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「カラフルだけど、力強い。」アメリカ近代アーティストを読む!

アメリカは1776年に独立して以来、数多くの戦争や体制の変化を経て、今のアメリカへと辿り着きました。こうした傍らで、共に育ってきた文化があります。特に、現代アートの象徴である『ポップ』はアメリカの性格を表すのであれば、まさに端的であり、今まで大多数の人たちに好まれてきました。長い歴史を持つ地域にはない、分かりやすさこそがその特徴であり、一部の教養ある人にだけ分かるものではなく、一人でも多くの人と共有することができる、そんなコンセプト。

近代アートを飾る芸術家たちは、彼らが残した作品の枠を越え、Tシャツやスマートフォンのカバーケースといった身近な場所へと活躍の場をうつし、今もなお多くの人たちに愛されているのです。

もう少しだけ、現代アートについて調べてみましょう。19世紀がはじまる前、アーティストたちは富豪たちのためだけに作品を作ったり、また教会のような約束された場で演じる。彼らが活躍できる舞台は限られていたのです。限られた芸術は、宗教や神秘的なものに関わるものでなければ、暗黙的に描くことは許されていませんでした。それが、19世紀に入ると、多くのアーティストたちが俗世間や、人の内気なところ、そして想像したものを自由に表現し始めました。インパクトの残る色使い、非伝統的な素材、新しいテクニック、こうした取り入れが全く異なったコンセプトのアートを生み出したのです。特に、代表的なアーティストたちを紹介していきます。

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◼︎ アンディウォーホル

「将来は誰でも15分間は有名になれることができるだろう。」アメリカン現代アートといえば、まずアンディウォーホルの名前は外せないでしょう。マリリンモンローのカラフルな複写や、なんでもないスパム缶やバナナを芸術として捉え、作品にしたところ、まさにこれまでのブルジョワ的な芸術観をぶち壊す内容です。誰にも手が届かない芸術などに価値はない、むしろ大量生産され、誰にでも愛され使われることにこそ価値があるということを主張しました。

そして、15分間の意味合いは、ちょっぴり皮肉。自殺や事故に巻き込まれてしまえば、たとえ有名人でなかったとしてもメディアに取り上げられ、短い間だけ名が知れ渡ることができるということ。こうした題材を取り扱ったことによって、アンディは賛否両論に評価されていくことになります。しかし、それは彼の時代の答えにすぎません。彼が予想した15分間の有名は、ソーシャルメディアが普及した、今の時代でこそ、再び叫ばれていることなのです。まさに、IT時代におけるまで彼のDNAを引き継いでいます。

◼︎ キースヘリング

ストリートアートの先駆者。彼のアートは、ニューヨークの駅から始まります。真っ黒な紙を構内に一面張り付けて、わかき日のキースはチョークで『落書き』をします。シンプルでかつ、コミカルなラインで描かれる、そしてどこか訴えるものがあるそんな絵はサブウェイに毎日足を運ぶ人たちにとって、関心の的となります。彼のキャンバスは、どこまでも壁でした。その壁はいつしか、ベルリンの歴史的な立会いにも描かれることになります。

31歳でこの世を去った彼の死因は、エイズによる合併症でした。彼の芸術活動の後半は、エイズ撲滅のための予防運動でした。また、恵まれない子供に向けたチャリティ運動。こうした、19世紀に生まれた芸術家ならではの、より大衆に向けた、メッセージを死に際まで描いてくれました。

◼︎ コンラッドリーチ

伝説的なアイコンを、独自の手法で手がける鬼才。彼はアートとは隔たりのあるファッション業界で15年のキャリアを積みながらも、個人的な創作活動を傍らで続けてきました。この創作活動がやがて、明るみに出てきて、彼の作品があらゆる場面で使われるようになります。

◼︎ ジャンミシェルバスキア

バスキアは芸術を己の武器にして、世のあり方を攻撃した一人です。キースと同じく、彼のキャンバスは、道を通る人誰もの目に留まる壁でした。彼の一生涯を通したテーマは、「人種差別」でした。それは彼が幼くして見舞った大事故がきっかけで興味を持った解剖学にありました。肌の色は異なっても、身体の中身はみんな同じようにできているんだ。彼が残した作品には、どこかそうしたメッセージを受け取ることができます。

27歳という激動を終えたバスキア。ダイナミックながらも繊細な、作品の模様は今もなお多くのアーティストたちが憧れ、支持を得ています。その人気は作品だけでなく、生き様そのものにあるでしょう。「黒人のピカソと呼ばれるのは嬉しくない。俺が白人だったら、そんなこと言われないんだろう。」一貫して、人種に関わる追及にNOと言いつけてきたのです。

◼︎ ロイリキテンスタイン

作品の特徴は、漫画で使われるようなドットを画面に描き込んだところにあります。現代アートでは、芸術と並行した世俗的な読み物として漫画が台頭した時代でもありました。「それが絵ではなく、物として見ることができる。」と漫画の可能性を見出した彼は、それを拡大し、漫画の一部にドットを入れ込むことによって、新しい世界観を実現することに成功しました。

◼︎ ロバートインディアナ

誰もが一度はあのオブジェを見たことがあるのではないでしょうか。LOVEの彫刻、でもなぜか、真ん中の『O』が傾いているものです。彼の作品は独創的なものというよりは、人間にとって最も身近な存在といっても過言ではない、文字を題材にしている作品ばかりです。その中でも、もっとも有名なLOVEは、世界のあらゆるところに実存しています。東京にもありますが、シンガポールやニューヨークにもお同様の彫刻があるみたいです。誰でも知ってしまえば描けてしまうという意味では、もっとも現代アートのコンセプトに近いものを表現しているのかもしれません。

現代アートは今もなお、愛されているどころか、進行している発展途上なカルチャーです。一人でも多くの人が楽しみ、感動をすることができるその存在理由は如実に現代社会の明るみと裏を表現しているようにも考えられます。

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