世界が変わった。1984年のMACINTOSH発表は、20世紀最大の出来事かも。

名フレーズ
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1984年。
スターバックスや、オシャレなカフェでよく見かける、あのリンゴのマーク。
APPLEが、今のMacシリーズの初代となる「Macintosh」を発表しました。
発表した時の、スティーブ・ジョブズは28歳でした。
晩年でいう、iPodやiPhoneでのカリスマスピーチの印象が強いですが、筆者の個人的な見解では、この頃のジョブズがもっとも、ジョブズらしいなと思ってしまいます。

アメリカでは、つい先日、二つめとなる「スティーブジョブズ」自伝映画が公開されました。
事実と異なる、それでも面白い。
相変わらずの賛否両論はあるものの、20世紀最大のスターを取り上げている作品でありますから、話題は持ちきりです。
余談ですが、今回の映画では、「X-MEN」シリーズのマイケルファスベンダーが主演を務め、また脚本には「ソーシャルネットワーク」のアーロン・ソーキンが参加しています。
また、監修にあのAPPLEを共に創り上げたスティーブ・ウォズアニックも入っているだとか。

今回の作品では、とても一本では納められないスティーブジョブズの人生のうち、MACを開発する過程には光が当てられているみたいです。
そういえば、MACINTOSHってどういう意味かを知っていますか。
実は、リンゴの品種なのです。MACINTOSHは、世界で初めてのパーソナルコンピュータと呼ばれていますが、これは「子供だろうが、教師だろうが、関係なく、誰でも使うことができるコンピュータ」を目指されました。
これ以前は、一部のビジネスマンやエンジニアにしか使うことができないコンピュータの概念を、ひっくり返してしまうことになりました。
しかし、もともとこのコンセプトを打ち出したのは、スティーブジョブズではなかったのです。
ジェフラスキンというコンピュータだけではなく、哲学のバックグランドも持つ博士でした。

もともと、ジョブズはLISAという別製品のプロジェクトに入っていましたが。
(ちなみに、このLISAは自身の娘の名前を由来したもの)あまりの気性の荒さに、追放されています。そこで、ラフキンの始めていたMACINTOSHプロジェクトに入り、乗っ取ってしまうことになるのです。ひどい話ですが、この一連の出来事によって、紛れもなく今のMACがあるというわけです。

「STAY HUNGRY STAY FOOLISH(ハングリーであれ、愚かであれ)」。
彼が残したのは発明や製品だけではなく、言葉もありました。
スタンフォード大学での名演説や、iPodなどの製品発表会など、どれを切り取っても、素晴らしいのです。
ジョブズは、プレゼンテーションの名手でもありました。
今回は、そんな数多くの言葉たちの中でも、筆者が独断で、「もっともジョブズらしいな」というものを引用させていただきたいと思います。

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ジョブズの言葉

|It is now 1984. It appears IBM wants it all. Apple is perceived to be the only hope to offer IBM a run for its money. Dealers initially welcoming IBM with open arms now fear an IBM dominated and controlled future. They are increasingly turning back to Apple as the only force that can ensure their future freedom. IMB wants it all and is aiming its guns on its last obstacle to industry control: Apple. Will Big Blue dominate the entire computer industry? The entire information age? Was George Orwell right about 1984?

|そして、1984年。IBMはまるで全てを欲しているかのようです。お金のためだけに動くIBMに唯一対抗できる希望、それはAppleだけです。IBMを歓迎しいているディーラーたちさえも、IBMによって支配され、操作されてしまう未来に怯えているかのようです。彼らはますます、自由な未来を切り開くことができる唯一の力としてAppleへの抑圧を強めてきています。IBMは全てを欲し、産業を制御する障壁を崩すつもりです。それはAppleです。”ビッグブルー”はまるっきりコンピュータ業界を飲み込んでしまうのでしょうか。今起こっているIT時代を。ジョージ・オーウェルの書いた1984は現実になってしまうのでしょうか。

この後に、広告業界に残るジョージオーウェルの作品を擬えた有名なCMが流れます。

囚人服にも似た、灰色の服を着た男たちが巨大なスクリーンの前に列に並んで座っています。
その様子は、まるで考えることさえも許されない。
というよりは、考えるという概念すらも与えられないような世界観。
「ビッグブラザー」が、彼らの洗脳をより一層強めるかのように、演説を説いています。
まさに、全体主義の象徴。そこへ、一人の救世主。カラフルな服を着た女性が走ってきて、ハンマーをスクリーンに投げつけます。

|On January 24th, Apple Computer will introduce Macintosh. And you’ll see why 1984 won’t be like “1984”.

|1月24日、APPLEコンピュータはMACINTOSHを発表します。そして、あなたは1984が(ジョージオーウェルのいう)「1984」にはなり得ないことを確信するでしょう。

大きなものに立ち向かうAPPLEの姿勢は、洗脳のごとく、大衆の心を掴むことに成功しました。
かくいう筆者自身も、最初これを観たときには、「かっこいいな。」と純粋に思ってしまいました。
それでは、簡単に文法を見ていきましょう。

文法の解説

|Apple is perceived to be the only hope to offer IBM a run for its money.

perceiveは「知覚する、気づく」の意味を持つ動詞となります。
つまり、Apple is perceived to be -で、「APPLEは – だと認識されている、思われている」ということになります。

では、何だと思われているかといえば、only hope。
最後の希望です。
また、何の希望なのでしょうか。
それは、IBM a run for its money(お金を稼ぐことだけを目的としたIBM)にoffer(提議する)ことができるということになります。

|They are increasingly turning back to Apple as the only force that can ensure their future freedom.

Appleとthe only forceは同格になります。
Appleはどんな存在かといえば、the only force that can ensure their future freedom(自由な未来を確約することができる唯一の力)となります。
これに対して、IBMはincreasingly turning backしているわけです。
ここでの意味は、「徐々に、抑制を強めてきている」となります。

|And you’ll see why 1984 won’t be like “1984”.

whyの後を、訳しましょう。
「1984はもはや、”1984”のようになることはないでしょう。」となるのですが、won’t be likeは未来系の状態を予測して打ち消す文法となります。
よく使いますので、チェックしておきましょう。

まとめ

IBMをここまで敵に仕立てるなんて、今だったら訴訟問題にもなりそうですよね。
実は、このように大きな企業に白羽を立てて、敵とみなすパフォーマンスはジョブズのやり方です。
かつて、OS問題で対峙したMICROSOFTや、DELLなんかも、敵にみなす言動を行っています。
これは、顧客や社内を一丸として、指揮をあげる為の施策といわれています。
なるほど、まだまだ色々な側面から、ジョブズから学ぶことがあるみたいですね。

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