カリフォルニアの名門、スタンフォード大学。その敷居の高さや、卒業生たちの活躍からも、アメリカだけでなく世界中でその名が知られている場所となっています。人気は東海岸にあるハーバードと二分しており、シリコンバレーと呼ばれるIT集積地のど真ん中にあるということもあって、Googleや、SnapChatの創業者たちもスタンフォードに在籍していました。
実際に、キャンパスを歩いてみると、その広さに驚きが隠せません。芝生が敷かれて、歴史ある伝統的な建物たちが並んでいて、荘厳さだけでなく、恒久的に学生に愛されるであろう心地よさと、それを彩る空の色は最高です。こんな場所で、勉強し、クラブ活動を励む、日々を過ごしていれば、発想も変わっていくこと間違いありませんね。
それでは、そんなスタンフォード大学について、突っ込んで見ていきましょう。
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息子の名前を残すために始まったスタンフォードの歴史
「カリフォルニア州の子供たちは、私たちの子供でもある。」そんな言葉を残したのは、もともと大陸横断鉄道の一つでもあるセントラルパシフィック鉄道を興し、カリフォルニア州知事にも選任されていたリーランド・スタンフォードです。当時は、1891年。息子を若くして、病気で亡くした苦い気持ちから、そのリーランド・スタンフォード・ジュニアの名を残すために、夫婦で1886年に構想。およそ、6年をかけて、設立されることになりました。
およそ130年の歴史の中で、さまざまな分野で活躍する卒業生たちを輩出し、卒業スピーチには各分野での成功者がスピーチをすることでも知られるようになりました。とりわけ、2005年に行われたApple創業者であるスティーブジョブズのスピーチはYoutubeでも900万回再生がされているほどになっています。
政治家、起業家、スポーツ選手まで、スタンフォード著名な卒業生たち
スタンフォード大学の卒業生の中には、誰もが知っているような著名な人たちが名を連ねています。あの人も、この人も実は、スタンフォード大卒だったなんてこともあるものです。
・ハーバートフーヴァー
第31代アメリカ合衆国の大統領。在学中は、野球チームやフットボールチームの運営をはじめ、クリーニング屋など経営方面で名を馳せていました。卒業後は、鉱山技師として働き始めましたが、やがて、貧困に対する問題意識が高まり、大統領選に至っています。
・ラリーペイジ
Google創業者。共同設立をしたセルゲイブリンとは、スタンフォード大学の研究所が同じでした。大学の博士課程にてウェブのリンク構造、人間とコンピュータの相互作用、検索エンジン、データマインングなどを研究しているうちに、Googleのアイデアを思い浮かび、創業に至ったということになります。
・ジェリーヤン
Yahoo!の創業者。台湾で生まれ、1978年にアメリカに渡りました。スタンフォード大学では電気工学を専攻し、当時同じ博士課程に在籍していたでビッドファイロと共にウェブディレクトリサービスを作り始め、これがYahoo!となっていくのでした。
・アグネスチャン
歌手。1972年、代表曲でもある「ひなしげの花」で日本での歌手デビューを果たすことになりました。歌手として活躍する一方で、最近はユニセフの親善大使も務めており、活躍の場を広げることに成功しています。スタンフォード大学では教育学博士過程を修了しています。
・タイガーウッズ（退学）
プロゴルファー。ゴルフ界だけでなく、スキャンダルを度々起こしては世間を賑わせていますよね。2000年には全米オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権で大会優勝3連覇を果たすなど異例の事業を成し遂げています。彼は厳密には卒業はしていません。
西のスタンフォード、東のハーバード、因縁たるその違いは？
スタンフォードと比較するに値する大学はただ一つ、ハーバードだけです。ハーバードはカリフォルニアとは真逆であるボストン、東に位置しており、合格率はいずれも約5%と難関を誇っています。その違いはいろいろあって、お互いも睨み合っているみたいなのですが、やはり土地柄から出てくる違いが大きそうです。
東海岸や、アートや金融といった格式の高いイメージがあります。いうのであれば、ハーバードは世界で活躍するグローバルリーダーを輩出し、スタンフォードではビジネスなどで活躍する何か一つの分野に特化したプロフェッショナルを出す傾向にあるみたいです。
こうしたイメージのもとに、人が集まってくるため、結果的にこうした傾向な人たちが出来上がっていくということにもなっています。
観光地としても、もってこいなスタンフォードキャンパス
スタンフォード大学は、観光で立ち寄ってみるにもオススメです。歴史ある図書館や、メモリアルチャーチ、ブックストアなどは、長期休暇期間になると観光客で溢れかえっており、誰が学生で観光客なのかもわからなくなってしまいます。
その広い敷地内はとても歩きだけでは何時間もかかってしまいそうですが、サンフランシスコに旅行へきて「ザ観光地」を見てきたのとはまた違った風に見えて、涼しい一時を過ごすことができます。
ある特定の層には、学費を抑えるという制度も始めることを発表したスタンフォード。一度、ここにきてしまうと「自分の学生時代もこんなだったらな..。」と考えてしまうことも間違いありません。