儲かってますか?会社の好調・不調に関する表現10選

ビジネス基本表現
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ビジネスでは、会社の業績や業界の競争環境などの話を避けて通ることはできませんが、この手の話には専門用語というより決まり文句と言った方がいいフレーズがたくさんあります。

今回ご紹介する10の表現は、ほとんどがやさしい単語ばかりなので覚えやすく、また覚えたその日から使えます。

会社の好調・不調に関する表現10選

in the red / black  赤字の / 黒字の

これは日本語と並べればわかりやすいと思います。会計の帳簿をつける時に、普通の数字は黒で書き、損失額を赤字で記入したので「赤で」「黒で」という意味の表現です。

We've been operating in the red for the last two years.
 当社は過去2年間赤字操業となっている。
Though it took us longer than expected, we are finally in the black.
 思った以上に時間がかかったが、ついに黒字になった。

「赤字に転落する」という言い方はいくつかありますが、
 drown in red ink、またはsink in the red ink
というのがよく使われます。

また、「赤字(黒字)」と名詞で言う時は数字のことなのでred (black) figureと言い、red letterにはなりません。

blue ocean / red ocean  競合がない(少ない)市場 / 競合の多い市場

blue oceanは見渡すかぎり青く平和な海。これに対しred oceanはサメがたくさんいる危険な海。

それぞれ、競争相手の少ない市場と競争の激しい市場をたとえた言葉です。特にblue oceanは新技術、新製品を売り込む時にメリットとしてよく使われます。

First it felt like swimming in a blue ocean, but not any more.
 最初は競争などないように感じたが、今はそうはいかない。
I don't think we should be entering that market. It's a red ocean.
 そのマーケットに参入すべきではないと思う。競合が多すぎる。 

go over with a bang  大好評を博す

bangは「バン」という銃声や花火のような大きな音のこと。大きな音とともに広がる(=受け入れられる)という意味です。

アイデアや商品が世の中で広く認められてヒットした時などに使う表現です。

Our new PC immediately went over with a bang.
 当社の新しいパソコンは、あっという間に大好評をいただきました。
The idea of Casual Friday is really going over with a bang.
 金曜日はカジュアルな服装にするという考えはとても好評だ。

go belly up / go bust  倒産する

bellyはお腹のこと(「ベリーダンス」というのはお腹を出して踊りますね)。魚が死ぬと腹を上にして水面に浮かんできます。この様子からビジネスで倒産、破たんを意味するフレーズになりました。

I was so surprised to hear that his company had gone belly up.
 彼の会社が倒産したと聞いた時は本当に驚いた。
Without some help from our banks, we could wind up going belly up.
 銀行から支援が得られなければ、倒産するはめに陥るかもしれない。

make or break 成否のカギを握る

make(作る)かbreak(壊す)か、つまり成功するか失敗するかのキーポイント、という意味の決まり文句です。make-or-break decision(のるかそるかの決定)のように形容詞としても使われます。

The new CEO could make or break this company.
 新しいCEOがこの会社の成否のカギになるだろう。
This is the make-or-break part of our plan.
 これが当社の計画の成否のカギだ。

ramp up 強化する

rampは「傾斜」のことですが、それを上っていくということから、何かをよりパワフルに、より効果的にすることをramp upと言います。ビジネスシーンで「増強する」と言う場合もこれがぴったりです。

We need to ramp up our marketing strategy.
 当社はマーケティング戦略を強化しなければならない。
He wants us to ramp our efforts to bring in new customers.
 彼は、我々が新規顧客の開拓にもっと力を入れることを求めている。

capitalize on 〜を利用する、チャンスを活かす

capitalizeはcapital(資本)の関連語で、「投資する」「現金化する」という単語ですが、さらに発展して「〜を利用する、〜に乗じる」という意味があります。

特にビジネスの世界では、ある機会をとらえて利益を上げる、成功するという場面でよく使われます。

Many companies failed to capitalize on golden opportunities.
 絶好のチャンスを逃した企業が多かった。
Lots of investors capitalized big on the IT boom.
 多くの投資家がITブームで大きく儲けた。

piece (slice) of pie 市場シェア

piece of pie、slice of pieはパイを分割した、その1つ1つのことですが、切れ目をいれた様子が円グラフに似ているので、1切れずつが市場シェアを表すようになりました。

Lots of foreign companies are hoping for a piece of pie.
 シェアの獲得を狙っている外資系企業が多い。
How can we ge a bigger slice of pie?
 どうすればシェアを拡大できるのだろう?
(より大きなシェア=シェア拡大)

lion’s share 最大の分け前(シェア)、うまい汁

シェアが出てきたのでもう1つ紹介します。最も多くの仕事をした人に一番たくさん支払うとか、最も大きな企業に共同事業の役割分担を多くするといった場合です。

これはイソップ物語が由来です。

ライオンとロバと狐が狩りに出かけました。取れた獲物をロバが三等分したところライオンは怒ってロバを食べてしまいました。ライオンが狐にもう一度分けるように命じると、要領を心得た狐は自分の分を僅かにして、ほとんどをライオンの物としたところライオンは満足したという話です。

強い者や権力者が利益を独り占めするというのが不変の真理だと言うことを表す寓話ですね。

I'm ready to do the initial work, but I expect to get the lion's share of the profits.
 取っ掛かりの仕事は喜んでしますが、収益のほとんどをいただきます。
We turned the lion's share of the project to a bigger company.
 プロジェクトの大半を大企業に任せた。

なお、正当な取り分のことをfair shareと言います。

size up 評価する

文字どおりには「大きさ(寸法)を測る」ことですが、ここから企業や個人の実力を「評価する」という意味で使われます。

We sized up the companies who had bid on the project.
 プロジェクトに入札した企業を評価した。
We thought his capabilities would be limited, after we sized him up.
 彼を評価した結果、彼の能力は高くないと考えた。

ビジネスの会話では、伝える力と印象の上でボキャブラリーの選び方がとても大切です。これらは相手に確実に伝わる表現ばかりですので、ぜひ活用してくださいね!

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