よくありがちな穴埋め問題です。
私たちはコーヒーを飲みながらお話をしました。 We talked ( ) coffee.
知っていれば簡単なことですが、知らないと悩みますね。with, on, drinking, having?
どれもそれっぽいのですが、正解はover ですね。知っているかどうかだけのことなのですが、テストの問題であれば正解できるかどうかは大違いです。
overには「~しながら」という意味もある
over という単語は前置詞あるいは副詞ですが、大雑把にいいまして何かの上の方にということですね。離れて上にあったりあるいは上に載った状態であったり。また全体を覆い尽くすというようなニュアンスも持っていますね。
そしてまた何か特定のことに関してという意味を持つこともあります。これは動詞の指定を受けてということになりますけれども。さらにこの~しながらという意味です。
いろんな意味があるようにも感じますが、一貫していますのは、実際上も概念的にも何かの上にあるあるいは上で行われているということですね。
ですからtalking over coffee もtalking つまり会話がcoffee の上方で行われているというのが直訳的なニュアンスとなるのです。したがいましてcoffee に限ることなく、tea でも、あるいはlunch やdinner でも使えるのです。
overの使い方
また動詞につきましても、複数の主語を取ってtalk という動詞を使うことが多いとは思いますが、単数の主語で、例えば「私は昨夜コーヒーを飲みながら読書した」なんていう用例もありますね。
I read the book over a cup of coffee last night.
読書したをテレビを見たに置き換えることもできますね。
I watched TV over a cup of coffee last night.
何かをしながらという表現にはwhile というのがあります。
例えば今までの例文をwhile を使ってみますと、
We talked while drinking coffee. I read the book while drinking a cup of coffee.
なんていうふうになります。
over による表現とwhile による表現の違いはなんでしょうね。
お分かりの通り、while のあとには現在分詞が導かれます。現在分詞とはすなわち動詞ですから表現上、意味合いがかなり強くなりますね。単にコーヒーを飲みながらお話をしたではなくて、コーヒーを飲みかつお話しをしたというようなニュアンスが出てきます。
コーヒーを飲むこととお話ししたことが同格のような感じです。実際にそういう表現をしたいときはそれでもいいと思います。
over coffee ですとあくまでも主体はtalking であるというニュアンスが出ますね。コーヒーを飲みながらはあくまでも修飾語ですということです。
文を飾ると同時に、実際のtalking という行為もcoffeeやtea やlunch で飾ろうということです。会話を円滑に行うための重要なアクセサリーとなっています。
豊かな時間を過ごしていることを表現できているのだと思います。