英語に不安があると、コミュニケーションはせめてメールやメッセージで済ませ、出来るだけ電話は避けたいと思うものです。
しかし、いつもそれで事が足りるとは限りません。緊急にやり取りしなければならなくなった場合は、音声で直接話す必要があります。しかも、双方が電話口で内容を正しく理解できなければなりません。
英語でとなると、特に最初のうちは気が重いものですよね。でも、結局は場数を踏んで「慣れる」ことでかなり解決するものです。
電話をかけるときの要領を追ってみましょう。
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■まずは出だし
挨拶に続いて、自分の名を名乗ることから始まるのはいつだって電話の基本です。
・Hi/Hello, my name is Akino from ◯◯ company. How are you? (こんにちは、○○社のアキノと申します。)
日本語で業務電話をかけるとき、「いつもお世話になっております」と挨拶しますよね。英語の場合、「How are you?」がそれに相当すると考えてはいかがでしょう? 一つの決まり文句であり、必ずしも相手の様子を確認したいわけではありません。すぐに用件に入るよりも、ひと言「How are you?」が入ると印象が良いものですよ。初めて話す相手だとしても問題ありません。
固有名詞など、言葉が相手に分かりにくいようであれば、確実に伝えるためにアルファベットを一つ一つ伝えます。
・AKINO – A for America, K for Korea, I for India, N for New York and O for Oslo.
そのような時、よく使われる組み合わせを以下の一覧表にまとめてみましたので参考にしてください。異なるバリエーションもありますが、要は相手に分かってもらうことが肝心です。伝わる言葉であれば、これにこだわる必要はないでしょう。
A | America |
B | Brazil |
C | China |
D | Denmark |
E | England |
F | France |
G | Germany |
H | Hong kong |
I | India |
J | Japan |
K | Korea |
L | london |
M | Mexico |
N | New york |
O | Oslo |
P | Paris |
Q | Quebec |
R | Rome |
S | Spain |
T | Tokyo |
U | Union |
V | Victoria |
W | Washington |
X | X-ray |
Y | yellow |
Z | zebra |
■呼び出しと返答
携帯電話の場合、基本的に本人が応答すると思いますよね。でも念のため、相手を確認してから話し始めたい時がありますね。
・Is this Ms. Martha’s phone? /Are you Ms. Martha? (マーサさんの電話ですか?/マーサさんですか?)
・May I talk to you now? (今、話して大丈夫ですか?)
以下は、固定電話(landline)にかけた場合の呼び出しと応答例です。
・May I speak to Ms. Martha? (マーサさんはいらっしゃいますか?)
・I’d like to speak to Mr. Said. Is he around? (サイードさんに用件があるのですが、いらっしゃいますか?)
・Hold on please. (少々お待ちください。)
・Sorry, he/she's currently on another phone. (あいにくただ今、他の電話に出ております。)
・He is currently out but expected to come back in two hours. .(あいにく外出中ですが、2時間ほどしたら戻る予定です。)
・Any message? (何か伝言はありますか?)
・Please tell him/her I called. (私から電話があったとお伝えください。)
■用件理解のコツ
用件を伝える要領は日本語の場合と変わりません。内容を整理して簡潔に伝えましょう。
相手の用件を聞くときは、先方の話すペースに乗せられず、落ち着いて自分のペースを確保するのが大事です。
聞き取れないことがあったら、会話があまり進んでしまう前に聞き返して確認しておきましょう。
相手の英語のアクセントが強くて聞き取りにくいことも、よくあります。互いに用件を理解して初めて目的が達成されるわけですから、ここは妥協するわけにはいきません。
・Perdon? (何とおっしゃいましたか?)
・Sorry, could you say that again? (すみません、もう一回言っていただけますか?)
・I’m afraid I couldn’t hear you well. Could you repeat again please? (よく聞き取れませんでした。もう一度繰り返していただけますか?)
・Could you speak louder/more slowly? (大きな声で/もっとゆっくり話してもらえますか?)
聞き取りの場合、やり取りの中でこちらの理解したことをオウム返しに復唱するのは用件を正しく理解するためにとても有効な手段です。もし復唱した内容が間違っていれば、相手が正してくれるので効率よく、確実に意思の疎通が出来ますよ。
■数字を伝える
取引に関する数字や電話番号の伝達など、数字を伝える場面は多々あります。しかも、数をひとつ間違うだけで意味をなさなくなりますので、正確に伝え合わなければなりません。
ところが、互いに数字を確認し合っている間に重複したりして曖昧になりそうなときがありますよね。特に、同じ数字がいくつもつながっている場合は、抜け落ちを防ぐために次のように話すとよいでしょう。
数字が2つ連なる場合「double~」を使う。
・88=double eight
数字が3つ連なる場合、「triple~」を使う。
・333=triple three
また例えば、teenで終わる数字(16/sixteenなど)や、tyで終わる数字(60/sixtyなど)は、お互いに聞き間違えやすいものです。one-six、six-zeroと分解して確認するなど工夫しましょう。
■「かけ直します」
携帯電話の電波状況が悪くて声がよく聞こえない・・・「試しに今、こちらからかけ直してみますね」。または急用で、「後ほど、かけ直します」ということもあるでしょう。
・I can’t hear you well, the network/line is not good. Let me call you back right now. (電波/回線が良くないですね。よく聞こえないので、今こちらからかけ直してみますね。)
・Sorry, I got to go now. I’ll call you tonight. (ゴメン、もう行かないと。夜、かけ直すね。)
・I’m sorry, I have a visitor now. Could you call me back, maybe after one hour?
(すみません。今来客中なので、あと一時間ほどしたらかけ直してもらえますか?)
■間違い電話?
電話のかけ間違いというケースもあります。
Sorry, I think I have the wrong number. (すみません、かけ間違ったみたいです。)
で、確認してもう一度かけたけど、また同じ相手につながってしまいましたか?
Oh, sorry again. I’m calling xxxx-xxx-xxx. (またですね、すみません。 xxxx-xxx-xxxにかけているのですが・・・。) Yes, that’s my number. You should check again. (確かにそれはこの番号で間違いありません。もう一度確認した方がよいのではないですか?)
と言われるかもしれないし、
No, you are calling xxxx-xxx-xxY. (いいえ、こちらの番号はxxxx-xxx-xxYですよ。)
と言われて自分の勘違いに気付くかもしれません。
I see. Thank you.. (分かりました。ありがとうございました。) You are welcome. (どういたしまして。)
電話を取ってくれた相手の手間に一言お礼を言って、通話を終えましょう。
逆に間違い電話を受けたときは・・・
・I’m not Iwata/There is no Iwata here. I’m afraid you have the wrong number. (私は岩田ではありません/こちらに岩田という者はおりません。おかけ間違いではありませんか?)
■通話のしめくくり
用件が済んだら、ポイントをまとめて再確認しつつ、挨拶をして通話を終えましょう。
・Then, I’ll see you at the conference venue tomorrow at 11. (それでは、明日11時に会議場でお会いしましょう。)
・I will prepare the documents by Monday. (書類は月曜までに用意しておきますね。)
・So I will pick up Mariam on the way and see you at the market. (じゃあ、私は途中でマリアムを拾ってからマーケットで合流しますね。)
・It was nice talking to you! /Thank you for calling! (お話出来て良かったです!/電話ありがとう!)
業務・プライベートを問わず、最後にHave a nice day! という挨拶もよく使われますよね。
文字通り日本語に訳して「良い一日を!」と考えると、言い慣れないうちは取って付けたような気がして、抵抗があるかもしれません。
そんなとき例えば、「よろしくお願いします」の代わりという感覚で言ってみてはどうでしょう。自然に口に出来る気がしませんか?
「終わりよければすべて良し」。
最後をしっかり締められると、好印象を残せますよ!
■電話でコミュニケーションを取る際によくあるフレーズと、やりとりのコツをピックアップしてみました。
繰り返しになりますが、特に慣れないうちは相手のペースにのまれないよう、意識して自分のペースを保ち、「ゆっくり・はっきり」確実に対応するよう心掛けましょう。
逃げ腰で対応して、万が一、聞き間違いや伝え間違いがあっては、大事に発展しかねませんよね!