英語ネイティブでないにもかかわらず、流ちょうに英語を話す方は多いです。同じ非ネイティブとして、彼らから学ぶべきことはたくさんあります。
今回はフランス新大統領マクロン氏から5つの英語上達ポイントを学びます。マクロン氏の英語は、非ネイティブのお手本となるべきです。
エマニュエル・マクロン大統領とは?
現在話題の人物といえば、エマニュエル・マクロン氏。世界中が注目したフランスの大統領選に勝利した第25代フランス共和国大統領です。
パリの大学で哲学を学び、卒業後にはロスチャイルド家の中核銀行で働く投資銀行員として活躍しました。なんと2010年には副社長格にまで昇進したそうですよ。投資銀行に勤めた後は、経済相になり、2017年フランス大統領に当選しました。
素晴らしい経歴を持つマクロン氏ですが、他のフランスの政治家とは大きく異なった点があります。それが英語を巧みに話すということ。
マクロン氏はフランスを母語としますが、時には英語を流ちょうにしゃべります。マクロン氏がベルリンで英語のスピーチを行った際には、「マクロンはフランス語を尊敬していない、マクロンはフランスを信じていない」という批判の声が他の政治家からあがりました。
フランス人は愛国心が非常に強いです。フランスでは英語ではなく、フランス語を話すことが重要なのです。そんなフランスの大統領となったマクロン氏ですが、英語の共通語である会議やサミットでフランス語を話す意味は感じないと述べます。
今回は英語を流ちょうに話すことができるマクロン氏から学ぶ英語上達のポイントをお伝えします。
エマニュエル・マクロン大統領から学ぶ英語上達の5つのポイント
1.はっきりとしゃべる
https://www.youtube.com/watch?v=tcS8XhxtvLs&t=41s
動画を視聴していただくとわかりますが、マクロン大統領の英語は聞き取りやすいですよね。英語のメディアもマクロン大統領の英語は誰でも簡単に聞き取ることができると評価しています。
その理由は、マクロン大統領ははっきりとしゃべっているからです。単純な理由ですが、とても大切なことです。
マクロン大統領はネイティブでなければ、通訳でもありません。そのため、英語に多少のアクセントがあります。しかし、はっきりと明快にしゃべっているため多少のアクセントも全く気になりません。また、英語の音の発音や特徴もしっかりと表現しています。
私たち日本人が英語をはっきりとしゃべるために必要なのは、主に以下の3つです。
・英語の音を理解して、出すことができるようになる ・ぼそぼそとしゃべらない ・英語特有のリズムを身につける
マクロン大統領は訛りは多少ありますが、それでも素晴らしい発音です。英語のリズムやリエゾンをしっかりと表現して話しています。
私たち日本人も独特のアクセントを持っています。訛りがあると相手は少し理解しづらいので、直した方が絶対にいいです。
マクロン大統領のように、弱い訛りでしゃべることができるようになるためには、発音学習は必須です。発音学習はおろそかにしがちですが、はっきりとして聞き取りやすい英語を話すことができるようになるために絶対に行いましょう。
2.強弱をはっきりとつける
マクロン大統領は強弱の付け方が上手いです。動画で目立つのは、I do believeやI do thinkなどのDoの使い方。
このDoは「~する」という意味ではなく、Doの後ろに来る動詞を強める働きがあります。この強調のDoを発音するとき、マクロン大統領は強く、そして少し伸びるように発音しています。
強調をすることも大切ですが、英語では弱く短く単語を発音していくことも非常に重要です。
マクロンし大統領は、この強調するところははっきりとのびやかに発音して、そうでないところは短く弱く発音するのが上手です。強弱をはっきりとつけることで、一気に英語らしくなります。
日本人は強弱をつけることが苦手です。その理由は、日本語の性格にあります。
日本語は英語とは違い、強弱がつくことはほとんどありません。基本的には、すべて同じリズム、一本調子で話されます。それゆえに、日本人の英語の訛りの特徴として強弱が全くないのです。
英語の強弱を学ぶためには、シャドーイングがおすすめです。
ネイティブの音声を教材にして、強弱を意識しながらシャドーイングを行うといいでしょう。基本的には前置詞、冠詞、助動詞、代名詞などは弱く発音されます。
3.ボディランゲージを効果的に使う
https://www.youtube.com/watch?v=ZNrBGunLGvs
マクロン大統領は、ボディランゲージを多用しています。コミュニケーションで重要な要素は言語だけではありません。表情やボディランゲージも重要なのです。
英語を話すうえでボディランゲージを効果的に使用すると、コミュニケーションをサポートしてくれます。
私はアルゼンチンに住んでいるのですが、アルゼンチン人はボディランゲージを多用します。皆さんおなじみなのが、両手を広げて視線を上に向けるポーズ。これは「わからない」を意味しますね。
上の動画はアルゼンチン人が日常会話で多用するボディランゲージのクイズです、面白いので一度見てみてください。
マクロン大統領の話し方は力強いです。決して大きなボディランゲージではありませんが、強調するところでは手も一緒に力強く動いています。そして、相手の目をしっかりと見て話していますね。アイコンタクトも英語を話すうえでは重要です。
マクロン大統領のように、ボディランゲージを使用して、相手の視線をしっかりと見ながら話すことで好印象を与えることができます。
4.伝えたいことをはっきりとさせる
マクロン大統領の話の内容は簡潔でわかりやすいです。英語圏では、マクロン大統領とトランプ大統領のスピーチを比較されていました。
マクロン大統領のスピーチの内容は簡潔で、伝えたいことがはっきりしているのに対し、トランプ大統領のスピーチは不明瞭で内容が全く入ってきません。そのため、アメリが合衆国大統領よりも英語が上手いフランス新大統領が初めて誕生したと揶揄されていました。
マクロン大統領はインタビュアーの質問にはっきりと答えます。結論ファーストで、その後2~3のサポート論を述べています。この内容構成の仕方は英語をしゃべるうえで非常に重要です。
遠回しに表現するのではなく、はっきり直接的に話しましょう。
5.フレーズで覚える
マクロン大統領は、よく使うフレーズをあらかじめ決めているように思われます。
動画内でみることができる簡単なフレーズは、I do believeやOne of the most important thing、As well as~などです。
英語学習では、フレーズを暗記することが大切です。頭の中にいくつものフレーズをストックして、それらのフレーズを自然と会話の中でミックスすることができるようになりましょう。
フレーズを覚えると、あとは単語を入れ替えるだけなのでの効率もいいですね。
マクロン大統領の英語は非ネイティブのお手本
マクロン大統領の英語は、非ネイティブイングリッシュスピーカーが目指すべきです。訛りは少しありながらも、誰もが理解できるきれいな英語を正しい文法で話しています。
特にビジネス英会話を学んでいる方は、マクロン大統領の英語はお手本になるはずです。