ALOHA! 今回はハワイ旅行に関する記事です。3回に分けて、快適なハワイ滞在の指南をみなさんにお届けいたします。
日本語が通じるって本当?
これは本当です。昔も今も変わらず日本人を魅了し続けるハワイは、その美しい海と温暖な気候だけでなく、日本人が言葉の面で苦労をしないという「安心感」を提供してくれる世界でも数少ない渡航地です。ほかにはせいぜい台湾といったところでしょう。
筆者は家族4人でオアフ島(ワイキキのあるところです)へ年末年始旅行をしてきました。英語が大嫌いな旦那様も、ずいぶんとリラックスして過ごした模様。中心街では、ショップの店員さんの日本人率がわりと高かったです。日本語で「いらっしゃいませ」と言ってくれます。こうなるともう最後まで日本語で押し切れます。ちょっとおもしろいのが、見た目は明らかに日本人なのに、ややぎこちない発音と文法で日本語を話す人がいることです。
英語名と同時に日本名も持っています。彼らはいわゆる日系ハワイ人で、ビジネスのために大人になって日本語を習得したので当然日本語ネイティブではありませんが、一部には完全なバイリンガルの人もいます。
さて、もしあなたが少し複雑な内容を話したい場合に日本人スタッフを所望するのであれば、次のようにリクエストしてみましょう。
・Do you have any Japanese staff on today? (このonは出勤日であることを指すonです。on duty / off dutyでも使われるonです。) ・Are there any Japanese staff? (staffは集合名詞なのでIs there~? ではなくAre there~?となるわけです。) ・Does anyone speak Japanese here? (このhereはホテルやショップなどのことです。) ・Excuse me, but I need someone who speaks Japanese. (困ったことがあったときには思い切って切実感を出してしまいましょう。)
ちなみに「あなたは英語が話せますか?」を Can you speak Japanese? と尋ねるのはタブーです。Do you speak Japanese? のように、相手の能力をダイレクトに問わないような表現でないと失礼にあたります。
同様に「(社交)ダンスはできますか?」は Do you dance?と、「ゴルフはできますか?」はDo you play golf? としましょう。英語には英語なりのマナーというものがあります。話題が「できる/できない」の正確なことを問うていない限りは、このような婉曲表現にしておくべきです。
ビザなし渡航可能でも「ESTA」の申請をお忘れなく!
こちらはありがちなミスです。アメリカに行くのに90日以内の滞在であればビザが不要であることは事前に調べて知っていたつもりでも、別の手続きである「ESTA(エスタ)」をフライトの72時間前までに済ませておかないといけないことはあまり広く知られていません。これが済んでいないと、日本を出国する際に足止めを食らいます。
ESTAとは米国渡航認証システムのことで、正しくはElectronic System for Travel Authorizationといいます。文字どおりこれは「電子的手続き」、つまりウェブ操作上で完了させる必要があります。アメリカが渡航目的地である場合はもちろん、アメリカで飛行機を乗り換えてほかの国に行く場合にもこの手続きが必要です。
ESTAの申請はアメリカの安全基準を遵守するために2009年1月より施行された厳格なルールであり、大人子供を問わずひとりあたり約1400円、クレジットカード決済となります。家族などのグループであれば、代表者1人にほかのメンバーをひもづけてどんどん入力していくことができますが、何人まとめて申請しようと金額の割引はないので単純に1400円×人数分となります。
この入力を5~6人分まとめてスマホで行おうとするとかなり大変なので、できればPC入力をおすすめします。自分の住所や生年月日、パスポート番号はもちろん、アメリカでの滞在先住所や日本での勤務先住所など、入力事項が多いので意外に疲れる作業です。HISやJTBなどの旅行会社では代行申請をおこなってくれますが、1400円とは別に代行手数料をひとりあたり数千円もとられるので、予算を抑えるのであれば面倒でも自分で申請をしたほうがよいでしょう。
では事前にこの申請を行っていなかった場合はどうなるのでしょうか?
はい、ご安心ください。空港の航空会社チェックインカウンターできちんと確認してくれます。航空券の受け取り時に「ESTA申請はお済みですか」とグランドスタッフさんに聞かれ、まだおこなっていない場合はアメリカ大使館のHP内の申請フォームを教えてくれます。さらに、この申請は意外にもすぐ承認が下りるのです…! フライト72時間前に済ませておくことが推奨されていますが、実際はまあよほどのことがない限りは大丈夫でしょう。とにかく落ち着いて、入力間違いのないようにしましょう。パスポート番号などの重要項目で誤りがあると保留扱いになり、フライト前に承認を得ることが非常に難しくなります。急がば回れ、です。
ちなみに航空カウンターで日本人スタッフがいないときには、以下の英語で乗り切りましょう。
・I don’t know any about ESTA so please help me with application. (エスタのこと、何もわからないので申請を手伝ってもらえませんか。) ・I haven’t finished ESTA procedure yet. (まだエスタの手続きが済んでいないんです。)
究極のシンプルは「No ESTA yet!」で助けてくれますので、勇気を出してカウンターで叫んでください。「Visa?」なんて切り出し方をしてみてもいいでしょう。あちらから「いえ、お客様の場合はvisaではなくESTAで、ちなみにこういうふうに…」と教えてくれます。とにかく空港では時間が勝負ですから、日本人特有のモジモジはここではご法度です!
早めにチェックインするには?
日本発ホノルル行きのフライトは、19~21時ごろに出発し現地に早朝~朝に到着するものが多いようです。飛行機の中でしっかり寝て、午前のうちに宿にチェックインしてしまい、ランチタイムから半日観光をするというのは理想的な過ごし方ですが、果たしてそれは可能なのでしょうか?(通常は15時チェックインです。)
ホテルの上級会員であれば、着いてすぐに部屋に案内してくれるという優遇があるようですが、それでも部屋の準備ができていれば通してくれるということになります。とにかく、目指すは「early check-in(アーリーチェックイン)」です! さあ、次のように言ってみましょう。
・May I check in earlier than 3 o’clock? (3時よりも前にチェックインさせてもらえませんか。) ・Is my room available now? (もうお部屋の準備はできているのでしょうか。) ・I’d like to have a rest in my room now. Could it be possible? (できればもう部屋で休みたいんですけれど、可能ですか。)
もしアーリーチェックインができなかった場合は、次のように言ってみましょう。
・Could you contact me at(on) this number as soon as the room is ready? (お部屋の準備ができしだい、こちらの電話番号に連絡してもらえませんか。) ・I’d like you to keep those baggage while I’m out? (外出の間に、これらの荷物を預かっていてもらえませんか。) ・OK, then, could I stay longer than 12:00 instead? I have a midnight flight back to Japan on the final day. (そうですか、じゃあ代わりに12時以降のチェックアウトはできませんか。最終日に日本に帰るのは夜中のフライトなんです。)
最後のものは「late check-out(レイトチェックアウト)」というサービスの交渉になります。通常は11時や12時のチェックアウトになりますが、ホテルにいられるだけいたほうが体力を消耗せずに済みます。
以上、今回はハワイへのsettle down指南でした。次回は滞在中の支払いや注文の仕方などについてお届けします。