「どこに住んでるの?」。初めて会った日には、相手がどこに住んでいるかは気になるもので、飲み会でも話題になりやすい質問です。それはアメリカでも同じで、最初の会話で話題となるケースは少なくありません。しかし、答え方にちょっぴり違いを感じるように思います。日本だと、大抵「渋谷」、「立川」といった、最寄りの駅名を答えることが普通です。一方、アメリカでは一つ一つの駅が離れていることもあってか、通りの名前を答えるケースが多いように感じます。街へ出かけて待ち合わせをするときも、ビルやカフェの名前よりも、番地で指していたときの方が混乱することもありません。というのも、欧米では、一つ一つの建物に番号が割り振られていて、順番に並んでいます。そうした意味では、日本よりも住所の役割を果たしているとも言えます。
また、アメリカの住所は全て道路単位で表示がなされていることもあり、一般的な名称のルールが設けられています。基本的には、「道路の名称+道路の種類」の組み合わせとなっています。これさえ、理解しておけば、旅行で万が一迷ってしまっても大丈夫。帰る家沿いのストリート名だけ覚えていれば、ひたすら、どちらかの方向にその道を歩いて行けば辿り着けるのです。とはいえ、一つのストリートがアメリカでは果てしなく続く場合もあるので、注意が必要ではありますが。それでは、早速、道路のルールを見ていきましょう。
道路の種類 | 略称 | 和訳 | 注釈 |
---|---|---|---|
Alley | Al | 路地 | 幅が10m以下の道 |
Avenue | Ave | 大通り | 市街地に多い |
Boulevard | Blvd | 大通り | 高速道路 |
Broadway | – | 大通り | どの街でも単独で使用されることが多い |
Byway | – | わき道 | 私道であるケースが多い |
Circle | Cir | 循環道路 | 必ずしも円状ではないが、回っている道が多い |
Court | Ct | 行き止まり | 行き止まりの道 |
Cove | Cv | 奥まった道 | あまり見かけない |
Crescent | Cres | 三日月型 | 都心部でたまに見かける |
Drive | Dr | 大通り | ランニングコースに多い、景観が良い |
Freeway | Fw | 高速道路 | 一般的に無料で開放している高速道路 |
Heights | Hts | 高所 | 高所に位置している道路 |
Highway | Hwy | 高速道路 | 都市間高速道路 |
Lane | La | 路地 | 比較的郊外に多い |
Loop | – | 循環道路 | 回る道の終着点 |
Park | Pk | 公園 | 行き止まりの道に多い |
Parkway | Pkwy | 高速道路 | 駐車可能な、車道から少し離れたところ |
Path | Pa | 抜け道 | 旧市街などに多い |
Place | Pl | 広場 | 行き止まりや、高速道路の取り付け道路 |
Plaza | Pz | 広場 | 奥まったところにあるマンションなど |
Road | Rd | 道 | 2つ以上の都市または地域を結ぶ道 |
Row | – | 小道 | 私道のケースが多い |
Square | Sq | 広場 | 街の中心にあるランドマーク |
Streert | St | 通り | 最もポピュラーなもの |
Terrace | Tr | 広場 | 行き止まりの道 |
Trail | Tr | 小道 | 山道や歴史的な趣のある道 |
Turnpike | Tnpk | 高速道路 | 必ずしもではないが、有料の高速道路 |
Walk | Wk | 歩道 | 少ない |
Way | Wy | 道 | 郊外で見かけることが多い |
これは規定されている道路の種類ですが、州によってもルールが異なる為、決定的なものではありません。日本でいう、丁目や番地に当たるところではありますが、種類が豊富であるところは分かりやすくて良いかもしれませんね。せっかくなので、アメリカの中でも、世界的によく知られている通りを幾つか紹介したいと思います。
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◼︎ ロンバードストリート
坂の多い街としても有名なサンフランシスコにある、グネグネの坂道。およそ400mほどの距離に、8箇所もの急カーブが待ち受けています。ヨーロッパの旧市街地にもありそうな、グネグネ感ではあるのですが、面白いのは、このあたりに住んでいる人は車でこのグネグネを毎日通っていたりするところ。一方で、観光としても、一度は自慢の愛車でロンバードを潜ってみたいと挑戦する人たちも溢れています。10mも進まないうちに、次のターンがやってくるので、ブレーキとアクセルを上手に使い分ける必要があります。この象徴的な坂は、映画やCMなどでも登場します。
◼︎ カストロストリート
自由の歴史を風に感じることができる、ゲイタウン。LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)文化の象徴でもあるレインボーフラッグを至るところで見かけることができます。普段では絶対に入ることがないような、刺激の強い店も立ち並んでいます。「カストロ通りの市長」と慕われていた、ハーヴェイミルクを讃える記念碑や美術館もあります。ゴールデンゲートブリッジなどの観光名所より知名度はありませんが、アメリカらしい空気に触れてみたいという方は訪れてみるべきスポットです。
◼︎ ハリウッドストリート
ゴシップ好きにはたまらない。エンターテイメントの街ロスアンゼルスには、アメリカ映画史に残る数々の名場面を垣間見ることができます。特に有名なのは、カリフォルニア州ハリウッドにある、ハリウッド大通りとヴァイン通り沿いにある「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」。約5km続いていく通りに、エンターテイメント界で名を馳せた人物の名前が彫られた星型のプレートが敷き詰められています。ヤングスターの永遠の夢であるかもしれません。
◼︎ ストリップ
ラスベガスの大通りストリップは、人が生み出した天国。昼も夜も関係なく、その通りは眠ることを知らず、歩いているだけで正気がどこかへ吹き飛んでしまいます。街に立っているオブジェは、自由の女神や、ピラミッドなど、世界のあらゆる名所をそこに集結させています。カジノなどの賭け事が苦手な人でも、シルクドソレイユの高級ショーから、定期的に行われる無料のショーまで心ゆくまで楽しむことができるのは間違いありません。
◼︎ ウォールストリート
金融の中心地として知られる、ニューヨーク・マンハッタン島の一区画。ニューヨーク証券取引所、FRB、大手銀行が集まっており、まさにアメリカGDP44兆円の運命がそこに収められていると言っても過言ではありません。19世紀のゴールドラッシュから始まり、世界不景気の舞台となったりと、世界の重役を担う通りでもあります。
◼︎ ブロードウェイ(ニューヨーク)
ストリップとは、また一味違った、人間らしいエンターテイメントを演出してくれるのが、このタイムズスクエアまで、ひたすら一直線に続いていくブロードウェイ。本場のミュージカルを楽しむことができるのも、このブロードウェイであり、路上にもマジシャンやパフォーマーたちが街全体を盛り上げています。夜に見る、街の明るさはこの世とは思えません。
いかがでしたでしょうか。代表的なストリートを紹介しましたが、ぜひ、自らの足で訪れて、あなただけが知っている、とっておきの道を見つけてみてはどうでしょうか。