基本の基本!動詞「come」でこんなに言える!

こんな時にこんなフレーズ
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comeというと英語学習の最初に「来る」と習う超基本動詞ですが、英語を勉強するにつれてさまざまな意味のcomeが出てきます。

今回は、それらに共通する基本イメージから説明します。最後まで読み終わったころには、comeは自由に使いこなせるようになりますよ!

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☆ comeの基本イメージは「到達点への動き」

電話をしていて、「今そちらに行くから」というのはI’m going.ではなくI’m coming.と習ったと思います。「来る」ではなく「行く」なのにcomeを使うのは、

 comeは話している人が考えている「到達点に向かう」動き

を表すためです。反対に、goはある「起点から」の動きを表しますが、まず次の文でこの2つの違いを確認することから始めましょう。

1.The sun comes and goes.
 日は昇り、そして沈む。

これは「自分のいる位置」を基準に考えれば、comeはそこに向かって来る、goは自分のいる場所から消えてしまう動きになりますね。もう1つcomeの文を見てください。

2.I’m Sorry, but I can’t come to the meeting.
 悪いけれどミーティングには出られません。

これも、ミーティングの行われる場所(到達点)が頭の中にあるので、そこに向かう動きとなるのでcomeを使っています。

☆ 到達点→「結果」の意味へ

comeが動作の到達点への動きを表すことから、ある「結果になる」という意味の使い方も多くあります。

3.I knew this book would come in handy someday.
 この本はいつか役立つと思っていた。

come in handyは「役に立つ、便利だ」という決まり文句ですが、ここでのcomeは便利だという「結果」(=到達点)がわかったという意味の使い方です。もう1つ、come in handyの例を見てみましょう。

(例)That’s where cellular phones come in handy.
  そういう場合には携帯電話は重宝する(役に立つ)。

4.How come?
 どうして?

How come? は「どうして?」という意味(=Why?)で、口語でよく使われます。なぜその「結果になる」(=come)の?という言い方です。

なお、How comeの後(「どうして?」の内容)が続く時の、Whyの場合との違いに注意しましょう。

(例)How come you know so much about Japanese history?
  どうしてそんなに日本の歴史に詳しいの?

Whyならば疑問文なので、Why do you know …?となりますが、How comeの場合はHow come you know …?と「主語+動詞」の文になります。これはもともと
 How did it come about that …?
を省略したものなので、that以下は普通の文で、「主語+動詞」の語順になるというわけです。

5.Water comes to the boiling point at 100 degrees.
 水は100度で沸点に到達する。

このcome to〜は「〜になる」という意味で、これも「結果」のcomeが使われています。

(例)What are things coming to?
  この先どうなるのだろう。

(例)Her effort came to nothing.
  彼女の努力はむだに終わった。

2つめのcome to nothingは無に到達する、つまり「むだに終わる、水の泡になる、失敗する」などの意味になります。

さらに、When it comes to〜(「〜のこととなれば、〜について言えば」)という決まり文句がありますが、この場合のcomeも話題の「到達点、結果」と考えることができます。 

(例)When it comes to baking cheesecakes, she has no equal.
  チーズケーキを焼くことにかけては、彼女の右に出る者はいない。

☆ 「来る」で理解できる使い方

もちろん、「来る」という発想で使われている表現もありますので、今回は4つの例をご紹介します。

6.Honesty comes first.
 正直が一番。

come firstは「一番大切である、何よりも優先である」という意味ですが、文字通り「最初に来る」ことですね。

(例)Customer satisfaction comes first.
  お客様の満足が最優先です。

7.His family comes before his career.
 彼は仕事より家庭を大切にする。

come firstと同じ使い方で、come before〜は「~より重要である、~に勝る」という意味になります。先ほどの顧客満足度の例をもう一度使うと、次のように使えます。

(例)Customer satisfaction comes before profit.
  お客様の満足の方が利益より優先されます。

8.A good idea came to me.
 いい考えが浮かんだ。

come toは先ほども出てきましたが、ここでは「思いつく、思い出される」という意味です。次の言い回しも覚えておくと便利です。

(例)Just came to me.
  あ、思い出した。

これは会話で使えます。話している途中で何か思い出せない事があって、後で思い出した時にぴったりのフレーズです。

9. The table comes with two nice chairs.
 このテーブルを買うとすてきな椅子が2つついて来ます。

come with〜には「~が付いて(付属して)いる、~を搭載している」という意味があります。この例で「〜と一緒に来る」では日本語としておかしいですが、意味はそういうことですね。

また、このcome withと似た使い方に次の表現があります。

 The dictionary comes in two volumes.
  その辞書は全2巻からなる。

この2つの場合のcomeは「〜という状態で売られている」と考えることができます。

☆ 句動詞を含む表現

最後に、comeを使った句動詞を含む決まり文句もあります。

10.The engine came alive when he tried again.
 彼がもう一度やってみるとエンジンがかかった。

come aliveは「元気になる、活気が出る」という意味になります。このようにエンジンなどの機械について使うこともできます。

人が「元気になる」の例を挙げてみます。

(例)Just watch Peter come alive when he hears this music.
  見てごらん、ピーターはこの音楽を聴くと元気になるよ。

この文で、三人称単数のPeterに対して動詞がcomesとならないのは、知覚動詞(see、watch、hearなど)の使い方である「watch + 目的語 + 原形不定詞」になっているためです。動詞seeを使った次の例文と同じ形です。

(例)I saw him cross the street.
  私は彼が通りを横断するのを見た。

11.The fraud came into light.
 詐欺が明るみに出た。

come into lightは、明るいところに至る(来る)ので「明かされる、明るみに出る」という意味です。

come intoにもいくつか意味があり、1つは「〜になる」です。

(例)The cherry trees came into blossom at last.
  桜がようやく開花した。

また、「〜(場所)に入る」という文字通りの使い方もあります。

(例)He came into the classroom with a list of questions.
  彼は質問のリストを持って教室に入った。

最初にお話ししたとおり、comeの表現は「(頭の中の)到達点に向かう」という基本イメージでとらえると理解しやすく、また正しく使えるようになります。

この点を忘れずに、comeを使いこなしてください!

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