オーストラリアの人は、親日家が多いですし、住んでいる日本人も多いので、働きやすい環境の国の一つだと思います。仕事を持ってみると、観光したり留学するのとはまた違った角度からオーストラリアが見えてきます。今日は、オーストラリアの就職にまつわるあれこれを皆さんとシェアしながら、就職事情について考えたいと思います。
日本人の職探し
日本人に限らず外国人がオーストラリアで仕事を探すときには、ワーキングホリデービザを持っていることが一番手っ取り早い方法だと思います。筆者の住むケアンズは、観光都市なので、ツアーガイドやお土産屋さん、レストランスタッフなどの観光に関連した仕事が見つかりやすいと思います。
ワーキングホリデービザでは、事前に就職先を決めてから渡豪することができず、現地で仕事を探さなければなりませんので、新聞や、留学・ワーキングホリデーのエージェントの掲示板を利用して探す人が多いです。ここで働いてみたい、というところがあれば、直接飛び込みで働かせてもらえないか尋ねる人も多いので、英文履歴書は予め用意しておくのがお勧めです。
*ワーキングホリデービザとは
海外(日本やオーストラリアのワーキングホリデービザ対象国)の若者が、働きながら、オーストラリアを観光したり暮らしを体験することができるビザです。
「若者」というだけに、年齢制限があり、ビザ申請時に18歳以上30歳以下でなければなりません。
ワーキングホリデービザの申請時、そしてビザ取得時もオーストラリア国外にいることが必要です。ビザの発給時から12か月以内にオーストラリアに入国しなければならず、オーストラリア入国時から最長12か月滞在できます。ワーキングホリデービザでは、同じ雇用主の下で最長6か月働けることになっています。
就労期間を短くしか許さないことで、就労目的ではなく、「ワーキングホリデー」という働きながらホリデーを楽しむ、本来のビザの目的が達成されるようになっているのでしょうね。
ワーキングホリデービザには、ファーストビザとセカンドビザがあります。ファーストワーキングホリデービザは、これまでオーストラリアのワーキングホリデービザを取ったことのない方が対象ですが、セカンドワーキングホリデービザは、ファーストワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在したことがある人が対象ですので、セカンドビザも取れば、最長24か月滞在できることになります。
ただし、セカンドビザを取得するには、ファーストビザでの滞在中に、地方都市で特定の活動に3か月以上従事したことがある、ということが条件となっています。
この地方都市での特定の活動、とは、農業の収穫期に、例えば、バナナやイチゴなどの農作物を収穫する仕事があります。筆者の住むケアンズの近くの街でも盛んにワーキングホリデーメーカーの方が収穫の仕事をしています。
この地方都市での就労をセカンドビザ許可の条件としているのには、オーストラリアの農業就労者の人手不足、という事情があります。大変な作業ではありますが、決して時給が低いわけではないのですよ。それでもオーストラリアの人が頑張って働きに来ない、という点にも実はオーストラリアの人の仕事への姿勢が反映されているように思います。
オーストラリアの仕事は好待遇?!
筆者の住むケアンズは、観光都市なので、どうしても日本人観光客の方に対応するためのお仕事が多いですが、もし機会があれば、オーストラリアの人に交じって働いてみるのもお勧めです!
オーストラリアの人の働く姿勢などが垣間見えて面白いものです。
オーストラリアの雇用形態には、フルタイム(full time)、パートタイム(part time)、カジュアル(casual)の3つがあります。日本でいえば、フルタイムが正社員、パートタイムが契約社員、カジュアルがアルバイト、という感じに分けられます。それぞれの雇用形態で待遇も異なるのですが、2018年7月よりまたも時給が上がりました。これまで、最低賃金が時給$18.29、週給$694.90でしたが、7月1日から最低時給が$18.93、週給$719.20になりました。日本円にしたら約1500円ですものね!時給は高いです。物価もどんどん高騰していますが、それと共に最低賃金も上がり続けています。
フルタイムやパートタイムの人は、労働時間が保証されたり、有給休暇があるなどの待遇が受けられますが、カジュアルの人には、そういった特典がない代わりに、その分時給が高いです。ですから、オーストラリアの人は、フルタイムやパートタイムにこだわらず、時給でも比べながら、自分で好みの雇用形態を選びます。カジュアルの仕事をしているからといって、「いつまでも不安定なアルバイトをして!」のような風潮はなく、自由に選んでいます。仕事をいくつか掛け持つことも一般的なことです。
筆者は、日本ももうすぐこういった仕事の選び方になるんじゃないかな~と予想しています。
ただ、日本はこうはならないかな・・・と思っているのは、オーストラリアでは、時間外や週末、祝日の出勤の場合、時給が1.5倍や2倍になる仕組みがあるということです。
確かに、オーストラリアの人は、「労働者の権利」に関してとても敏感です。しっかり終業時間に帰ります。仕事を選ぶときも、がむしゃらに就職活動をする!という雰囲気より、じっくり自分に合った仕事を探そう!という感じがあります。
求人情報を読んでみよう!
では実際に求人情報を見ながら、自分の好みに合った仕事を探せるようにちょっと練習してみましょう♪新聞などでは、文字数に制限もあることですし、新聞の見出しなどと同じくbe動詞が省略されがちです。
・Casual Position Available at Holiday Park (Casual Positionのところで、full timeなのか part timeなのか雇用形態がわかります) This position will suit an active and versatile person willing to help out in all aspects of the holiday park. (This position will suit…でどんな人が求められているのかわかります) This position will include: (業務に含むものなので業務内容がわかります) Reception Laundry Housekeeping ・Experienced Bar and Floor Staff Required (experiencedとあるときは、経験者を求めています。Requiredは、 to be requiredの意味で、「求む」という意味で、needed、available、vacantなどの単語も使われます。) ・Hairdresser Apprentice (apprenticeで見習いの意味です。) ・Immediate Start (即スタートの意味です。) ・Must Have Weekend Availability (週末出勤あり、ですね。観光都市では多い条件です。)
暮らそうと思っている街によって求人の種類も違うはず、旅をしながらいろいろな街で働くのもワーキングホリデーの楽しみの一つですよね!
良い仕事が見つかるといいですね!