1890年代のちょうど南北戦争が終わった頃、何もかもをまた0からやり直さなくちゃいけない時代でした。第二のアメリカは、東から西がテーマ。日本列島およそ1つと半分はすっぽり収まってしまうしまう、砂風 吹き荒れる広野は、屈強な男たちには、もってこいでした。落ち着きのない馬を宥め、一人で何百頭もの牛を管理し、自らが帰る家のある場所を統治する。そして、西へ、ひたすら西へと向かって、まだ見ぬ大地を切り拓いていく。それが、カウボーイです。
そんなフロンティア精神は、現代まで息づいています。今回は、彼らが耕すように、叩き上げたアメリカ・テキサス州を紹介していきます。面積は約698,000km2、人口はおよそ25,000,000人。この数字は、いずれも全米第2位を誇っています。州旗に、光る星が印象的なことから、ひとつ星の州とも呼ばれています。観光地としては、すぐに思い浮かばないものの、テキサスはアメリカが世界のアメリカとして君臨するまでの、大切な歴史シーンに立ち会っています。そんなカウボーイタウン、中でも有名な都市を幾つか見ていきましょう。
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◼︎ ただのテクノロジー大国ではない オースティン
アメリカで最大級ともいえるSXSW(サウスバイサウスウエスト)が例年、開催されることでも有名なシティ。1987年の初まり当初は、音楽部門だけでしたが。今では、映画部門に加え、テクノロジーの祭典を模したインタラクティブ部門が設けられています。DELLやINTELが拠点を置くなど、サンフランシスコに次ぐ、テック産業の経済大国として数えられています。
テキサスの州都でもあるオースティンは、比較的保守だといわれているテキサス州の中でも異例なリベラルな雰囲気に包まれています。際立った観光地があるというよりは、オースティンそのものに惹かれてくる観光客が後を絶ちません。街並みを歩いている中で、歴史や音楽の跡に訪れることになります。
◼︎ 「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍。」ヒューストン
ヒューストンに訪れるときには、少し思い出して、少年や少女のような気持ちで来るのがオススメです。宇宙へのロマンを抱いて来るのが、オススメです。人類が初めて、月に着面したときに発したアームストロング船長の言葉は、この街に響きました。
そういうわけで、ヒューストンには、NASAがあります。ジョンソン宇宙センターは、空港から車でおよそ1時間半。アルマゲドンやら、宇宙映画に出てくるあの名シーンが蘇る場面がたくさんあります。発射台があるケネディ宇宙センターがあるのは、フロリダですので、注意が必要ですが…。
◼︎ 「アラモを忘れるな」誇り高きアメリカの歴史がここに一つ サンアントニオ
もともとアメリカ人が自由と独立をかけてメキシコ軍と戦った場所として有名な街です。サンアントニオにある「アラモ砦」には、アメリカ反乱軍が引きこもり、死ぬまで戦い抜いたという歴史があります。そうした背景が根強いことから、街というより史跡として、この場所へ訪れる人も少なくはないみたいです。
そんな歴史の反面、サンアントニオは水の都として親しまれています。これは、イタリアのベネチアを彷彿させるほどに、街の中心部を流れる「リバーウォーク」が印象的なのです。
◼︎ メキシコ系アメリカなハーフ都市で体験するエルパソ
スペイン語と英語が、挨拶に入り混じる。そんなエルパソを訪れる人の目的は、だいたいが国境を越えることです。実際、このエルパソは、何かと特別なものが見つけられる都市ではありませんが。アメリカにいながら、メキシコ料理が複数点在していて、文化が喧嘩せずに共存している様子には、過ごしていてこそ、魅力が滲み出てくるのでしょう。
地元の人たちにもオススメされるというのが、「シーニックドライブ」。エルパソの夜景を一望することができるのですが、スカイクレーパーが点々と立ちはだかる大都市の夜景とは異なり、水平線まで建物が続いていきます。なんだか、心から優しい気持ちに、ちょっぴりなれてしまうような。そんな景色です。
◼︎ 生き残ったウエスタンシティ フォートワース
テキサスはカウボーイの街。そうはいっても、それは100年以上も昔の話です。もし、冒頭で記述したような、カウボーイに出会いたいのであれば、まずフォートワースに来ることをオススメします。フォートワースの「ストックヤード」は、それはもう西部劇の舞台に違いありません。この地区であれば、ウエスタンブーツにカウボーイハットを揃えた、伝説の彼らに出会うことができます。
カウボーイに会うのもそうですが、ウエスタンといえば、もう一つ。カントリーミュージックを楽しむことも、テキサスならではですよね。フォートワースには、音楽ライブを楽しめるステージも幾つか用意されているのです。
◼︎ ヒーローがこの世を離れる直前にみた光景 ダラス
未だ真相に包まれる、アメリカ最大の謎のひとつ。ケネディ大統領暗殺の舞台で有名なダラス。既に、オズワルドによる悲しい狙撃から40年以上が経過してなお、この悔しさは拭えていません。しかし、その反動なのか。それとも、ケネディ大統領の未練を果たすかのように、ダラスは有数の近代都市へと生まれ変わっています。街の作りとしては、シティ面と、ナチュラル面を兼ね揃えていて。それでいて、人口に対するレンストランの数がニューヨークの2倍ともいわれており、とても生活には困らないみたいです。また、1980年代に流行した
ダラスといえば、多くの観光スポットがあるというわけではありません。目的が観光であるならば、1日あれば十分でしょう。そんな中でも、ディナーで行くなら、リユニオンタワーは訪れておきましょう。ここは、<神様のゴルフボール>と呼ばれ、最上階では、ダラスの夜景を一望しながら、天国クラスの料理を楽しむことができます。
テキサスはカウボーイの街、だけではありません。何もない広野を開拓していく歴史を歩いていく上で、なにか気づくこともあるかもしれませんね。