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マイクロソフト買収!LinkedInの発展期ピッチから学ぶ

アメリカと、日本のワークスタイルにおける、大きな違いの一つは「仕事は仕事、プライベートはプライベート」。時間や人間関係がきちんと分けられているのです。
例えば、日本であれば、仕事外で飲み会に行くことを強制されたり、休日でも上司に頼まれてゴルフ接待へ行く。プライベートはあるものの、それが完全に確保されていることはありません。一方で、アメリカはどんなに忙しい企業であっても、定時になれば、帰ることに誰も咎めはしない。仲良くハイキングや、レクリエーションをする時にも、これはあくまで仕事の一環で、プライベートの時間内で行われることもありません。

時代は代わり、SNSにまでそれが発展しました。上司や取引先から、Facebookの申請がくるのです。私が一般的な企業で働いていた時もそうでした。基本的にブログのような感覚で、旅行に行った時の写真や、日々の出来事をあげていた私にとっては、Facebookで会社と繋がることは、なんだか好ましいことではありません。設定によっては、自分の名前を検索で非表示にすることもできなくはないのですが、そうなると会った時に「Facebookはやってないの?」なんて聞かれてしまい、この問題はなかなか解決しないものです。

おそらく、こういうソーシャルで会社と繋がってしまう悩みを抱えている人は少なくないはずです。そんなときには、ビジネス専用のSNSを提案しましょう。LinkedIn(リンクトイン)です。これは、仕事の経歴や、社会での人脈をインターネット上で見えるようにしておくことができるビジネスインフラ。個人のネットワークや能力を評価されて、働く場所を変えることができるアメリカのような環境には必要不可欠なものとなっています。

前置きは長くなりましたが。EnglistAでは度々、紹介しているLinkedInは先日、Office製品を提供していることでも有名なソフトウェア会社のマイクロソフトに、なんと(日本円で2.7兆円)で買収が決定されました。これは、過去の買収劇の中でも、衝撃的な一つとなりました。

今でこそ、4億人以上が利用する、世界最大のプロフェッショナルネットワーク。そんな会社にも、未だ発展途上だった時期があるのです。2004年にGreylockから出資を受けた際のプレゼンテーションを確認してみましょう。

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あなたが既に信頼をおいている人を通して、あなたが必要な人を見つけて連絡をしよう

一言で表現はされているシンプルではあるものの、「LinkedInはどんなサービスであるか?」、「なぜ、それには価値があるのか?」、「どのように他とは違っているのか?」がきちんと整理されています。まず、人々のネットワークインフラによって構成されているサービスで、必要な人を探し、連絡を取ることができ、そしてGoogleや他のサービスにはできないことが既に信頼を置いている人経由でそれを実現することができるのです。

何ができて(Find and Contact the People You Need)、それをどうやってやるか(Through the People You Already Trust)が直球で、記憶にも残りやすいです。

問題:ビジネス関係者がオンラインで、お互いを探して取引をするような効果的で信頼がおけるやり方がない

・イエローページから探すサービス供給者を選ぶのは失敗する
・履歴書のデータから雇用者を選ぶのは失敗する
・電話帳経由でビジネス関係者にリーチすると失敗する

ビジネスを始める上で大切なのは収益モデルも勿論ですが、何が新しいかです。ビジネスで定義される新しさは、今までできないことや問題をそれがあれば解決できる実現さを指します。LinkedInがある場合と、ない場合で変わる生活のシチュエーションや、世界の流れを明確に理解し、イエローページや履歴書ではできないことなど具体的な問題の解決になっていることを伝えなければなりません。

インターネット2.0 ビジネスモデル:高い収入と、高い利益

・新規開拓、ビジネスチャンス、人脈への可能性に大きな収益がもたらされます
たくさんの原理が、高収入を約束してくれます

・はるかに高い機能利益
無料での顧客獲得、嵩張らないコストで取引されるデジタル製品
営業利益率は、実質的には普遍的に無料のサービスであっても機能します

・LinkedInがネットワークを成長させるにつれて、実現難易度が低下
最も困難である点は広大で、高品質なユーザー基盤を築くことです

やたら誇張することは効果的ではありませんが、「Very(非常に)」のような修飾語は適度に使うようにしましょう。ビジネスにおける最も強調したい箇所には、こうした強調語を作用させることで、印象を残させることができます。

LinkedInは必要不可欠な市場で、良い状態にあります

・高利益を見込めるビリオンダラー(1000億ドル)の機会

・守りやすい市場における明らかなマーケットリーダー

・4億ドル未満を費やした強いチームと、強い実行力

外部環境が宜しいことはビジネスにおいて大切な要素となります。未来のことは予測できないので正確なデータであることは難しいですが、きちんと後付けできるようなものであることが好ましいです。

ビジネスを生むビジネスネットワークLinkedInのスライドは、相手を説得する力学に基づいたものですね。実際に、このプレゼンでLinkedInは必要分の資金を調達することに成功しました。このビジネス英語に学んで、今度の会議で勝負してみてはいかがでしょうか。

(参考): http://www.reidhoffman.org/linkedin-pitch-to-greylock/

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