アメリカの賃貸住宅選びで知っておきたい表現

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留学中の大きな買い物として「車」と「家」があります.この2つはとても生活に密着しているインフラなので,どうしても慎重に選びたくなりますよね.しかも,初めて海外での生活となると,なかなか簡単には決められないものです.以前の記事で,車の調達方法として「なやましい中古車選び!10,000ドル以下の車はこうして選ぶ!」「アメリカで車を購入する時の交渉術のポイント5選」をご紹介しました.今回は,悩ましい住居の決定に先立って役に立つ表現をご紹介します.

住居のタイプを表す表現

 住居のタイプには大きく分けてApartment,Condominium (Condo),Townhomeがあります.まず,Apartmentとは集合住宅のことです.駐車場が地下にあったり,暖房や冷房などの施設を一括して管理する方法がとられることが多いです.Condominiumは,例えば個人で分譲のApartmentを購入して,それを貸し出している,といった物件です.月極めのApartmentよりも設備が充実している場合があります.Townhomeは簡単に言うと日本でいうと長屋の2階建てのイメージです.私も渡米1年目はTownhomeに住んでいました.Apartmentと違うのは,ビルドインの車庫がついていたり,2階の部屋があったりと1軒家に近い環境になります.

部屋の間取りを表す表現

 Efficiencyはいわゆるワンルームで,StudioはEfficiencyより若干広いワンルームを表しています.その他,One bed room/Two bed room /Three bed roomがあります.私の住んでいるミネソタ州は5歳以上のこどもがいる家庭はTwo bed room以上の住居に住まわなければならないという州の法律がありますので間取りを決める際には州の法律を確認する必要があります.さらに,見慣れない表現で“Quiet 4-plex!”(静かな4世帯用住居)といった表現を見かけます.私も今4-plexのApartmentに住んでいますが,オートロックの玄関が1つとOne bed roomの部屋が4つ,共用のランドリーが1つあります.

物件から距離を表す表現

 また,不動産を紹介する時に,例えば「駅から数分」などの距離を表す表現が使われます.”minutes from”, “just minutes away from”,”just off of”,”within walking distance to”,”blocks from”,”a short drive from”,”just steps from”,”adjacent to”.日本では「徒歩5分」などの表現がありますが(日本の徒歩は1分あたり80メートルですが),アメリカでは非常にアバウトですね.「車でちょっと運転したところ」なんてどれくらい離れているか分かったのものではありませんね.

家賃などに関する表現

 Deposit(預かり金)は管理会社に預けるお金で,Damage depositは ,物件を借りる際に預ける費用で退去する時に現状復帰の費用から差し引いて返還されます.また,渡米直後はSocial Security Number (SSN)がないので,この他に家賃の2ヶ月分にあたるSecurity deposit(支払いが遅延した場合に使われる)を要求されることがあります.SSNは社会保障番号と言われ,日本でいうマイナンバーに近い役割があり,渡米後2週間ほど経過してから申請することができます.その他,月の途中で入居する場合,いわゆる「日割り」の家賃を支払う場合があります.これを,”Prorated rent”とか”Prorated monthly rent”などと言います.月々の家賃は,”Rent fee”と言います.また,賃貸を借りる際に申込手数料がかかる場合があり,これを”App fee”や”Application fee”と言います.その他にも払い戻し(Reimbursement)といった表現も重要なので見逃さないようにしましょう.

暖房,冷房に関する表現

 寒冷地では,冬の暖房が非常に重要です.”Central heating”は集中暖房です.各家庭,またはいくつかの部屋でまとめて暖房設備を管理して部屋の中を暖めます.また, “Forced air”は暖房や冷房を各部屋の排気口から出す仕組みです.私がはじめに住んでいた”Townhome”は”Central heating”の”Forced air”でした.車庫の奥側にガスの冷暖房システムがあり,リビングの温度感知器で温度を設定します.そうすると各部屋の排気口から暖かい・冷たい空気が出る仕組みです.ミネソタの冬は「アメリカの冷凍庫」と言われるほど寒く,年末ごろにはマイナス30度近くになりますが十分な暖かさでした.その他にメジャーなのは,”Hot water radiator”といって高温の温水や蒸気を部屋の暖房器具に流して部屋を暖める仕組みです.今住んでいるApartmentはそのタイプで,やんわりとした温かさがあります.極寒のミネソタ州でどの程度活躍してくれるか今から期待しています.

駐車場に関する表現

 アメリカでの生活では車はなくてはならないものです.賃貸の物件紹介では必ずといっていいほど駐車場に関する項目がありますので必ずチェックしましょう.まず,”Off street parking”は,道路ではないところに車を駐車するタイプです.玄関の近くに停めたりする青空駐車場を言います.これに対して,”On street parking”は道路の決められたところに駐車するタイプを言います.またガレージ付きの場合,”Attached garage”と”Detached garage”があります.前者は住居にガレージが合体しているタイプです.この場合,ガレージ内に部屋に通じるドアがあり,寒い冬には大変重宝します.また,Detached garageは,住居と車庫が離れているタイプです.私がミネソタで1年目借りていたTownhomeはAttached garageでした.そして現在住んでいるApartmentが, Detached garageになります.部屋数が以前より1つ少ないものの,家賃は$1,300と$700(しかも光熱費込み!)で随分と開きがあることが分かります.つまり,Attached garageはちょっといい物件にしかついていないようです.アメリカでは駐車場のことを”Parking lot”や”Parking ramp”があります.Parking Lotは青空の駐車場で,Parking rampはモールなどに直結している駐車場を言います.さらにガレージには,”Garage stall”や”Stall garage”といった表現があります.これはもいわゆるガレージです.アメリカの車庫は大部分がリモコン付きのガレージです. Detached garageは車に乗る時に一度別の入り口から入るか,リモコンを持ち歩いて自分で開けるかしなければならず,Attached garageより不便です.この辺は自分の生活スタイルでタイプを決めると良いでしょう.

キッチンに関する表現

 私の住んでいる地域では,いわゆるガス台(Range)とクッキーなどを焼くオーブン(Oven)は標準装備であることが多いです.その他,電子レンジ(Microwave Oven)と食器洗浄器(Dishwasher)がついているかは物件によります.私の経験では低価格な物件では電子レンジが付いていない場合があります.ですが電子レンジについては,Walmartなどのスーパーで$50ぐらいから売っていますので,購入すれば問題ありませんね.食器洗浄器は,ついていればやはり楽ですね.通常,日本の大きさとは比較にならないほど大きなサイズですので,こまめに洗いたい方は不要かもしれません.

管理会社に関する表現

 管理会社は,契約後も家賃の支払いや,住居の備品などで不具合などがあった場合にやり取りをすることになります.”On-Site Management”と記載があれば,住居の近くに管理会社の事務所があることになります.また,賃貸期間については,1年賃貸(One year Lease)や6ヵ月賃貸(Six month lease),月貸し(Month to month lease)などの表現があります.比較的どこの管理会社でも自社のサイトを持っており,そこから連絡をとったりすることができます.このサイトのことを,”Online maintenance portal”などと言ったりします,さらにサイト上から支払いができる管理会社もあり, “Online rent payment”といった表現が使われます.さらに,物件の紹介を見ていると,”Tenant”,”Renter”,”Owner”,”Landlord”という言葉を見かけます. Tenant,Renterは借り手を表し,Owner,Landlordは住居の持ち主と貸し手を表します.” Landlord pay water, gas, lawn & snow care”などの表現では,貸し手か借り手かどちらが負担を持つのか表記がありますので,間違わないように注意しましょう.

その他の表現

 上記の他にも見慣れない言葉が物件の説明の部分でよく出てきます.例えば,下水(Sewage)や芝生と除雪のケア(lawn & snow care)などの費用があります.ミネソタ州では芝生の管理が義務つけられており,一定の長さを超えないようにメンテンアンスする義務があります.賃貸の場合は, Lawn & snow careが含まれることが多いと思います.その他にも暖房費込み(Heat paid),禁煙(Smoke free),家具付き(Furnished), ケーブルテレビ設置可能(Cable ready),乾燥機の接続口あり(Dryer hookups),Apartment内に洗濯機設備あり(On site Laundry),ゴミ処理(Garbage disposal/trash),暖炉(Fireplace),オートロック(Controlled Access),舗装された小さな庭のようなエリア(Patio)など,知っておくと選定に役立つ表現がたくさんあります.特に自分の部屋に洗濯機がある(In unit)物件は少し高めの物件にしかありません.多くは共用洗濯機(Shared laundry)になりますので,その辺も要確認です.

まとめ

 いかがでしたでしょうか?留学となると日本にいる時に住居を決めなければならない場合があるかもしれません.アメリカでは日本と違い物件についてあまり詳細まで記載されていない場合があります.これは,車の購入でも感じたことですが,おそらく国民性だと思います.少ない物件の説明からでもそのニュアンスを理解して,納得のいく物件選びができると良いですね.

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