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海外購入のファッションアイテム、メンテは大丈夫ですか?

さて、今回も引き続きファッションに焦点を当てた記事です。海外で購入したものを、あなたはどうやってメンテナンスしていますか?

買ったらすぐ着たい! そしてすぐホテルのランドリーで洗濯したい!

海外と国内では気候が大幅に異なるというのはよくある話ですよね。そこで、海外旅行時にはいつも「洋服は現地調達!」というポリシーの旅行者も少なからずいます。LCC 旅客機で格安の旅行をするならば、スーツケースを飛行機に預けると有料になります。機内持ち込み荷物で0円で済ませるには、なるべくコンパクトなボストンバッグ等が望ましいので、特にかさばる洋服なんかはパッキング時のリストラ対象です。こういった LCC を利用しての旅行者は、宿泊先に洗濯機があるかどうかの調べも事前に済ませている超計画派だったりもします。
宿泊予約の有名サイト Booking.com などでは、検索時の条件設定で「ランドリー」という項目がありますが、この条件に引っかかっても情報としてはずいぶんざっくりしていますよね。各居室に洗濯機が備えられているのか、共用施設としてランドリールームがあるのか、あるいはホテルに(預かり式の)クリーニングサービスがあるということなのか、細かいところはぜひ事前に確認を入れておきたいものです。予約前に次のように訊ねてみましょう。

・How many washing machines are there in all?「館内の洗濯機は全部で何台ですか?」
・Are the washing machines equipped in private rooms?「各居室に洗濯機があるんですか?」
・Is the laundry room open 24 hours?「ランドリールームは終日開いていますか?」
・Do I need to bring in detergent? Or equipped?「洗剤は各自で持ち込みなんでしょうか? それとも用意されていますか?」

ちなみに筆者は、つい最近ですが香港のホテルで困った出来事がありました。「共用施設としてランドリールームがある、洗剤は無料、洗濯+乾燥が1回500円」ということまで調べはついていたんですが、なんと全部で1台の洗濯機しかなかったという衝撃の事態に遭遇しました。洗濯機の台数までは調べなかったんです。13階建てで200ほどの客室があるホテルなので、5台ほどの洗濯機が設置されているイメージを勝手に膨らませていて事前確認を怠りましたが、これがとんだ勘違いでした…! チェックアウトが目前に迫った午前8時以降のランドリールームには、鬼気迫る雰囲気で順番待ちをしていた4組がいました。下着や靴下をギリギリの枚数しか用意していなければ、まあそうでしょうね。順番待ちの列から離れたらアウトなので、トイレすら我慢する人も…。
客室のすぐ目の前にランドリールームが配置されていたので、夜中12時から朝5時まではランドリールームは使用禁止で鍵がかけられていました。ホテルとしては夜の快眠を約束することがせめてものゲストへの配慮だったのでしょうけれど、これが功を奏して(?)朝のランドリールームは激混みとなったわけです。

洗濯表記を一気掲載

さあついでに、洗濯に関する英語の知識もゲットしてしまいましょう。現地で調達した洋服のタグには、もちろん日本語記載はありません。英語の洗濯指示は、この一覧があれば安心です。さあ、それぞれに適したメンテナンスを心がけてくださいね。あなたの旅の思い出の服が長持ちしますように。

・Do not wash「水洗い禁止」
・Do not bleach「漂白剤禁止」
・Chlorine bleach「塩素系漂白剤を使用してください」
・Use non-chlorine「塩素系漂白剤は使用しないでください(=酸素系漂白剤または還元漂白剤を使用してください)」
・Do not tumble dry「乾燥機を使用しないでください」
・Line dry「吊り干ししてください」
・Dry in shade「陰干ししてください」
・Dry flat「平干ししてください」

タグが外れない悲劇

日本の小売店では一般的に、洋服とタグ(価格や素材表記の紙)をプラスチック状のループでつないでいます。はさみでチョキンと切れる簡単なものです。ところが…! 最近ではヨーロッパ圏を中心に、頑丈な「ワイヤー状」のものが使われ始めています。筆者の友人は、この「ワイヤー状」のものにひどい目に遭わされました。イギリスで素敵なワンピースを見つけ、購入し、日本に持ち帰ったのですが、いざ着ようとするとタグがついたままだったのです。まあ、言ってみれば店員さんのミスですね。レジで支払いが済んだら、その場でタグを外してもらってしかるべきですから。
文房具ばさみでは到底この「ワイヤー状」のものは切り離すことができず、ペンチを使っても切れませんでした。この洋服のブランドが、もし日本で店舗が展開されていればそこに持ち込むこともできたんですが、あいにくイギリス国内のみの展開だったそうで、彼女は泣き寝入りをしました。ご参考まで、次のようにメールで申し入れをしました。何度メールをしても返信はなかったそうですが…

・I bought one of your dress at XXX branch, and unfortunately I found the price tag was not removed.
「XXX店でワンピースを購入しましたが、タグがついたままだったことに気づいたんです」
・Could you let me know where to bring this in Japan?
「日本だとどこに持ち込めばいいんですか、教えてもらえますか?」
・If there is no possibilities in Japan, how can I request a refund?
「日本でどうにもならないなら、返金はどのようにしてもらえるんでしょうか?」

免税店で買ったんですけれど、修理してくれますか?

これは経験者にしかわからない心理です。割引価格で安く購入をした場合に、正規販売店に修理依頼を持ち込むのはなんとなく後ろめたいものです。別に犯罪をおかしたわけではないんですが、過去のさまざまな経験がそういうマイナス思考を呼ぶんですよね。アクセサリーの Folli Follie を都内ファミリーセールで購入した筆者が、百貨店の Folli Follie コーナーで修理を頼んだときには「保証書は?どこの店舗で何月何日にお買い求めですか?」なんて矢継ぎ早に言われて、恥ずかしくて「ファミリーセールで買いました」と言えずその日はあきらめました。化粧品 Lancome のリキッドファンデーションのポンプが使用1日目にして壊れたときも、それは国外免税店で購入したものだったので後日わざわざ日本の百貨店の Lancome に持ち込もうとは思いませんでした。恥ずかしい思いをしたくなかったんです。
でも、いや待てよ…! 消費者として行使するべき当然の権利をみずから放棄しているのでは…?と冷静に考えるようになった今、堂々と修理やクレーム対応を求めてもいいのではないかと思うわけです。販路こそ違えど、そのメーカーの商品であることには変わりがないわけです。というわけで、店舗で冷たい対応をされたら元締めの本社やカスタマーセンターに連絡をとってみましょう。

・Do you accept repairs of those items which I bought at a duty free shop?
「免税店で購入したんですけれど、これらの修理はおこなっていますか」
・Oh, you mean those items are out of repair services?  The explanation wasn’t given when I bought them.
「えっ、修理は受けつけていないんですか? 購入時にはなにも聞いていませんでしたけれど」.
・Can I have the phone number of your head office? A customer support division.
「本社の電話番号を教えてもらえませんか? 顧客部のです」

【番外編①】ガガーン! 色落ちしてしまいました!

海外旅行時に買う現地ならではの衣料アイテムは心躍るものですね。バンコクに行ったならば象柄の麻パンツを、インドに行ったならばインド綿のスカーフを…。ところが旅行中のハイテンションでは、それらの手入れのことまで気が回りません。帰国した時に、スーツケースからガバっと大量に出した洗濯物をまとめて一気に洗うのが定番の我が家では、恐怖の色落ちや色移りを何度か経験しました。
実際には「セーフ!」のときもありましたが、購入したときに店員さんに手入れについて聞いておけば、心づもっておけるので安心です。初回洗濯時に注意するのはもちろんのこと、3回くらい洗濯した後ならほかのものと一緒にガンガン洗っても大丈夫なのか、10回ぐらい目までは用心しないといけないのか…。ほかに、手洗いが必須なのか、あるいはネットに入れれば洗濯機もOKなのか…。市場で出回る商品ではタグがついていないことも多いので、手入れ方法は購入時に把握しておくといいですね。

【番外編②】日本への持ち込み禁止でした!

盲点ですが、日本に持ち込んではダメなものが意外と多いんです。買い物をしてウキウキ気分で帰国したら、税関で引っかかってしまったなんてこともあります。象牙のアクセサリーなんてもってのほかです(ワシントン条約の制限の対象)。また、偽ブランド品のバッグなんかもいけません。ネタとして友人へのお土産で買った100円程度の「明らかな」偽物であっても、本物と偽って転売する可能性がゼロではないため持ち込みは禁止されています。「こっちは偽物とわかっていて買っているんだから、あくまで個人利用の範囲だし、いいでしょ??」は通用しません。

海外旅行で購入するアパレル商品や化粧品は、安いだけでなく気分も上げてくれるものです。あとで落とし穴がなきよう、ぜひみなさん賢い買い物をしてくださいね。

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