みなさんは「ダウト(doubt)」というトランプゲームをご存知でしょうか。
カードを配り、一人ずつ手札から場にA、2、3…と順番に出していきます。
手札が早くなくなった人が勝ちなのですが、カードは裏面を向けて出していくため、実際に他のプレイヤーが順番通りの数字のカードを出しているかはわかりません。
もし違うカードを出していそうだなと感じたら「ダウト」と宣言し、そのプレイヤーのカードを確かめることができます。
実際に違うカードを出していればダウトと言われたプレイヤーが、正しいカードを出していればダウトを宣言したプレイヤーが、場にあるすべてのカードを引き取らなくてはなりません。
このように、“doubt” には、「~を(違うのではないかと)疑う」という意味があります。
今回は、 “doubt”を使った言い回しについてご紹介します。
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■“doubt”は、“don’t think”と同じ意味
“doubt”について、まず例文を見てみましょう。
A: I can finish my homework by tomorrow.
(明日までに宿題を終わらせられるよ)
B: I doubt it.
(それはどうかな)
この “I doubt it.”は、“I don’t think so.”と同じ意味になります。
“I doubt that you can finish your homework by tomorrow.”
(あなたが明日までに宿題を終わらせられる、ということを疑う)
つまり、
“I don’t t think you can finish your homework by tomorrow.”
(あなたが明日までに宿題を終わらせられるとは思わない)
となるわけです。
それでは、
“I doubt that she will go to school next week.”
はどんな意味になるでしょうか?
「来週彼女が学校へ行くことを疑う」=「来週彼女が学校へ行くとは思えない」
という意味になります。
■「そう思う」ことには、“no doubt”
“doubt”(疑い)が “no” (ない)という意味で、 “no doubt”「間違えなく、おそらく」という意味になります。
A: “He is really smart!”
(彼は本当に賢いね!)
B: “No doubt about it.”
(その通りだ)
という風に会話の返事としても使えますし、
“There is no doubt he will pass the exam.”
(おそらく彼は試験に合格するだろう)
のように、ひとつの文にいれることもできます。
■ “doubt”と “suspect”との違い
“doubt”と混同されやすいのが、 “suspect”です。
“suspect”も「~を疑う」という意味がありますが、疑い方が “doubt”とは異なるので要注意です。
例文を比べてみてみましょう。
“I doubt she lied to me about that.”
(彼女はそのことについて嘘をついたとは思えない)
“I suspect she lied to me about that.”
(彼女はそのことについて嘘をついたのではないかと思う)
いかがでしょうか。
“doubt”が「~を(違うのではないか)と疑う」のに対し、 “suspect”は、「~ではないかと疑う」という意味になります。
余談ですが、電車内に貼ってある注意書きに、
「駅構内または車内等で不審なものを発見した場合は~」というのがありますよね。
英語表記もされていて、「不審なもの」にあたる部分は
“any suspicious unclaimed objects or persons”
と訳されています。
この“suspicious”は「怪しい」という形容詞です。
同じように “suspect”には、「~を怪いと思う」という意味もあるので、一緒に覚えておくといいかもしれません。
“I suspect him.”
(彼が怪しいと私は思っている)
■まとめ
“doubt”の音の響きってなんだかカッコ良いですよね。
それは違うんじゃないか?と言いたいときには、ぜひ“doubt”を使ってみてください。
<今回ご紹介した内容を要約すると>
・“doubt”= “don’t think”
・「そう思う」“no doubt”
・”doubt”と“suspect”の違いに注意