超難関高校の入試問題に挑戦してみましょう。
毎年東大に多数の合格者を送り込んでいる優秀な学校の入試問題です。
かなりハイレベルで難しい問題ばかりです。
受験生のレベルも高いので、このくらいの高度な問題にしなければ差がつかないのでしょう。どのくらいできるでしょうか。
※具体的な学校名はあえて記しません。問題も実際に出題されたものとはわずかに変えています。
同じ発音の単語は?
シンプルなように見えてなかなか手強いですね。よく考えないと正解にたどり着けません。
問題1
次の各組の英文の( )に入る、発音が同じでつづりが異なる語を答えよ。
(1) My team (ア) the last match and proceeded to a national competition. Knowing a theory is (イ) thing and putting it into practice is another.
ア:won イ:one
win の過去形である won の発音を正しく理解しているかどうかを問われています。
ローマ字的にウォンと覚えてしまっていると、(イ)の one にたどり着けなくなります。
また 2文目の one~another はひとつの成句なのでこれをヒントにすることもできます。
He says one thing and means another. 「彼はいうことと考えていることが違う。」
問題文の和訳
「私のチームは最終戦に勝って全国大会に進んだ。」
「理論を知ることは知ることであり、それを実際に応用するのはまた別のことである。」
(2) "May I use your phone?" "Sure, be my (ウ)." The audience already (エ) the answer before the qustion was fully read.
ウ:guest エ:guessed
何かを貸してほしい、使わせてほしいと依頼されたときに、「どうぞご自由に」という答えを意味する be my guest という表現を知っているかどうかがかぎとなる問題です。
それが分かれば、(エ)は同じ発音となる guess の過去形 guessed となることは推定がつきます。しかしこの guessed の ed の発音も d ではなく t であると正しく覚えていなければいけません。
問題文の和訳
「電話をお借りしてもいいですか?」「どうぞ、ご自由に。」
「聴衆は問題が全部読まれる前に答えの想像がついた。」
(3) Boxers must (オ) themselves before a fight. The students were spoken to by a stranger on their (カ) home.
オ:weigh カ:way
weigh「計量する」に気づけば、帰り道の way も容易に分かるでしょう。
「減量する」reduce というような方向で考えてしまうと答えが見つからなくなります。
問題文の和訳
「ボクサーは試合前に計量しなければならない。」
「その生徒たちは帰り道で見知らぬ人に話しかけられた。」
(4) The steam locomotive ran (キ) the tunnel in the countryside. The boy (ク) a stone into pond.
キ:through ク:threw
動詞 throw の変化を正しく覚えているかどうかを問われています。
問題文の和訳
「蒸気機関車は田舎のトンネルを抜けた。」
「少年は池に石を投じた。」
意味を変えずに違う表現?
問題2
各組の意味がほぼ同じになるように( )内に適切な1語を入れよ。
(1) "What time is it?" "It's 7:45." "Do you have the time?" "Yes, it is a (ア) (イ) eight."
ア:quarter イ:before
7:45は8時15分前といいます。
fifteen minutes before でもいいのですが、( )の数と合いません。
そこで15分を意味する quarter を使います。60分の4分の1で15分ということです。
お金のことをいうときは、アメリカでは1ドルの4分の1、25セントを意味します。
Do you have the time? は「何時か分かりますか?(腕時計かなにかを持っていますか?)」という意味です。Do you have time? としますと、「今時間ある?」という意味です。
問題文の和訳
「今何時ですか?」「7時45分ですよ。」
「時間分かる?」「はい、8時15分前ですよ。」
(2) When was your company founded? (ウ) (エ) is your company?
ウ:How エ:old
問題文の和訳
「あなたの会社はいつ開設されたの?」
「あなたの会社は創立何年ですか?」
found という単語を知っていれば、それほど難しくありません。
開設、創立、創設などの意味です。founder とすると創設者という意味になります。
how old は人の年齢を尋ねるときによく使いますが、人だけでなく、ものにも使えるのです。
(3) I like spring the best. My (オ) (カ) is spring.
オ:favorite カ:season
問題文の和訳
「僕は春が一番好きなんだ。」
「僕の一番好きな季節は春です。」
favorite は軽く「お気に入りの」なんていう訳でもいいのですが、意味するところは「他のすべてのものよりも上位にあると考えている」、くらいの非常に強い意味合いがあります。
そこで the best という意味合いも含まれていると考えることができるのです。
(4) Why do you want to visit the city? (キ) do you want to visit the city (ク)?
キ:What ク:for
どちらも「あなたはなぜその都市を訪れたいのですか?」です。
why を what for で言い換えることができるということを知っているかどうかを問われています。知らないと答えられない問題でした。
What for? だけで、「なぜ?」という疑問文になります。Why? と全く同じですね。
What did she go there for? 「彼女はなぜそこへいったのですか?」
などと表現できます。
(5) The man suddenly said, "Are you by yourself, Bob?" The man suddenly asked Bob (ケ) he was by (コ).
ケ:if コ:himself
直接話法と間接話法の言い換えを理解しているかどうかを問われています。
直接話法で “Are you by yourself, Bob?” とされている部分を間接話法にしますと、
時制が主節の動詞の時制にあわせて変化し、質問内容を if 以下で表します。
また人称も変化します。
そういったことを分かっているかどうかです。
どちらも「その男は突然、ボブに、一人ぼっちなのか?、と聞いた」です。
(6) Would you mind if I opened the windows? Would you mind (サ) (シ) the windows?
サ:my シ:opening
mind の後を if 以下の従属節とするか単なる目的語(句)とするかというときの違いを理解しているかどうかです。
if I opened the windows は直訳すれば、「私がまどを開けるということを」、です。
過去形になっているのは主節の would に時制をあわせているためです。
単なる目的語とするときは窓を開けるの「開ける」を動名詞として使います。
そして動名詞の主語を代名詞の所有格で表します。
どちらも「窓を開けてもかまいませんか?」です。
(7) What do you want to know? What (ス) (セ) that you want to know?
「あなたは何を知りたいのですか?」という単純なセンテンスですがかなり難しい問題です。
2文目の that you want to know は関係節です。関係代名詞 that につづく節でここには know の目的語がありません。それは that の前に先行詞として置かれているはずです。
ですから(セ)にはなにか先行詞、know の目的語となる名詞がきます。
そうしますと(ス)にはこのセンテンスの動詞がこなければなりません。
こういう条件をもとに考えてみます。
センテンスの主語は(セ)となるはずです。
そして文の枠組みとして、(セ)は何ですか(what) ということになっているのです。
ですから(ス)は(セ)に該当するbe動詞で、時制は最初のセンテンスが現在形ですから、これも現在形になります。
考えられる(セ)に入る先行詞は、なにか漠然としたものを意味する名詞 something あるいは matter です。
matter ですと、すこし問題があるというような意味がでてしまうので、最初の文のシンプルさを考えると something がふさわしいと考えられます。something は三人称単数で時制は現在ですから、(ス)には is が入ります。
ス:is セ:something
(8) His pride did not allow him to accept the money. He was (ソ) (タ) to accept the money.
ソ:not タ:able
最初の文は「彼の自尊心が彼にそのお金を受取ることを許さなかった。」です。
主旨としては彼はそのお金を受取れなかったということです。
シンプルな文にしますと、
He couldn’t accept the money. となります。
これをbe動詞を使って書き換えますと、
He was not able to accept the money. となるのでした。
まとめ
中学3年生にはとても難しい問題ぞろいでしたが、これをものともしない秀才が大勢いるのですね。負けずに頑張りましょう。