日本は、キャッシュレスが遅れている、とも言われていますが、それでも、お財布を持ち歩く人が減り、携帯でお支払いが済んだりとなんとも便利な世の中となりました。
オーストラリアでは、もっとキャッシュレスが進んでいて、ジョギング帰りにぺらっとクレジットカードをポケットから出してスムージー片手に帰る姿もよく見る光景です。
そんなキャッシュレス社会だけど、意外に気に留めていない「サーチャージ」についてご紹介したいと思います。
サーチャージとはなんでしょう?
サーチャージ(surcharge)とは、「追加料金」という意味で、よく見かけるサーチャージをいくつか挙げると、
Fuel Surcharge(燃油サーチャージ) 航空燃油価格の高騰を受け、その費用の一部について利用者に「燃油特別付加運賃」を負担してもらうときにチャージします。 Insulance Surcharge(航空保険料サーチャージ) 航空保険特別料金とも呼ばれ、航空会社が保険会社へ掛けている保険料高騰を受け、利用者に一部を負担してもらうときにチャージします。
海外旅行に出かけるときによくありますでしょう?航空券安いから買おう!と思ったときに、意外と後から燃料サーチャージが加算されて、あんまり安くもないかな~という結果になる経験(笑)。
意外とサーチャージってばかにならないものですよね~。
その割にサーチャージを気にせずお買い物しているかも
サーチャージは、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカードでお買い物するときにもかけられていることが多いのですよ。
日本では、クレジットカード一括払いのとき手数料をお店側が負担してくれますでしょう?オーストラリアでは、クレジットカード払いのときの手数料をお店側が負担するかどうかはそれぞれのビジネスが決めることができ、普通に手数料を取るお店は多いです。
特にお客さんに負担を増やすという考え方でもなく、お店とお客さんとが対等な関係だから、かかる費用は払ってくださいね~、という感覚だと思います。
スーパーやデパートやチェーン店では手数料を取らないお店が多いですが、サーチャージを取っているお店では、その表示がレジ横に示されていたり、オンラインショッピングでもサーチャージがかかる旨記載されています。
例えば、このような表示です。
A surcharge of 0.52% will apply when you choose to pay your rates using a MasterCard or Visa credit and debit cards. (マスターカードまたはビザカードによるお支払いをご選択の場合、0.52%のサーチャージがかかります。)
そのお店によってかけられるサーチャージの率が違うのが気になります。
We accept these credit cards for online payments. The surcharge shown applies. MasterCard (including Debit MasterCard) – 1.32%; VISA (including VISA DebitCard) – 1.32%; American Express (AMEX)– 1.40% (インターネットでのお支払いには以下のクレジットカードがご利用いただけます。表示のサーチャージがかかります。)
そうなのです!カードによっても率が異なりますのでお気を付け下さいませ。
とはいっても、日本でも、支払方法を銀行振り込みを選ぶとその銀行振込手数料はお客さんの負担になる習慣でございましょう?やはりただ習慣の違いで意外に気にすることはないのかもしれません・・・実際筆者も普段あまり気にしていませんでした。
オーストラリアのビジネスにも、クレジットカードの手数料をお客さんに負担してもらうと、客離れが起きるのでは・・・という危機感がないわけではないのですよ。
クレジットカードのほうが、高額の商品やサービスも買ってもらいやすいですし、そもそも現金を持ち歩いていない人も多いですから、クレジットカード払いは、店側にとってなくてはならない支払い方法です。
ただ、あんまりにキャッシュレスが当たり前になって、ほんのコーヒー1杯でもクレジットカードを使う人が多いですから、そうなると手数料を店側の負担にしているときちんともうけが出せなくなってしまいますでしょう?
そこで、カフェのような少額の支払いが多いお店では
minimum purchase of $10
のようにカード払いが使える最低金額を表示しているお店もあります。
お買い物のサーチャージにはオーストラリアの人も不満がないわけではない
キャッシュレス社会に慣れているオーストラリアの人もクレジットカードのサーチャージが気にならないわけではないのですよ。
例えば、上に挙げた、「minimum purchase of $10」のようなクレジットカード払いの最低利用額も、店によっては、15ドルや20ドルを最低利用額を設定している場合もあるのだとか。
また、9ドル50セントのものが買いたかっただけなのに、クレジットカードの最低利用額が10ドルだから50セント余分に買わなければいけないのか・・・とも思うのだそう。
さらに、クレジットカードの手数料はカード会社によってもまちまちですし、仕方がないかもしれませんが、お店側がお客さんに負担してもらう手数料もまちまちなのですよね(笑)。
それではいけない、ということで、ACCC(Australian Competition and consumer commission)( オーストラリア競争消費者委員会)は、2017年9月より、ビジネスのサイズに関わらず全面的に、必要以上のサーチャージをチャージすることを禁止しました。
If a business chooses to impose a surcharge on its customers for making a payment using a credit, debit or prepaid card, the level of the surcharge must not be excessive. (お店側がお客側にクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードでの支払いにサーチャージを負担してもらう場合、サーチャージの金額が必要以上に超過していてはいけない。)
例えば、いくつかのクレジットカードを取り扱っている場合、カード会社によって手数料が異なりますが、その店が一律の割合で手数料をチャージしたい場合は、一番率が低いカードの率が適用され実店舗でもウェブショップでも表示されます。
ただし、対象となるのは、エフトポス、マスターカード、ビザカード、アメリカンエキスプレス(オーストラリア金融機関を通じて発行された場合)で、ビーペイ、ペイパル、ダイナーズクラブ、ユニオンペイ、アメリカンエキスプレス(直接アメリカンエキスプレス発行の場合)は対象外なのだそうです。
オーストラリアに旅行でいらっしゃるときには、いつでもカードで払えて便利ですけれど、時と場合によっては現金払いのほうがお得です。
先ほど、スーパーやデパートであまりクレジットカード払い手数料をとられませんよ~とお話ししていましたが、タクシーや航空会社、旅行会社、ホテルなど旅行で使いそうな場所では手数料がかかるビジネスが意外と多いように思います。
個人で旅行されるときなどには現金とカードを使い分けて、思い切りお得にお楽しみ下さいませ~!