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エマ・ワトソンの国連スピーチで英語学習

10月11日は国際ガールズデーでした。そんな国際ガールズデーに、エマ・ワトソンの名言「女の子がやってはいけない一番悲しいことは、男性の為に頭の悪いふりをすることです」がSNS上で大きく話題になったのです。そこで今回は、エマ・ワトソンのスピーチで英語学習をしましょう! 実は、彼女はそんな名言を言ってなかった!?さっそく見ていきましょう。

2014年国連スピーチ

Today we are launching a campaign called “HeForShe.”
今日、私たちは「HeForShe」キャンペーンを発表いたします。

I am reaching out to you because I need your help. We want to end gender inequality—and to do that we need everyone to be involved.
私は皆さまの力が必要だから、今この場で発信をしています。私たちは不平等なジェンダーを終わらせることを願っており、それを実現するためにも皆さんに参加してもらう必要があるのです。

This is the first campaign of its kind at the UN: we want to try and galvanize as many men and boys as possible to be advocates for gender equality. And we don’t just want to talk about it, but make sure it is tangible.
これはUNで実施される初めてのキャンペーンです。キャンペーン内容はというと、多くの男性と少年にジェンダー平等の支持者となってもらおうとすること。私たちはただ話をするのではなく、実体あるものにするように取り組んでいきます。

【単語解説】
launch – 発表する
gender – 性別
equality – 平等
inequality – 不平等
involve – 関わる、巻き込む
advocate – 支持者
tangible – 明確な

フェミニズムの正しい定義とは?

I was appointed six months ago and the more I have spoken about feminism the more I have realized that fighting for women’s rights has too often become synonymous with man-hating. If there is one thing I know for certain, it is that this has to stop.
6か月前、私は親善大使に任命されました。そして、フェミニズムについて語るほど、女性権利のために闘うことは男性敵視と同じ意味合いを持つことに気づいたのです。1つだけ確かなことがあるとすれば、それはこの流れを終わりにすべきということ。

For the record, feminism by definition is: “The belief that men and women should have equal rights and opportunities. It is the theory of the political, economic and social equality of the sexes.”
はっきりさせておきたいのが、フェミニズムの定義は「男性と女性が平等な権利と機会を持つべきだと考える信念。政治や経済、社会的男女平等についての理論」です。

【単語解説】
appoint – 任命する
right – 権利
synonymous – 同義の
for the record – 参考までに
definition – 定義
equal – 平等の
political – 政治の
economic – 経済の

ジェンダーに囚われる社会

I started questioning gender-based assumptions when at eight I was confused at being called “bossy,” because I wanted to direct the plays we would put on for our parents—but the boys were not.
ジェンダーに基づいた考えや行為などを考え始めました。8歳の時、私は「威張っている」と言われて困惑しました。私は両親たちを招いて開催する演劇の演出をしたかったのですが、男の子たちはそれを望んでいなかったからです。

【単語解説】
question - 質問する
assumption – 想定
confused – 困惑する
bossy – 威張った
direct – 演出する

When at 14 I started being sexualized by certain elements of the press.
14歳の時、私はいくつかのメディアによって性的に描かれました。

When at 15 my girlfriends started dropping out of their sports teams because they didn’t want to appear “muscly.”
15歳の時、友達の女の子たちがスポーツチームを脱退しました。彼女らは筋肉質になりたくなかったのです。

When at 18 my male friends were unable to express their feelings.
18歳の時、男友達は彼らの気持ちを表現できませんでした。

【単語解説】
certain – 特定の
press – メディア、報道
drop out – 脱退する
express – 表現する
feelings – 感情

フェミニストという単語が嫌われる理由

I decided I was a feminist and this seemed uncomplicated to me. But my recent research has shown me that feminism has become an unpopular word.
私はフェミニストになる決意をし、それは単純なことに思えました。しかし、私が実施した最近の調査では、フェミニズムは一般的な言葉ではないと明らかになったのです。

Apparently I am among the ranks of women whose expressions are seen as too strong, too aggressive, isolating, anti-men and, unattractive.
明らかに、私は表現が強すぎて、攻撃的すぎて、孤独で、男性を敵対していて、魅力のない女性の1人だと思われています。

Why is the word such an uncomfortable one?
では、なせフェミニズムは歓迎されない単語となってしまったのでしょうか?

【単語解説】
decide – 決意する
uncomplicated – 単純な
aggressive – 攻撃的な
unattractive – 魅力のない
uncomfortable – 好まれない

ジェンダー平等を実現した国は未だにない

I am from Britain and think it is right that as a woman I am paid the same as my male counterparts. I think it is right that I should be able to make decisions about my own body. I think it is right that women be involved on my behalf in the policies and decision-making of my country. I think it is right that socially I am afforded the same respect as men. But sadly I can say that there is no one country in the world where all women can expect to receive these rights.
私は英国出身で、男性と同じお金を支払ってもらう権利があると考えています。私は自身の体について決断ができる権利があると考えています。私は、女性たちは母国の政治や決定に関わる権利があると考えています。私は、女性は男性と同様に社会的尊厳を得られるべきだと考えています。しかし、残念ではありますが、全ての女性がこのような権利を受けている国はありません。

【単語解説】
counterpart -同等の人
make decision – 決意する
sadly – 悲しいことに、残念ながら
receive – 受け取る

No country in the world can yet say they have achieved gender equality.
この世界には、ジェンダー平等を実現した国はないのです。

無意識のフェミニストはたくさんいる

These rights I consider to be human rights but I am one of the lucky ones. My life is a sheer privilege because my parents didn’t love me less because I was born a daughter. My school did not limit me because I was a girl. My mentors didn’t assume I would go less far because I might give birth to a child one day. These influencers were the gender equality ambassadors that made me who I am today. They may not know it, but they are the inadvertent feminists who are changing the world today. And we need more of those.
このような権利は人権だと私は考えており、私はラッキーな女性の1人です。私の人生は多くの恩恵を受けています。両親は娘が生まれたからと、私を愛さなかったことはありません。私の学校は女の子だからと私を制限することはありませんでした。メンターは、私がいずれ子供を持つからと、私をとどめようとはしませんでした。彼らは私に大きな影響を与えたジェンダーの伝道師みたいなもので、彼らのおかげで今の私があります。彼らは知らないかもしれませんが、彼らは世界を変えているフェミニストの一部なのです。そして、私たちには彼らのような存在がもっと必要です。

【単語解説】
sheer – 真の
privilege – 恩恵
mentor – 指導者
inadvertent – 偶発的な

And if you still hate the word—it is not the word that is important but the idea and the ambition behind it. Because not all women have been afforded the same rights that I have. In fact, statistically, very few have been.
そして、もしあなたがこの世界を嫌うのなら、大切なのは言葉ではなく、大義の後ろにあるアイデアなのです。全ての女性が私と同じような権利を持てていません。実際に、統計によるととても少ないのです。

In 1995, Hilary Clinton made a famous speech in Beijing about women’s rights. Sadly many of the things she wanted to change are still a reality today.
1995年、ヒラリー・クリントンは北京で女性権利について有名な演説を行いました。悲しいことに、彼女が変化を起こしたかったものの多くは、今でもそのままです。

But what stood out for me the most was that only 30 per cent of her audience were male. How can we affect change in the world when only half of it is invited or feel welcome to participate in the conversation?
しかし、私が最も注目しているのは、聴衆にいた男性の割合はたった30%という事実です。半分の人々しか招待されず、会話に参加できない状況で、どのように私たちは世界に影響を与えられるでしょうか?

【単語解説】
audience – 聴衆
participate – 参加する
conversation – 会話

Men—I would like to take this opportunity to extend your formal invitation. Gender equality is your issue too.
男性のみなさん、私はこの機会にあなた方を正式に招待させて頂きたいと思います。ジェンダー平等は男性の問題でもあります。

Because to date, I’ve seen my father’s role as a parent being valued less by society despite my needing his presence as a child as much as my mother’s.
親としての父親の役目は社会によって価値の低いものとみなされていますが、私は母親と同じくらい父親が必要でした。

【単語解説】
role – 役目
value – 評価する

I’ve seen young men suffering from mental illness unable to ask for help for fear it would make them look less “macho”—in fact in the UK suicide is the biggest killer of men between 20-49 years of age; eclipsing road accidents, cancer and coronary heart disease. I’ve seen men made fragile and insecure by a distorted sense of what constitutes male success. Men don’t have the benefits of equality either.  
私は、男らしさをなくすことを恐れながらも、誰にも助けを求められず精神病を患った多くの若い男性を見てきました。実際に、英国では20~49歳の男性の死因は自殺が最も高いのです。道路での事故やがん、心臓病よりもです。私は社会や習慣によって作り上げられた男性の成功のため、精神的に不安定になった男性を多く見ています。男性もまた平等の利益を受けていないのです。

【単語解説】
fear – 恐れ
suicide – 自殺
cancer – がん
heart disease – 心臓病

We don’t often talk about men being imprisoned by gender stereotypes but I can see that that they are and that when they are free, things will change for women as a natural consequence.
私たちは、男性が典型的なジェンダー像に押し込められていることについて多く話しません。しかし、私は彼らがジェンダーに囚われていると分かり、彼らが自由になった時、当然の結果として女性に良い環境が生まれるのです。

【単語解説】
imprison – 押し込める
consequence – 結果

ジェンダー平等の実現は男性と女性の協力が必要

If men don’t have to be aggressive in order to be accepted women won’t feel compelled to be submissive. If men don’t have to control, women won’t have to be controlled.
もし男性として認められるために攻撃的になる必要がなければ、女性は従う必要はありません。もし男性がコントロールする必要がなければ、女性はコントロールされる必要がないのです。

【単語解説】
compel – 従わせる
submissive – 従順な

Both men and women should feel free to be sensitive. Both men and women should feel free to be strong… It is time that we all perceive gender on a spectrum not as two opposing sets of ideals.
男性も女性も自由に繊細になれるべきです。男性も女性も力強くなれるべきです。ジェンダーは2つの対立する理想ではなく、1つの意見として捉える時がやってきました。

If we stop defining each other by what we are not and start defining ourselves by what we are—we can all be freer and this is what HeForShe is about. It’s about freedom.
私たちが、本当の私たちの姿ではないもので互いに定義するのを止め、ジェンダーに囚われない真の私たちの姿を定義し合ったとき、私たちはより自由になれるでしょう。そして、これがHeForSheです。これは自由についてなのです。

今回はスピーチの途中まで紹介しました。というのも、SNSで拡散されたエマ・ワトソンの名言と同じニュアンスのものを言っているからです。どうやらSNSで拡散された名言をエマが本当に言っているのかどうかは分からないよう。

しかし、今回見てきたように彼女のスピーチは力強いですね。スピーチから多くの英語学習ができ、彼女のスピーチの仕方も参考になりますよね。UNWOMENのサイトから、スクリプト全文見れるので、ぜひ一度目を通してみてください。

まとめ

今回はエマ・ワトソンのスピーチで英語学習をしました。実は、多くのセレブリティが公式な場や大学卒業式でスピーチを行っています。彼らのスピーチから学ぶものは多く、英語学習にも最適なので、ぜひ教材として活用してください。

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