英単語を覚える時に、たいていの人は長い単語が嫌いです。たしかにスペリングを覚えるのは面倒かも知れませんが、実は、単語はいくつかのパーツで構成されていることが多く、そこに注目すると長いか短いかを問わず、ボキャブラリーを増やすスピードが上がります。
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(1)単語を作る3つのパーツ
例えば「輸出する」を表すexportは、ex + portでできています。前半のexは「外へ」、後半のportは「港」で、港から外(外国)に貨物を運びだすので「輸出する」になるわけです。
ここで、exportのportの部分は単語の基本の意味を作るもので、「語根」と言います。一方、exの部分は単語の前について特定の意味を与えるもので、これを「接頭辞」と言います。
もう1つ、たとえばproduction(生産)の最後のtionのように、単語の終わりについて名詞や形容詞といった文中での働きを決める「接尾辞」があります。多くの単語はこれら3種類のパーツのうち2つまたは3つの組み合わせでできています。
英単語は無数にありますが、接頭辞、語根、接尾辞の意味を知っていれば初めて出会った単語の意味でも推測できるようになり、単語を覚える努力を飛躍的に効率化することができます。
(2)たったの14単語で接頭辞と語根は覚えられる
まず、単語の「意味」を作る接頭辞と語根ですが、これは何とたった14の単語を学習することで、Webster’s Collegiate Dictionaryの中の14,000語以上の意味が推測できてしまうことがわかっています。
これはミネソタ大学(アメリカ)のブラウン教授が提唱した「14 master words」というもので、この14単語に含まれる20の接頭辞と14の語根をしっかり学習すれば、1000倍の単語への手がかりができるというわけです。ではさっそく見ていきましょう。
1.precept「処世訓、教え」
接頭辞 pre- 「前に」を表します。
語根 cept 「取る」という意味です。
→ 前もって取る、警告する → 処世訓、教え
2.detain「拘留する、留置する、拘束する」
接頭辞 de- 「離れて、下に」を表します。
語根 tain 「持つ、保つ」という意味です。
→ 離れて押さえつけておく → 拘留する、留置する、拘束する
3.intermittent「断続的な、時々途切れる」
接頭辞 inter- 「間に」を表します。
語根 mit 「送る、投げる」という意味です。
→ 間に投げ入れられた → 断続的な、時々途切れる
4.offer「提供する、申し出る」
接頭辞 ob- 「~に対して」を表します。
語根 fer 「運ぶ」という意味です。
→ ~の方へ運ぶ → 提供する、申し出る
5.insist「主張する」
接頭辞 in- 「~の中に、上に」を表します。
語根 sist 「立つ」という意味です。
→ ~の上に立って譲らない → 主張する
6.monograph「(特定分野の)研究論文」
接頭辞 mono- 「1つの」を表します。
語根 graph 「書く」という意味です。
→ 1つのことについて書かれたもの → (特定分野の)研究論文
7.epilogue「結末、結びの言葉」
接頭辞 epi- 「~の上に」を表します。
語根 log / logy 「言葉、学問」という意味です。
→ 上につけ加えられた言葉 → 結末、結びの言葉
8.aspect「側面」
接頭辞 ad- 「~に向かって」を表します。
語根 spect 「見る」という意味です。
→ あちらに見えるもの → 側面
9.uncomplicated「複雑でない、単純な」
接頭辞 un- 「~でない」を表します。
接頭辞 com- 「共に」を表します。
語根 ply 「折る」という意味です。
→ 一緒に折り重ねられていない → 複雑でない、単純な
10. nonextended「延長されていない」
接頭辞 non- 「~でない」を表します。
接頭辞 ex- 「外に」を表します。
語根 tend 「伸ばす、引く」という意味です。
→ 外に広がっていない → 延長されていない
11. reproduction「複製品、再生産」
接頭辞 re- 「再び」を表します。
接頭辞 pro- 「前に」を表します。
語根 duct / duce 「導く」という意味です。
→ 再び前に導かれたもの → 複製品、再生産
12. indisposed「気が向かない」
接頭辞 in- 「~でない」を表します。
接頭辞 dis- 「離れて」を表します。
語根 pose 「置く」という意味です。
→ 離れて置かれて見えない → 気が向かない
13. oversufficient「過剰の」
接頭辞 over- 「越えて」を表します。
接頭辞 sub- 「下に」を表します。
語根 fic / fict 「作る、なす」という意味です。
→ 十分になされた状態を越えている → 過剰の
14. mistranscribe「誤って書き写す」
接頭辞 mis- 「誤った」を表します。
接頭辞 trans- 「越えて」を表します。
語根 scribe 「書く」という意味です。
→ 誤って向こうに移して書く → 誤って書き写す
(3)13個の接頭辞で品詞は間違わない
英作文の問題などで英語を書いてもらうと、品詞の間違いが驚くほど多いことに気がつきます。大学受験生でも、This is the most importance thing of all.などという文を平気で書いてくる人がいます。
こういう間違いは、接尾辞の知識がしっかりしていれば8割はなくせます。実際には接尾辞の数はかなり多いですが、全部羅列してもやる気がなくなるだけですので、接頭辞と同様に、重要なものにしぼってご紹介します。先ほどの14の単語に含まれるものもありますよ。
1.名詞を作る接尾辞5つ
-er
dance(踊る) → dancer(踊る人)「ダンサー」
-ee
employ(雇う) → employee(雇われる人)「従業員」
-age
bag(バッグ) → baggage「手荷物」(集合的に)
post(郵便) → postage「郵便料金」
-ness
serious(真剣な) → seriousness「真剣さ」
-tion
act(行動する) → action「行動」
2.形容詞を作る接尾辞8つ
-al
industry(産業・工業) → industrial「産業の・工業の」
-ic
history(歴史) → historic「歴史上有名な」
-tive
conserve(保存する) → conservative「保守的な」
-ous
fury(怒り) → furious「激怒した」
-ble
imagine(想像する) → imaginable「想像可能な」
-ful
care(注意) → careful「注意深い」
-less
end(終わり) → endless「終わりのない」
-ly
day(日) → daily「毎日の」
*-lyは名詞について形容詞を作りますが、形容詞について副詞も作ります。
complete(完全な) → completely「完全に」
接尾辞については、接頭辞や語根に比べて例外やバリエーションがやや多いということは覚えておきましょう。たとえば、人を表す-erは単語によって-or(authorなど)、-eer(engineerなど)、-ar(scholarなど)のものもあります。
また、objectiveは「客観的な」という形容詞の意味もありますが、「目標」という名詞として使われることもありますし、functionは「機能」という名詞であると同時に、「機能する」という動詞としても使われています。
(4)まとめ
これら20個の接頭辞、14個の語根、13個の接尾辞は、単語の記憶と類推に絶大なパワーを発揮します。なお、これだけを丸暗記するよりも、ふだんの学習の中で折にふれて利用する方が良いことを覚えておいてください。初めての単語に出会って「これはあの単語の関連語かな?」と思ったら辞書で照らしあわせて、くり返し確認しながら自然に覚えていくのが一番確実です。
単語力のアップにぜひ活用してくださいね。