海外に出れば書類は英語になり、会計(accounting)関連の帳票や社外に公表する財務諸表もすべて英文になります。
そうしたものを作ったり分析したりという専門的なことは会計担当部署(accounting department)にまかせておくとして、社内の会話で勘定科目が出てくることは日常的にあります。
また、社外に出ればあなたは会社の代表です。訪問先でB/S(貸借対照表、バランスシート)やP/L(損益計算書)の内容について話ができるように準備する必要があります。
今回は、最低限必要な用語・知識にしぼってご紹介しますので、ぜひ参考にして慣れておいてください。
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1.貸借対照表(balance sheet)
まず、貸借対照表(バランスシート)の主な項目を英語でどういうか、確認しましょう。(全部書くと細かすぎるので、非常に簡略化しています。)
資産(Assets)
current assets 流動資産
cash 現金
securities 証券
accounts receivable 売掛金
fixed assets 固定資産
furniture 什器備品
equipment & machinery 機械装置
warehouse 倉庫
負債(Liabilities)
current liabilities 流動負債
accounts payable 買掛金
taxes due 未払税金
fixed liabilities 固定負債
long-term notes 社債
long-term borrowings 長期借入金
資本(Shareholders’ Equity)
capital stock 資本金
legal reserves 法廷準備金
other capital surpluses その他の剰余金
2.損益計算書(income statement)
貸借対照表を表す「バランスシート」は日本語になっていますが、損益計算書はincome statementのカタカナ語が定着しなかったのでしょうか。代わりにP/Lという言葉はある程度おなじみのようです。
こちらについても、主な項目にしぼって対応する英語の表現を確認します。
revenue 収益
operating income 営業収入
investment income 投資収入
rental income 資産使用料
expenses 費用
operating expenses 営業費用
cost of goods sold 商品売上原価
sales commission 販売手数料
salaries & wages 給料・賃金
repairs and maintenance 修繕維持費
miscellaneous expenses 雑費
taxes and dues 租税公課
3.お金の話に出てくる単語
次に、これまでのB/S、P/Lや、商売の調子に関する話をする時によく出てくる単語を覚えましょう。
in the black 黒字で
in the red 赤字で
break even 収支が合う、トントンになる
(損益分岐点をbreak-evenと言います。)
turn a profit 利益を上げる(make a profit)
extend credit 信用供与する
go belly up 倒産する
(魚が死んでいる時、腹を上に向けて浮いていることから)
bull market 上げ相場
bullish 強気な、楽観的な
bear market 下げ相場
bearish 弱気な、悲観的な
float a loan 融資を実行する
give a kickback リベートを払う
the bottom line 最終的な損益、純利益
(計算書の最下行(= bottom line)に集計結果が記入されることから。)
4.表現を使ってみよう
では、ここまで出てきた単語や表現を実際に使ってみましょう。
When we started a new business, we were in the red for more than a year.
新しい事業を始めた時、1年以上赤字だった。
After a couple of years our company finally broke even.
数年後に当社はやっと収支が合うところまで来た。
A few months later we were in the black.
数ヶ月後には黒字になっていた。
We need some bank to float us a loan, to turn a profit in a new venture.
新規事業で利益を上げるには、どこかの銀行に融資をしてもらう必要がある。
A bank may be willing to extend credit to us, if our company starts to show a strong bottom line.
当社が好決算を出し始めれば、銀行は信用供与に前向きになってくれるだろう。
It might be better for us to talk with a bank in a bull market when business is strong.
銀行と相談するのは、市場が上向きで景気が良い時の方がいいかもしれない。
In bear markets, especially if there is rising inflation, banks may be cautious.
市場が下降線で、特にインフレが上昇している時は、銀行は慎重になるかもしれない。
A lot of new business owners went belly up in the first year.
新しく起業した社長の多くが初年度に破産した。
5.銀行取引に関する用語
バランスシートに出てきた「売掛金」は、企業と企業の間で支払いまで日にちを置くという形で、売り方が買い方に対して信用(credit)を与えていますが、業務としてそれを行なっているのが銀行です。
こうした短期の信用供与で生じた資金繰りのマイナスを埋めるだけでなく、長期の設備資金を借り入れたり、社債を発行したりする場合にも銀行との取引が必要になります。
そこで、銀行とのいろいろな取引に関連する単語も、少し覚えておきましょう。
銀行口座と与信
check 小切手
checking account 当座預金(current accountとも言います)
a check clears 小切手が決済される
credit line 与信枠(line of creditとも言います)
get credit 与信を受ける
融資
secured loan 担保付き融資
unsecured loan 無担保融資
prime rate プライムレート(信用度の高い企業向けの最優遇金利)
pay off a loan 借り入れを返済する
prepayment 繰り上げ返済
collateral 担保
送金
remit 送金する
remittance 送金
wire funds 電信送金する(wireはここでは動詞)
telegraphic transfer 電信送金
mail transfer 郵便送金・郵便為替
collection 取り立て
会話例
A: Have you received our checking account statement?
当座預金口座の取引明細を受け取った?
B: Not yet. Any problem?
まだだけど、何か?
A: Well, Gamble Company’s check didn’t clear.
I deposited the check last week.
ギャンブル社の小切手が決済されないんだ。先週預け入れしたのに。
B: Did you call the bank?
銀行に電話した?
A: Yes, they are looking into it.
うん。調べているって。
B: I think it’s better to ask the company to wire the funds next time.
次からは電信送金にしてくれるように頼んだ方がいいね。
A: Yes. Though I believe the company is creditworthy, we prefer getting paid faster.
そうだね。あの会社の信用度は問題ないけれど、早く払ってもらいたいからね。
業績やお金の話は、ビジネスである以上避けては通れませんので、最低限の単語には親しんでもらえるようにまとめました。ぜひ活用してくださいね。