英語で使える表現を増やそうと思ったら、getは強い味方になります。「基本動詞」の中でも特に使い途の広い、getの表現を20個厳選しました。
他の動詞と同じ意味で使えるget
1. Get me a glass of beer.
ビールを1杯ください。
このgetはgiveの意味で使っています。
2. Could you get the phone?
電話にでていただけますか?
これはanswerと言い換えられます。
3. I didn’t get your last name.
あなたの姓がききとれませんでした。
これはhear, understandの意味で使っています。
4. Get the kids to bed.
子供を寝かしつけなさい。
これはtakeに近い使い方です。
「〜してもらう」のget
5. Where did you get your hair cut?
どこで髪を切ったの?
get + A + 過去分詞は、「Aを〜してもらう」の意味で、haveを使ってhave + A + 過去分詞でも同じ意味に使える言い方です。次の文も、haveはそのままgetに置き換えることができます。
I had my laptop repaired at the store.
ノートパソコンをお店で修理してもらった。
では1つ応用編です。「髪を切ってもらった」は今の言い方を使って、I got my hair cut.と言えますが、「髪を下手に切られちゃった」ならどう言いますか?
これは同じ形ではちょっと言いにくいですが、I got a bad haircut.と言えばいいのです。ということは、「髪を切ってもらった」はI got a haircut.でもいいですね。getの基本的な意味「手に入れる」の使い方です。
get + A + 過去分詞は便利な言い方なので覚えてほしいですが、必ずしもそれを使わなくても単純にget + 名詞でたくさんのことを表せますよ。
get + 名詞の表現いろいろ
では、今出てきた「get + 名詞」の簡単な形を使ったフレーズをいくつか覚えましょう。
6.He seems to have got the message from his father.
彼は父親の真意を理解したようだ。
get the message は「真意(重要性、中身)を理解する」という表現です。
7.I could get the picture when I looked at the map.
地図を見てだいたいわかった。
「だいたいのところを理解する」「大筋をつかむ」がget the pictureです。
8.It took me some time to get the feel.
コツをつかむまでしばらくかかった。
the feelは「感触、手触り」のことで、get the feelは「コツをつかむ」、「カンをつかむ」、また「雰囲気に慣れる」という意味にもなります。
9.She got the nod among some 1000 applicants.
彼女は1000人もの候補者の中から選ばれた。
nodは「うなずく(こと)」。
人からうなずかれるという意味で、get the nodが「選ばれる」「承認される」になります。
10.If you talk like that, you will get it from your teacher.
そんな風に話したら先生に叱られるよ。
get itには口語で「叱られる、罰を受ける」という意味があります。(catch itとも言います。)
また、get itは「理解する」の意味で会話によく使われます。
”(Have you) Got it?”
”Yes, I’ve got it.”
「わかった?
「うん、わかった。」
haveの意味のhave got
11.We’ve got to go.
行かなくちゃ。
口語ではhaveがhave gotになることがよくあります。
I’ve got a pen.(=I have a pen.)
Have you got a pen? (Do you have a pen?)
同じように、have to の意味でhave got toは会話で本当によく使われます。
We’ve got to go.がもっとくだけた言い方になるとhaveが省略されてWe got to go.となり、さらにWe gotta go.という言い方が実際にされています(映画のスクリプトなどにも出てきます)が、あまりマネしない方がいいです。
「ネイティブのように」を目標にするのはいいですが、“gotta” とか”wanna”(= want to)などと言っても「こいつ出来る!」とは思ってくれません。逆にこういう崩れた言い方ばかりに飛びつくと、いつかTPOをわきまえずに使って失敗します。それより、「ネイティブのように正しい」どこでも使える英語を身につけましょうね。
「〜になる」のget
12.I hope you’ll get well soon.
早く良くなってくださいね。
get wellは「回復する、(体の調子が)良くなる」で、becomeと同じ意味のgetの使い方です。「become + 形容詞」と「get + 形容詞」では一般的にgetを使う方が口語的ですが、becomeとgetが全部置き換えられるわけではないことには気をつけてください。
13.They’ve just got married.
2人は結婚したばかりだ。
「結婚する」はget marriedです。これも結婚した状態「になる」という意味のgetの使い方ですが、これはbecome marriedとは言いません。
getと前置詞による表現
getに前置詞が結びついたフレーズは、それこそ無数にあると言っていいほどですが、その中から5つ紹介します。
14.The whole party got behind him.
全党を挙げて彼を支持した。
get behindは誰かを「支持する、支援する」という意味です。後ろから支えるというイメージですね。
15.I can’t seem to get into gear this morning.
今朝はどうも調子が出ない。
get into gearは「ギアがかみあう」という意味で、このように人が主語であれば「調子が出る、調子に乗る」、計画や仕事などが主語ならば「軌道に乗る、順調に行く」ということになります。
16.The project didn’t get off the ground until he joined us.
計画は彼が加わるまではものにならなかった。
文字どおりにはget off the groundは地上から離れるということなので、飛行機が「離陸する」、企業が「創業する」、そしてこの文のように事業などが「(順調に)すべり出す、順調に行く」という意味になります。
否定の場合は「ものにならない」という日本語にぴったりくる言い回しです。
17.The dog barking next door got on her nerves.
隣の犬が吠えるので彼女の気にさわった。
nerveは「神経」。get on one’s nervesは「気にさわる」という意味ですが、nervesと複数形になる点は気をつけてください。
18.Let’s get down to business.
さあ、仕事を始めましょう。
Let’s get down to business.はビジネス英会話の本に必ず出てくる決まり文句ですが、get down toは「(〜に本気で)とりかかる」という意味です。
19.Let’s get the ball rolling.
さあ始めましょう。
これはget + 前置詞ではありませんが、上のLet’s get down to business.と似た表現なので一緒に覚えましょう。
get the ball rollingは会議や仕事、パーティーなどを(ボールが転がるように)順調に始めるという意味で使います。「NHKラジオ英会話」で、遠山顕先生が毎回番組の始めに言っていますね!
「どうにもならない、そこそこ行く」
20.Discussing the matter will get nowhere.
その件を話し合ってもどうにもならない。
いくら議論してもどこにも行き着かない、つまりget nowhereは「どうにもならない、らちがあかない」ということです。not 〜 get anywhereと言っても同じです。
また、somewhereとすれば次のような時にも使えます。
If you keep on working hard, you’ll get somewhere.
一生懸命やっていればそこそこ行く(ものになる)。
getを使った表現はこの他にもたくさんあります。あなたもぜひgetを自分で探検してみてください!
ではまた!