2014年夏、高校生の甥の付き添いで、ロンドンでのスポーツ合宿に参加しました。
スポーツを通した国際交流は、言葉の壁を意識させないところがあります。
では語学の勉強にならないかというとそんなことはありません。
今回は共同生活を通じて、スポーツという共通項で結ばれた人たちとの交流についてご紹介します。
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■アスリートの生活を知る
ロンドン郊外の寄宿舎付きの学校の施設を借りて開かれたinternational camp には、ヨーロッパやイギリスの各地から、様々なレベルの参加者が集まっていました。
ただ、参加者の大半は近隣から車で通って来ている成人や、会場になった学校の生徒だったので、宿舎に泊まっていたイギリス人参加者はわずかでした。
宿舎にはコーチたちも泊まっていたので、むしろ、分からないことなどはイギリス人コーチに直接尋ねていました。
この合宿のコーチ陣には、プロのコーチ以外にプロ選手も加わっていました。
国際大会に出場するレベルの選手の生活を垣間見る機会は日本ではめったにありません。
みんなで食卓を囲んだ際にアスリートにとっての食べ物の重要性を熱弁してくれたり、徹底して自己管理する姿をみせてもらったり、練習での技術指導とはちがう刺激をもらうことができました。
■異文化の共同生活
5日という短期間にもかかわらず共同生活のルールを守れない人もいて、生活面で日本の運動部の合宿とはかけ離れていたのは意外でした。
食べた後の食器を片づけない。
オフの時間に使ったカードゲームやボードゲームが出しっぱなし。
シャワーの使い方も乱雑。
「きちんとルールや順番を守る」、「共同で使うものは丁寧に扱い」、「自分の使ったものは後始末する」、などが身についている日本人とは大違いです。
共同で夕食をつくる日に、自分たちの分が出来上がったらさっさと食べて、片づけずに部屋に引っ込んでしまった時には、さすがにヘッドコーチが呼び出して叱っていました。
これは国民性ではなく個人の問題で、どこの国にも自分勝手な人やルーズな人はいると思いますが、合宿だからと「体育会系」の規律を期待していた私には驚きで、ある意味、カルチャーショックでした。
■同室者に恵まれて
私は残念ながら一人部屋だったのですが、甥はイギリス人の小学生と高校生との3人部屋になり、この小学生が人懐っこくてずいぶん話しかけてくれました。
オリンピックパークやウィンザー城など、オフの時間にみんなで観光に出かけたときも、Mr.ビーン顔負けの悪ふざけでみんなを笑わせていました。
異文化に囲まれる大変さは、このような場を和ませてくれる存在があるとずいぶん楽になります。
甥には言葉が十分通じないもどかしさや習慣の違いからくる気疲れがあったようですが、この子のおかげで気持ちが和らいだようです。
■まとめ
人は気持ちが沈むと口数が少なくなりますが、スポーツでいい汗をかいているとストレスを発散させることができ、気持ちが明るくなります。
人と話をしたいという気持ちも沸いてきます。
そして、スポーツの技術習得に必要なチャレンジ精神は、英語を身につけるプロセスでも同じです。
失敗を恐れずに自分からどんどん試していくことは、語学習得でもプラスに働きます。
スポーツ合宿は、語学学校のように英語を教えてもらう場ではありませんが、興味・関心が共通する人たちとの交流を通して、英語の練習をする場にすることができるのです。
スポーツに対する積極さを、英語を話すことにも注いでみれば、限られた合宿期間をスポーツと英語の二重に活用することができるでしょう。
ぜひ皆さんも興味があればスポーツ合宿に参加して、英語とスポーツの上達を同時に図られてみてはいかがでしょうか。