元気な部下を育てる!フィードバックの英語表現

ビジネス基本表現
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部下や後輩の仕事が一区切りついた時や、プレゼンの機会を持った時など、あなたが満足できてもできなくても、フィードバックをしてあげると思います。言うべきことは率直に言わなければなりませんが、目的はあくまで相手をやる気にさせることですね。
日本語ならそれが得意な方も、そもそもそうしたコーチングが不得意な方も、今回ご紹介するフィードバックの英語をヒントにしていただけると思います。

ではこれから、部下が英語で初めてプレゼンした後を例にとって、英語の表現を学んで行きましょう。もちろん、プレゼンの内容にはほめるところも不満な部分もあったという前提です。そのあたりを上手に伝えられるようにしましょう。

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☆ とりあえず「ご苦労さま」

まず、初めてのプレゼンの感想を尋ねてねぎらうところから始めましょう。

Tanaka-san, how did you find your first presentation in English?
 田中さん、英語で初めてのプレゼンでしたが、どうでしたか?

How did you find 〜? は、「〜はどうでしたか?」「どう思いましたか?」という時の決まり文句です。仕事に限らず、読んだ本や見た映画の感想を聴く時の日常会話フレーズでもあります。

相手の反応は「緊張した」「思い通りにできた」「パーフェクト!」などいろいろあるでしょう。ここでは緊張したことにして話を進めます。

I got so nervous. I wished I were allowed to speak in Japanese.
 とても緊張しました。日本語で話させてもらえたらと思いましたよ。

(仮定法は時制の一致を受けないので、I wished と過去形で始まっても普通に I were で続けているところに注意しましょう。)

初めてで緊張するのはあたりまえですね?ですからそのあたりをまずフォローします。一生懸命準備したことが感じられたなら、それについても称えてあげることを忘れずに。

Oh, it's quiet normal. Everyone gets nervous in your position.
 いや、そんなことはあたりまえ。誰でも同じ立場なら緊張するよ。
I noticed you had prepared for today very well. 
 今日のためにとてもよく準備したのがわかったよ。
The audience is not so aware of your mistakes as you are.
 聞いている人は、君がミスしたと思っても気が付かないものだよ。

☆ 内容は、最初にほめて、それから指摘

フィードバックは、良いところ、悪いところを区別してはっきりと伝えることが一番大切です。ふつうは両方あるものなので、その場合はまず良かったと思う点からほめてあげまましょう。

I thought your presentation was very easy to understand It was so well organized.
 君のプレゼンはとてもわかりやすかった。よく整理されていたからね。

次に、気になった点、改善が必要な点に触れましょう。この順序は大切です。誰でも最初から「ここが良くない」と言われると、相手に反発したくなりますが、まずほめてもらった後ならば、辛口コメントも素直に聞こうと思えます。要改善の指摘をする言い方は、たとえば次のようになります。

When you answer questions, it would be better not to start with "No."
 質問に答える時は、「いいえ」で始めない方がいいね。

ここで皆さんに覚えてほしいことが2つあります。
1つは、仕事を終えた後のアドバイスで「ご苦労さま」ということもあり、最初はあまりきつい表現を使わず、it would be 〜 と控えめな言い方をしていることです。内容は核心に触れることが大切ですが、それと言い方とは別です。ここを You shouldn’t 〜 などで始めないようにしましょう。(あくまで始め方の話です。)
もう1つはこのアドバイスの内容自体に関することです。プレゼンをした人がQ&Aタイムで質問に答える時、質問者の言うことに同意できなくてもいきなり “No” とか “I don’t think so.” などで始めるのは、最初の応答として適切ではありません。その代わりにまず、

That's a good point.
 良いご指摘ですね。
Yes, it makes sense.
 その点についてはわかります。(ごもっともです。)

というようにとりあえず返答して、相手の立場に理解を示して肯定的な印象を与えるのが得策で、自分の立場を述べるのはその後です。これはプレゼンの応答にかぎらず、「大人の会話」の基本と言えると思います。

くり返しになりますが、言いたいことを明確に話すことは大事であっても、相手の感情を損なわないための工夫も同時にする必要があります。それは日本語でも英語でもどんな言語でも同じことですね?

では、今のような対応を伝える会話例をご紹介します。おおむね次のようになります。

Even if you don't agree with what someone's saying, or you are not happy with that, your answer should be like "That's a good point," or "It makes complete sense."
 たとえ誰かの発言に賛成できなくても、あまりいい気持ちのしない発言でも、「良いご指摘ですね」「まったくごもっともです」というように応じるんだよ。
Then you proceed with your point and why you object to them.
 その後で君の意見と、相手の言ったことに反対する理由を話せばいい。

いかがですか?前半の文は、さきほどご紹介した2つのフレーズを組み込んだものですが、後半の文はそれに続けて自分なりの回答をする時の考え方を示したものです。

ところで、日本人は「Yes」「No」をはっきり言わない傾向があると、日本人自身の口からも反省的(教育的?)に語られることがあります。それも事実かもしれませんが、反対にそれを意識するあまり、「Yes」「No」だけで後が続かないのも困ったものです。これでは聞いている側は、(この人、いやにはっきり言うけど根拠がわからなくて・・・)と戸惑ってしまいます。

先ほどのようなアドバイスした時に、このあたりについて質問されるかもしれませんね。(即座に「わかりました。改めます」で終わってしまう人よりも、そういうコミュニケーションができる部下や後輩を育てたいですね。)
そうしたら、次のような応答になると思います。

When I learned English, I was told to say yes or no clearly. 
 英語を勉強していた時、「イエス、ノー」をはっきり言うように言われました。
Yes, I know that, because I was told so several times, too. However, that's not always the case. It is important that you express your respect first.
 それは私も何度も言われたことがあるから知っている。しかし必ずしもそういうわけではないんだ。大切なのはまず相手に敬意を示すことだよ。

この返答でも、最初に “Yes, I know that.” と相手の質問に一定の理解を示すところを見せました。それから改めて自分が伝えたい内容を話しているのがおわかりいただけましたか?

ご参考になりましたか?上手なフィードバックで元気な部下を育てて下さいね。

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