アメリカは医療費が高い、というイメージですが、どうでしょう。
答えはYES。
保険の内容にもよりますが、やはり日本よりはかなり高いと思います。
今回は、簡単にアメリカの医療制度をまとめてみました。
そしてもしもアメリカで病気やけがなどのトラブルにあった際にどうすればいいのかも、私の実体験で書かせていただきました。
留学やビジネスでアメリカに来た際にはぜひ参考にしてくださいね!
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◆オバマケアって?
2014年1月から始まったアメリカの保険改革は、オバマケアと通称で言われますが、Patient Protection and Affordable Care Act(医療保険制度改革法)というのが正式名称です。
詳しく話すととても難しいので、簡単に説明させていただくと、日本のように国民皆保険制度と言われる「国民健康保険」のような公的機関がないアメリカ(高齢者や低所得者、障害者にのみ対応)では、勤務している人以外は民間の保険会社から高額な保険を買うしか方法はなく、それも内容が複雑で質の悪いものばかり。
そういった理由から、無保険状態の国民が15%以上もいるのが実状でした。
ですので、医療費が高くて払えず、自己破産というのも普通にありえるのです。
実に破産した人の6割が、原因は医療費だというのです。
そこで、オバマケアの実施によって医療による破産を少なくし、自己負担額の上限を決めることでさらに医療を受けやすくなる、というメリットを作りました。
オンラインで購入もでき、しかも、さすが自由の国アメリカ、保険内容も保険金額も保険会社によってかなり自由! 自分の好きな保険を購入できます。
ですが、人によっては今までより保険料があがるなどのデメリットもあるようです。
留学やビジネス、旅行などでアメリカに来られる方は、海外保険や企業を通して保険に入られている方が多いので、直接的には関係ないかと思いますが、参考に簡単に書かせていただきました。
アメリカでも保険制度についてはよく会話に出ますので、簡単なことだけでも知っておくと会話が弾みますよ。
ですが、やはり海外保険も企業を通しての保険もどちらも、カバーしてくれる医療が限られている場合が多いので、必ずチェックしておいてください!
以下はもしもの時の場合の対応策を中心に書いていこうと思います。
◆けがや病気になったら?
まずは病気の症状を確認しましょう。
例えば一般的な風邪の症状ではどうでしょうか。
日本だったらすぐに近くの内科に薬を処方してもらいに行くかもしれません。
薬屋で買うより効くし、実はそのほうが安く済む場合だってあります。
ですがアメリカでは、高熱が何日も続く、下痢や嘔吐があるなどの症状がない限りは処方箋(Prescription)をくれず、薬屋で売っている一般薬を勧められます。
私も実際に子供が熱を出した時に電話したら、「100.4℉(38℃)以上なら来てください、それまでは市販薬を試してください。」と言われました。
それからは病院に電話する前に市販薬をいくつか試し、4日以上症状が良くならない場合に電話して病院に行っています。
息子がひざやひじあたりに発疹ができてかゆがっていましたが、とりあえず市販薬を試してみて、と言われ、あまりよくならなかったので皮膚科を紹介してもらいました。
市販薬はそれだけ強い、ということでもあります。
さらに言えば、病院で処方される薬はもっと強い(処方箋でもらう薬は大概が抗生物質(Antibiotics))ということですので、できれば市販薬で治れば・・・と最近では思うようになりました。
ただ、けがに関しては一概には言えません。
例えば強く頭を打って出血した場合や、骨折の可能性がある場合は、911に連絡するか、いちはやくemergencyに行ってくださいね。
◆病院に行くには?
まずは保険の内容の確認です。
アメリカでは保険によって病院が変わってきます。
保険会社のウェブサイトで検索すれば、保険適用内の病院かどうかを確認できますので、必ず確認しておきましょう。
うっかり保険適用外の病院へ行ってしまうと、高額医療費の請求がきてびっくりします。
自宅近くの保険適用内病院を確認できたら、さっそく予約の電話を入れます。
受付の際に保険証を見せると思いますが、再度保険が適用されるかどうか再確認してくださいね!
適用内であれば、自己負担金(Co-pay)のみで済みます。
実際に病気にかかってから調べるよりも、その前に調べておいて、電話番号を控えておくといいと思います。
というのも、アメリカでは日本の感覚でいう総合病院というのはあまりありません。
アメリカの総合病院は、入院や検査を必要とする患者さんのための施設です。
私は出産時や、MRIなどの検査で利用しました。
それ以外は産婦人科(obstetrics & gynecology)、小児科(pediatrics)、皮膚科(dermatology)、眼科(ophthalmology)、外科(surgery)など個別に専門医のオフィスがあり、それぞれに予約をするのが通常です。
出産の場合、妊娠、検査は産婦人科、手術の際は総合病院でそのままそこへ入院、産後は検診等は産婦人科へ、子供の検診は小児科へ、と分けられます。
アメリカで病気になると、本当に緊急の場合でなければ、ドクターに会う予約をして数週間、検査の予約にまた数週間、検査し、またドクターに会う予約をして・・・と、本当に長い時間がかかるので、大変です。
◆緊急の際にはどうする?
以前の記事でもお話ししましたが、本当に命にかかわる時や夜中などでなければ救急センター(emergency room)に行っても、長々と待たされるだけなので、とりあえず市販薬などでしのぎ、次の日にかかりつけの医者へ電話するか、緊急医療センター(Urgent care)へ直接行くことをお勧めします。
ですが、自力で病院に行けないほど重症や、痛みが激しいなどの場合は911に連絡しましょう。911に連絡すると、消防車、レスキュー車、救急車が来ます。
注意が必要なのは、アメリカの救急車は民間企業なので有料です。
こちらも自分の保険でカバーできるかどうか事前に確認しておくと良いと思います。
◆予約の際や病院でよく使う英会話
I’d like to make an appointment today. I have had a high fever since Friday. I feel sick.
「今日予約を取りたいのですが。金曜日から高熱があります。気分が悪いです。」
など、電話で簡単に症状を伝えましょう。
アメリカに来て、説明する際に難しかったのが、どんな風に痛いのか? ということです。
よく日本語ではチクチク痛い、とかヒリヒリするとか、擬音語で説明することが多いと思いますが、英語ではどう言うのでしょう?
例えば、頭がガンガン痛いは
「My head throbs.」や「My head is throbbing.」と言います。
Throbはドキドキ、ズキズキというときに使います。
目がヒリヒリするは、
「My eyes smart.」や「My eyes are burning.」を使います。
Burnは焼ける、燃える、という意味なので、焼けるように痛い、という感覚で使われます。
おなかがチクチク痛いは
「My stomach sting.」
Stingは針などで刺す、という意味です。刺すような痛み、と言いたいときですね。
ちなみに、セーターがチクチクする、は
「My sweater is scratchy.」と言います。繊維などがチクチクするということです。
どのくらい痛いのか? という目安の英語は
Sharp(鋭い)、Strong(強い)、DeepやHeavy(深く、重く)などを使います。
擬音語についてはもっとたくさんお話ししたいところですが、それはまた後日…。
英語が不安な方は、病院によっては日本語スタッフがいるところも多いので、聞いてみるといいかもしれません。
Can I have an interpreter?
「通訳を呼んでいただけますか。」
ここカリフォルニアは日本人も多いので、日本語スタッフがいる病院も多いです。
◆やはり一番は健康です!
アメリカに来て、日本よりも健康志向だな、と感じてはいましたが、医療費の問題にぶつかり、その理由がよくわかりました。
日本のように、「病気になったらすぐにどこの病院にでも行ける」という環境ではなくなり、自分で健康管理をすることが大事なのだと身に沁みました。
得にアメリカは食事も気を付けていないと大変なことになりますし、車生活なので運動もきちんとしていないとすぐにメタボに。
留学やビジネスでアメリカに来た際には、健康に気を付けて生活してください!
健康が何よりの宝物です!