実のところ、国名さえ「JAPAN」としっかり明記されていれば、日本国内住所は日本語で書かれていてもちゃんと届きます。
外国人に住所を案内するときは全て英語表記にする必要がありますが、海外にいる日本人が日本宛てに何かを送るというときは、必ずしも宛て先の住所をすべて英語で書かなくても大丈夫なのです。
「123-0001 東京都新宿区北新宿2-345 JAPAN」のような書き方で届きます。

宛て名

日本語で住所を書くときは、最後に受取人の名前が来ますね。けれども英語の場合、宛て名も含めて「逆」になります。まず、宛て名を一番上の行に書き、2行目から住所を書き始めます。

名前には敬称を付けます。Mr.、Mrs.、Ms.、Missなどのことです。男性に宛てる場合はMr.を使いますが、女性の場合は未婚(Miss)と既婚(Mrs.)で区別されています。
けれども最近では、男性に区別がないように女性にもそのような区別をせず一律Ms.を使うのが一般的です。女性への敬称はMs.を使うことをおすすめします。
ご夫妻宛てというときはMr. and Mrs.になります。

また、フォーマルなケースでない限り、そもそも敬称自体なくても問題ありません。友人同士などカジュアルなやりとりであれば、氏名(名前と苗字)だけの表記も普通です。

Missを除くそれぞれの敬称の後ろにはコンマが付いていますが、イギリス式では不要ですので、書かないと間違いということはありません。

船便・航空便

重い荷物なら、日数がかかる分、料金が割安な船便(By Sea)で送ることもありますが、そうでなければ航空便を使うのが一番多いですよね。郵便局に手紙や荷物を持っていくと「By Air」や「Air Mail」というスタンプを押したり、シールを貼ってくれたりします。
市販の航空便用の封筒には、「Par Avion」と書かれているものもありますね。フランス語で航空便(By plane)という意味です。

まとめ

ちゃんと知っているようでも、実際に書いてみると、ちょっとしたことで迷ってしまいそうな住所の英語化。文中でも触れましたが、配達する人に分かることが一番重要です。
数字は正しく書き、地名はどこで区切るのかなど、誰が見ても読みやすいようにしておくことがポイントです。
郵便番号を書いておけば地名まで判別してくれるので、郵便番号をきちんと書くことが助けになりますね。

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