ワインを表現するのに欠かせない英単語&フレーズ

こんな時にこんなフレーズ
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みなさん、お酒はお好きですか? 筆者は大好きです!! 特にワインが好きでやめられません。今回はワインにまつわる表現あれこれをご紹介いたします。海外のレストランでワインを注文するときには、以下の表現を利用しながらぜひ自分好みのものを出してもらいましょう。

by the glass

 これはもうご存じ、「グラスごとに」ということですね。着席したらまずは、食べるものより先に飲み物をオーダーしてしまうのが一般的ですが、このときお店側はお客に「白ワインを」と言われてもフルボトルで注文なのかグラスで注文なのかがわからないわけです。たとえば乾杯の1杯はスパークリングワインで、2杯目からはボトルで赤ワインを頼みたい場合には、We’ll start with glass sparkling wine, and then have a bottle of red wine. のように言うことができます。(ボトルではなく)グラスでシャンパンの提供はしてもらえますか?と尋ねるときには Do you have Champagne by the glass? と言います。

first attack

 「飲んだ直後にのぼってくる香りや味」のことを言います。味は味でも、単に taste として表現していくには奥深さに欠け、はじめにワインを口に含んだとき、舌ざわり、喉ごし、口の中への引っ掛かりなども含めて詳細に個別の表現をしていくのがワインの世界。一般消費者としては、まずはこの first attack についてイメージし、「こんなふうなのが飲みたいです」とお店にアドバイスを求めてみましょう。

body

 これは日本語に直しにくい語なので、ワイン用語辞典でもそのまま「ボディ」となっていることがほとんどです。言ってみれば、ふくよかさ具合がどの程度かということです。あっさり、シャバシャバと水のように、というワインであれば light-bodied に区分されます。反対に、でっぷりと濃厚な感じをともなうワインであれば full-bodied です。これらの中間は medium-bodied になります。実際にはもっと複雑で、この3つに区分できないワインもたくさんあります。そんなときは、medium-to-full-bodied (ミディアムボディからフルボディ寄りの)のように表現します。to を省略して medium-full bodied のような表記になることもあります。

length

 直訳すれば「長さ」ですが、これっていったい何の長さだと思いますか? ずばり「余韻の長さ」です。ワインというのは、ビールのようにごくごくと飲むタイプのお酒ではありません。少しずつ口に含んで、sipping(すする)ようにして飲むものです。この場合、喉を通過したあともまだ口の中に残る香りや味もしっかり味わいたいものです。これが余韻を楽しむということです。口の中から鼻腔に抜けていく香りについて語ることができたら、あなたももう一流の人たちの仲間入りです!

dry

 昨今は商標名に dry と書かれているものも増えてきたのでイメージしやすいでしょう。ずばりこれは「辛口の」ということです。特にスパークリングワインについてこの言葉で表現されることが多いですね。キリッと引き締まったような印象を受けます。辛口ワインは食事の邪魔をしないと一般に言われており、スパイシーな料理にも淡白な料理にも合う万能性を持っています。

fruity

 その名のとおり「フルーティー」、つまり果実味があるということになります。さあ、ここが落とし穴です。お店で「フルーティーなワインをください」と伝えても、それでは選ぶ側は絞り込めずに「どんなふうにですか?」とさらに好みを尋ねられるはずです。果実酒であるワインは言ってみればすべてフルーティーなわけですから、muscat「マスカット」、blackcurrant(cassis)「カシス」、berry「ベリー系」などさらなる情報で、あなたの好みをより的確に伝えてあげてください。

flinty

「さっぱりした」ということになりますが、これはやや専門寄りの言葉です。簡単に言うなら、refreshing で言い換えてもよいでしょう。このflintyは「冷酷な目つき」などと言うときにも使われる語なので、たださっぱりしているだけのワインをこの語で表現するのはやや早計です。flintyが表すさっぱり感は、ただ冷たくて透明感があってgood!なんて単純なものではありません。水のように体に溶け込むような親和性があるポカリスエット系のそれでもないのです。フランスの白ワイン「シャブリ」のように、やや攻撃性を備えたどこか引っ掛かりのあるさっぱり感を指します。

robust

直訳すればrobustは「香ばしい」です。ワインに限らず、コーヒーでもしっかりとした香りのことを robust aroma なんて表現します。このrobustで表現されるワインは、いわゆる”芳醇なワイン”と評されるもので、うっとりするような赤ワインの深い香りをご想像いただくとこのイメージにぴったりです。この手のものは大きな丸いグラスに注ぎ、ゆったりと、常温で、グラスを回しながらお楽しみください。

smoky

 「燻製のような」という意味ですが、これはちょっと高度な表現かもしれません。まさか煙の臭いがするわけではありませんが、ちょっとした苦味も伴いながら燻製の残り香を持つこの種のワインはまさに玄人好みで、お店でこれを要望すると「渋いチョイスだ」と思われることでしょう。たちまち一目置かれる存在になるはずです。これに類似して oaky「オークの香りがする」は、もう少し優雅な印象のものです。オーク樽のまさにその香りが残っているということですね。

corky

 「コルク臭がする」ということで、これが行き過ぎた場合はひどい状態の「ブショネ」ということになります。バクテリアなどで汚染されたコルクが放つ臭いが、ワインに移ってしまった状態です。これではとても飲むことができません。ニュアンス程度にコルク臭がしたとして、それを素人ではオーク臭なのかコルク臭なのか見分けがつかないでしょう。ぜひお店の人に臆せず申し出て、判断を仰ぎましょう。

sommeliere

「ソムリエール」です。 ソムリエ職については、男性はsommelier「ソムリエ」と、女性の場合は sommeliere 「ソムリエール」と表現します。フランス語がそのまま英語のボキャブラリーとして定着しています。職業を表す言葉にも女性蔑視があってはいけないということで、chairmanの代わりに chairperson がのちに造語されるなど英語表現にもいろいろ工夫が見られますが、wine stewardという語は男女ともにソムリエ職を指すそうです。wine stewardessという語は次第に使われなくなり、wine steward に男女ともに吸収されていった形になります。

では実際にワインの紹介文をみてみましょう

 ご参考まで、ANAの機内サービスメニュー表には次のような表現がされていました。実例として2つ見てみましょう。

【Chateau Du Pin Blanc 2015】白ワイン
(シャトー・デュ・パン・ブラン 2015)
Bordeaux, Fance
(ボルドー、フランス)
Fresh & fruity, with lemon-lime and grapefruit aromas followed by a long aftertaste of fresh-peeled orange and green apple.
(レモンライムやグレープフルーツジュースのさわやかな柑橘系の香り。青りんごやオレンジの皮をむいたときのようなアフターフレーバーが残るフレッシュ&フルーティーな味わいです。)
【La Vieille Ferme】赤ワイン
(ラ・ヴィエイユ・フェルム)
Rhone, France
(ローヌ、フランス)
A frisky, versatile red from Southern Rhone of France. Memorable for Chateauneuf-du-Pape's briar and red-to-dark fruits, with a lilt of peppery, gentle tannins. Mid-to-light-weighted.
(摘みたてのチェリーやイチゴの香りが広がります。落ち着いたタンニンと穏やかな酸味が調和してミディアムな味わい。余韻に杉の木のようなニュアンスが漂います。)

 だんだん飲みたくなってきましたね…! あなたのお気に入りの1本に出会えますように。

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