言語学習者に欠かせないのが辞書です。以前は紙の辞書だけでしたが、テクノロジーが発展した現代では、数多くのオンライン辞書もあります。皆さんも一度はこのように思ったことありませんか?「紙の辞書とオンライン辞書はどっちがいいの?」
どちらの辞書もメリット・デメリットがあり、あなたに合ったものを選ばないといけません。言語学習に辞書は必須とは言われますが、辞書選びに関する的確なアドバイスがされないのも現実。そこで今回は紙の辞書とオンライン辞書のメリットを比べてみます。ぜひ参考にしてください。
良い辞書の条件とは
まずは優れた辞書の条件を見ていきましょう。
辞書と言っても種類は様々で、全く同じ辞書は一つとしてありません。全ての辞書が優れているということはなく、残念ながら悪い辞書もあります。一般的に優れた辞書というのは以下の条件を満たしています。
・時制一覧がのっている ・実用的な例文がのっている ・類似語や反意語がのっている ・発音記号がのっている
注目は実用的な例文です。多くの辞書には、類似語や反意語、時制一覧はのっています。しかし、例文は実用的ではないものが多いです。せっかく辞書で英単語を覚えるのならば、実際のシチュエーションで使えるような例文がのっているものを選びましょう 。
オンライン辞書のメリット
ここからはオンライン辞書のメリットを紹介します。 メリットを見ていただく前に知っておいていただきたいのが、オンライン辞書は英語レベル中級から上級者向けです。その理由は、質の高いオンライン辞書は英英辞典だから。もちろん日英辞書でもいいですが、無料でレベルの高い辞書は英英のものが多いです。
1.すぐに検索できる
オンライン辞書の最大の魅力はすぐに検索できること。
紙の辞書を使っている場面をイメージしてみてください。Lookという単語検索したい時は、Lから始まる単語ページを開き、そこからLookを見つけないといけません。しかし、オンライン辞書では違います。検索欄に「Look」と入力するだけで、単語の意味例文を見ることができるのです。
なかなか時間のない人にとって、すぐに単語の意味を見られるのは大きな魅力でしょう。
2.無料で使える
ほとんどの オンライン英英辞書は無料です。これは紙の辞書との大きな差ですね。
一般的な紙の辞書は、3000円から5000円はします。正直に言うと、安くはありません。もちろんそれだけのお金を払う価値はありますが、無料で辞書を使いたい方もいるでしょう。
余談ですが、Googleで「英単語 definition」と調べると、その単語の意味や例文が出てきますよ。
3.豊富な機能性
オンライン辞書の大きな魅力の一つに、充実した機能性が挙げられます。例えば紙の辞書にない機能性で言うと、発音機能。ほとんどのオンライン辞書には発音機能が備わっており、ネイティブが読み上げた正しい発音を学ぶことができます 。オンライン辞書に備わっている主な機能性は以下の通りです。
・単語読み上げ機能 ・オフライン使用 ・フレーズブック ・検索単語保存機能 ・翻訳機能
多くのオンライン辞書には、これら5つの機能が備わっています。オフラインで使用できるので海外旅行に行った際にも安心ですね。
4.自動的に新しい単語がアップデートされる
日本語でも毎年のように新しい単語が誕生していますよね。それは英語でも同じです。むしろ英語圏では日本語よりも早いスピードで数多くの新しい単語が生まれています。紙の辞書では、新たに生まれた単語の意味を調べることができません。毎年のように改定する紙の辞書はありませんよね。
しかしオンライン辞書は違います。新たな単語が生まれたら即座にアップデートされることが多いです。
紙の辞書のメリット
一見すると、オンライン辞書の方が優れているように思えます。しかしながら、紙の辞書にも大きなメリットがあるのです。ある程度のお金を払うからこそ得られるメリット。ここからは、紙の辞書を使用するメリット紹介しましょう。
1.複数の単語を同時に学べる
オンライン辞書では、調べた単語のみだけ学べます。
例えばオンライン辞書でEatを調べるとしましょう。検索した結果出てくるのは、当然ではありますがEatだけです。しかし紙の辞書は違います。Eatと調べると、EagerやEagleなどの単語を見かける可能性があります。偶然見かけた単語も学べるのは、紙の辞書ならではのメリットです。
2.記憶に定着しやすいかも
個人差にもよりますが、私の印象ではオンライン辞書よりも紙の辞書を使った方が記憶定着率が高いような気がします。紙の辞書には数多くの単語や文章が並んでいます。そのため単語の定義をじっくりと読まないといけません。
しかし オンライン辞書は、隙間が多く、流し読みをしてしまう可能性が高くあります。つまり単語の定義をじっくりと読めていないのです。紙の辞書では、書かれた文章をじっくりと読み込める分、記憶定着率が高くなるかもしれません。
3.書き込みができる
紙の辞書ならではのメリットが、好きなように辞書に書き込みができる点です。ボールペンで情報を付け加えたり、マーカーで色付けをしたり、付箋をつけたりできます。自分で工夫して、情報のつけ加えをすることで、記憶定着率を上げられるかもしれません。
手書きで書き込めるという利点のおかげで、今でも多くの方が紙の辞書を使用しています。
4.一度引いたら忘れないかも
紙の辞書で単語の意味を調べると、多くの時間がかかってしまいます。時間がかかるからこそ、次は忘れないと思えるかもしれません。
紙の辞書の方が記憶定着率が良いとは断定できません。しかし先ほども述べたように、紙の辞書の方が数多くの情報が頭に入ってくる、定義をしっかりと読むことから、暗記しやすいかもしれません。
必要に応じて使い分けるのがベスト
紙の辞書とオンライン辞書のメリットを紹介しましたが、ベストは使い分けることです。私が行っていたのは、普段はオンライン辞書を使用して、洋書を読むなど時間のある時はハンドブックサイズの紙の英英辞典を使用していました。
個人的にはオンライン辞書をオススメします。やはり発音を聞けたり、すぐに検索できたりするのは大きな魅力です。確かに紙の辞書の方が記憶定着率はいいかもしれません。しかし辞書を引いただけで、単語は覚えられません。
私が思う辞書の役割は、単語の意味を教えてくれること。単語の暗記を手伝ってくれるものではありません。あくまでも私の考えですが、辞書に暗記サポートを求めるべきではないでしょう。調べた単語は、暗記帳やアプリに記録し、それらを繰り返し声に出しながら覚える。これが最も効率よく単語を覚える方法でしょう。
結局のところ、辞書は意味を調べるものなので、素早く検索できるオンライン辞書の方がメリットは多いのかなと思います。もちろん感じ方は人それぞれですので、紙の辞書の方が使いやすければ、紙の辞書を使い続けると良いでしょう。
私がオススメするベスト辞書紹介
最後に私が長年愛用する辞書を一つだけ紹介します。それがSpanish Dictionary。そうです、スペイン語の辞書です。しかしこれは英語中級者から、ぜひ使っていただきたいです。
魅力は何と言っても、実践で使えること間違いなしの豊富な例文の数々。この辞書は例文を暗記するときや単語の使い方を知りたいときに使うのがベストです。もちろんオフラインで使用できれば、実践で使えるフレーズ集もあります。
機能性はトップクラスに豊富ですが、無料で使える。さらに邪魔な広告は100~200円の課金で永久に取り除けます。英語学習者は、このアプリをスマホにいれといて損することは絶対にありません。もちろんスペイン語学習者にもオススメですよ。この機会に英語とスペイン語を学ぶのもいいかもしれませんね。