気持よく売り込むセールストークの基本フレーズ

ビジネス基本表現
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 どんな場合でも、相手を説得する立場の人はセールスマンと言えるかもしれません。ですから、ふだんいろいろなことをよく話している人にとってセールストークはさほど難しくないようですが、そんな人にとってさえ、そのスキルを英語で100%活かすのは別問題ということが多いようです。

  そこでセールスに使えるだいひょうてきな英語の表現をまとめてみました。

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1.製品の特徴を説明する

 顧客に向けて自社の製品をセールスする時に、いちばん大事なのは製品の特徴を簡潔に説明することです。

  単刀直入に「特徴(feature)は・・・」というのが1つの方法です。

The unique feature of our products is its user-friendliness.
 当社の製品の特徴は使いやすさ(使い勝手の良さ)です。

 featureは音楽のライブなどで「この曲はギターの〇〇をフィーチャーしてお届けします」という時に使われて、すでに日本語の一部になっていますが、これを「フューチャーして」と言っている人が結構います。日本語でも英語でも混同しないようにしてくださいね。

 
 同じような機能の製品をいくつか見て、どれにしようか迷った時にあなたなら何を決め手にして選びますか?値段はもちろん大切ですが、「今売れているから」「人気があるから」良い製品だろうと思うお客様も多いものです。そこで

The design is especially popular with younger buyers.
 デザインは特に若い年代層に人気のあるものです。

のように、人気がある(popular)を強調するのも効果的なセールストークになります。

2.比較する

 人に何かを説明する時に、はっきりしたイメージを持ってもらうために効果的なのは「比較」や「例示」です。よく「東京ドーム100個分の容積」と言いますが、これは例示と比較を兼ねていますね。製品の売り込みであれば、「旧製品より◯%速い」「他社製品より◯グラム軽い」といった比較をすると、お客様にわかりやすくなります。まず旧型との比較です。

Compared to/with the older one, this one will take less space.
 旧型と比べると、こちらはスペースを取りません。

 動詞compareには「compare A to B」「compare with B」の2つの型があり、ほぼ同じように使われています。

 本来withは「AとBを比較する」の場合によく使い、toは「AをBになぞらえる」という意味の時に使う傾向がありました。たとえば

 Critics compared his music to the music of Beethoven and Brahms.
  批評家たちは彼の音楽をベートーベンやブラームスになぞらえた。

というのがtoを使う場合です。しかし実際には両者が混同して使われていて、特に「比較する」の意味では区別なくどちらも使われるようになっています。

 次に、他社製品と比較する場合は今のcompareも使えますが、次のような言い方もあります。

Unlike our competitors, we offer 24-hour support.
 競合他社とは違い、当社は24時間サポートを提供しています。

 競争相手(competitor)という言葉をはっきりと言って、それと似ていない(unlike)、つまり違う点はという形で差別化しています。

3.説得する

 一通り説明したら、他社製品など他の選択肢も持っているお客様に自社製品を選んでもらうために、強調したいポイントを改めて示して説得します。

Don't you agree that $500 is a bargain?
 500ドルはとても安い買い物だと思いませんか?

 メリットを説明して、「これで500ドルは安いですよね?」と自信を持って問いかけます。ただお金の話なので

 I’m afraid it is still over our budget.
  それでもまだ予算オーバーです。

のように返されるかもしれませんが。

 一方、客観的なデータの裏付けがあるなどで、反論の余地がないほど自信がある時には次のような言い方もあります。

You must admit that this offers a perfect solution to your problem.
 これで貴社の問題が見事に解決されるはずですね?

 You mustなどというと「大丈夫か?」と思うかもしれませんが大丈夫。これは「〜しなければいけない」ではなく「〜に違いない」「〜のはずだ」のmustです。You must be joking.(冗談に違いない→冗談でしょう)と同じです。

 
 もう1つ、半ば念押しのような言い方もあります。

Don't forget that our PC's have the best power efficiency of any manufacturer.
 当社のPCは他のどのメーカーよりも消費電力が少ないことをお忘れなく。

誰でもセールスポイントは最初の方に話しますが、時間が経つうちに他の話になって、最初に説明したことが記憶からぼやけてしまうことがあります。そういう意味で、最後にもう一度「売り」を思い出してもらうためにいい表現です。

4.念を押す

 説明を受けて「これは良さそうだな」と思っていても、お客様はもっと安いものや良いものがあるかもしれないと迷うものです。そこを許さずに決めるのがセールスの腕前ですね。製品のアピールの最後は、相手の迷いや不安を取り除く念押しの一言です。

Let me assure you that it will help to strengthen your brand image.
 必ず貴社のブランドイメージ向上に寄与します。

 assureは「請け負う、保証する」という意味で、「assure + 人 + that節」または「assure + 人 + of + 名詞」の形をとります。Let me assure you (that)〜は「必ず〜します」「〜なのでご安心ください」に当たり、Be assured (that)〜ということもできます。

 また、それまでの話の中で相手が気にしていること、不安(worry)要素をキャッチしていれば、それを具体的にとりあげて、You don’t have to worry about〜(「〜の心配はありません」)を使いましょう。

You don't have to worry about the running cost.
 ランニングコストの心配はありません。

running costは維持費、運営費。今はそのまま「ランニングコスト」という日本語で普通に使っていますね。

動詞runは「走る→動く→連続する」と意味が広がりますが、会社を「運営(経営)する」、さらに「(費用が)かかる」という使い方まであります。

 It will run you another $1000 to put another window in the room.
  部屋に窓を足すにはあと1000ドルかかる。

 同じように「心配ありません」という言い方ですが、こちらは「心配の種」(cause for concern)を使います。

As for the after-sales services, there is no cause for concern.
 アフターサービスについてはご心配には及びません。

 このcauseは「原因、理由」です。There is no cause for concern.やLet me assure you〜の後にWe guarantee it.(保証します)などと、さらにダメ押ししてもいいですね。

 売りたい製品を説明することはもちろん、相手の決断まで引き出すスキルを日本語で持っていれば、あとは英語の表現パターンを練習するだけです。説得力があって気持よく受け入れられる英語のセールストークのコツをつかんでください。

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