両親や兄弟姉妹、親戚などの呼び方、タイ語は、とっても複雑ということで知られていますが、英語の場合は、そんなことありません。
聞いたことがある単語も多いと思いますが、この機会に一度おさらいしてみましょう。
核家族、大家族
核家族とは、両親(parents)とその子供(child / children)という、一番の基本単位となる家族構成のことですね。英語でも、文字通り核家族「nuclear family」と呼びます。
親類も含めた広い家族のことは、extended familyと呼びます。
普段の会話で、普通に「親戚」というときは、relativeです。
・He’s my relative.(彼は私の親戚です。) ・cousin (いとこ) ・niece(姪) ・nephew(甥) ・second cousin(はとこ・またいとこ)
その他、immediate familyというのもあります。
両親(parents)、兄弟姉妹(brothers, sister)、子供たち(children)、近い親戚(relatives)、義理の家族(parents-in-law, brothers and sisters-in-law)辺りまでの範囲が含まれます。
上で触れた通り、「義理の」というときは「in-law」を付けます。
義理の父母であれば、father-in-law, mother-in-law、義理の娘・息子ならdaughter-in-law, son-in-lawとなります。義理の兄弟・姉妹であれば、それぞれbrother, sisterの後ろにin-lawを付けます。そしてin-lawの関係・義理の家族を全部ひっくるめた言い方が「in-laws」です。
そして、性別問わず、兄弟姉妹をひっくるめた言い方がsiblingsです。
・I have many siblings.(私には兄弟姉妹がたくさんいるのです。)
養子縁組することを、adoptionといいます。動詞adoptは、新しく「取り入れる、採用する」という意味があります。
・Adopt English as official language.(英語を公用語として取り入れる。) ・Adopt a child.(子供を養子に取る。) ・foster father, adoptive father(養父) ・foster mother, adoptive mother(養母) ・foster child, adopted child(養子)
「血の繋がった」と言いたいときはbiological(生物学的な)という単語を使います。
・He’s (not ) my biological father.
(彼は、私と血の繋がった/血の繋がっていない父です。) ・stepmother / stepfather(継母/継父)
おじとおばは、日本語だと立場によって表記が異なりますよね。
伯父・伯母は、両親より年上の兄弟姉妹を指し、叔父・叔母は、両親より年下の兄弟姉妹のことを指しています。
英語では、おじはuncle、おばはauntで、日本語のような年齢の上下による使い分けはありません。あえて使い分けたいときは、My mom’s brother / sister、My father’s brother / sisterというように、「母の/父の兄弟・姉妹」というように説明的に言い表します。
「母方の」や「父方の」と言いたいときは、「maternal」「 paternal」という単語がありますが、会話では、「mother’s 」や「father’s」を付けることが多いです。
・Grandmother of my mom’s side.(母方の祖母)
祖父(grandmother)、祖母( grandfather)を合わせて grandparentsといいます。曾祖父母の「曾」にあたる単語は「great」です。
・great-grandmother / great-grandfather(曾祖母/曾祖父)
さらに上の世代、高祖母・高祖父というには、「great」を重ね使いしてください。
・great-great-grandmother / great-great-grandfather(高祖母/高祖父)
下の世代に向かっていくときも同じです。孫はgrandchild / grandchildrenです。そして、ひ孫には「great」、やしゃごには「great」の重ね使いです。
・granddaughter / grandson(孫娘/孫息子)
特に立場を明示せず「保護者」あるいは「後見人」というときは、guardianです。
Guardian angel(守護天使)という言葉もありますし、The Guardian Angelsという犯罪地域を自主的にパトロールする有名な団体もありますね。
学校からの手紙には、「Dear Parents and Guardians」(保護者のみなさまへ)と書かれています。
知人、友人、それ以上
「知人、顔見知り」はacquaintanceです。get acquainted with ○○で、「○○と知り合う」です。
・I got acquainted with a girl called Carla.
(カーラという女の子と知り合った。) ・close / good friend(親友) ・childhood friend(幼なじみ) ・friend of a friend(友達の友達) ・old / longtime friend(長年の友)
ところで、「私の友達」というときShe’s my friendとShe’s a friend of mineという言い方があります。どちらも「私の友達」という同じ意味に見えますが、明らかに使い分けされます。
She’s a friend of mineというとき、複数いる「友人のうちの一人」というニュアンスになります。
一方、She’s my friendというと、友達は彼女一人だけというようにも聞こえるのですが、つまり、それほど「仲の良い友達」という意味になります。この二つの言い方で、仲の良さの度合いが分るのです。使うときは、注意が必要ですね。
友達づきあいでは「company」という言葉もよく出て来ます。そう、会社のcompanyと同じスペルです。日本語でひと言で説明するのは難しいですが、「一緒にいること」という意味です。Companionshipのことですと説明した方が分りやすいかもしれませんね。
・I enjoyed your company.(あなたと一緒にいて楽しかったです。)
I enjoy my own companyなんて面白い言い方もあります。つまり、「一人で過ごすことを楽しんでいます」という意味です。
・You can either join me for breakfast or keep me company.
(一緒に朝食を食べてくれてもいいし、付き合ってくれるだけでもOKです。) ・Please let me know if you want some company.
(一緒に行って欲しかったら言ってね。)
Companyの使い方のニュアンス、少しは伝わったでしょうか?
ご近所の人はneighbor(隣人)です。
・They are my neighbor.(彼らは私の隣人です。) ・neighboring(近隣の) Neighboring countries.(近隣諸国) ・neighborhood(近所、近隣) There is no such person in this neighborhood.(この辺りにはそのような人はいません。)
さて、同僚という英単語には、colleague、co-workerなどが思い浮かぶと思います。この二つは意味に違いがあるのでしょうか?
Co-workerというのは、一緒に働く仲間、職場をともにする人々のことです。上司も部下もみんな含まれています。
一方、colleagueという言葉は、より近い仲間同士というニュアンスがあります。職場で同じレベルで働く仲間を示しますので、ここには上司や部下は含まれません。
仲間や同士というときは、comradeやpeerという言葉が浮かびます。一般的に「仲間」「同士」というときはcomradeでよいでしょう。peerだと、年齢や立場などが同じレベルであるというニュアンスが発生します。
他にも似たような言葉にcompanionや associateがあります。
companionは、関係が近い遠いに関わらず「一緒に時間を過ごす人」のこと。Associateは、具体的な絆のある関係に使われます。「共犯者」「共謀者」もassociateと呼ぶことを思えば、companionとの違いは明らかに理解出来ますね。
男友達、女友達と言いたいとき、ボーイフレンド、ガールフレンドという言い方はしません。
ボーイフレンド、ガールフレンドは友達ではなく「彼氏、彼女」の意味です。
・He’s my boyfriend / She’s my girlfriend.(彼/彼女は、私の恋人です。)
単に男性の友達、女性の友達と言いたいときは、male friend / female friendと言います。
もし、あらためて性別を伝える必要がなければ、ことさらmale / femaleというまでもなく、「He’s / She’s my friend」で足ります。
恋人たちというならloversという言葉が浮かびます。
カップルを指してThey are loversと言えば、彼らは恋人たちであるということです。でも、He’s / She’s my loverというと、性的関係のある間柄・愛人という意味になりますので、使い分けに注意しましょう。
「彼女・彼氏です」と紹介するときは、loverではなく、girlfriendまたはboyfriendを使ってください。
なお、「婚約者」というとき、男女の別なくフィアンセと呼びますよね。そう、発音はどちらも同じなのですが、書くときは男性か女性かでスペルが変わります。男性はfiancé、女性は後ろに「e」を一つ加えてfiancéeになります。
最近は、結婚しないという選択をする人も増えています。
・I’m not married.(独身です。)
普段、「未婚・独身」というときは、singleという言葉でよいでしょう。
・She’s / He’s single.
男性の独身者を示すbachelorという言葉もあります。Bachelor’s degree(学士)のbachelorと同じです。
未婚女性を意味する単語にspinsterというのがありますが、これは単に独身女性というよりも、「いき遅れ」というニュアンスがありますので、人に向かって使うには不適切です。
まとめ
身内や同僚、友人などを表す言葉、ザッとおさらい出来たでしょうか。聞き慣れた言葉でも、微妙なニュアンスに気を付けるべきものがありましたね。