筆者の住むアフリカの街でも、いくつか指を折って数えられるほどの日本食レストランがあり、十分というには程遠いにしろ、スーパーには和の食材も散見されます。
海外における和食人気は新しい話題ではないですが、もはや、レストランで食べるだけでは飽きたらず、自分でも作ってみたいという外国人も増えています。身近で和食作りを教えて欲しいと言われた経験のある人も多いのでは。
そんな要望に応えて、自宅でJapanese Cooking Classを開催すると、たちまち人が集まるという具合です。今回は、そんなレッスンの開催と進行に役立つフレーズをご紹介しましょう。
クッキングクラス開催のお知らせ
まずは、イベントの周知から。興味のありそうな人達に参加を呼び掛けてみましょう。日本食レストランではなかなか食べる機会のない家庭料理に興味津々の人も多いはずです。
・Japanese Cocking Class is taking place at ◯◯’s house. (◯◯さんのお宅で、日本料理のクラスを開催します。) ・Time and date are as follows. (開催日時は次の通りです。) ・Please make booking by ◯◯. (◯◯日までに予約してください。) ・The menu includes ◯◯. (メニューは、◯◯などです。) ・Please bring ◯◯. (持ち物は◯◯です。) ・Everything is ready. Just bring yourself. (すべて用意しておりますので、手ぶらでお越しください。) ・Participation fee is USD ◯◯per person. (参加費は一人USD ◯◯です。) ・Subject to a minimum party of 4. (最低参加人数4名) ・Please contact ◯◯ for inquiries. (ご質問等は、◯◯までお問い合わせください。)
お寿司など、好きが高じて結構作り慣れているという人もいたりします。せっかくのレッスンが物足りなかったと思われても残念ですので、参加者全員が満足出来るようにレベル分けするのも手ですね。
・For Beginner / Beginner’s class (初心者向け) ・Intermediate / Middle level (中級者向け) ・Advanced level (上級者向け)
さあ、クッキングクラス開始
皆さんお気に入りのレシピをお持ちだと思います。英語による和食レシピもたくさん入手可能ですので、素材や調理の説明はそれらに任せ、この記事ではクラスを進行するための表現をご案内します。
まずは、「ようこそ」と歓迎の挨拶をしてから、講師の自己紹介です。次に、本日作るメニューを紹介しましょう。
・Hello / hi everybody, welcome to my Japanese Cooking Class today. (こんにちは。今日は、私の和食料理教室へようこそ。) ・Today’s menu is / are ・・・ (本日のメニューは・・・) ・We are going to make ◯◯first. (まずは、◯◯から作りましょう。) ・Here are the ingredients for ◯◯. (◯◯の材料はこちらです。)
皆さん、どのくらい和食に馴染みがあるのか聞いてみたいですね。
・Can you name any Japanese food you know? (皆さんが知っている和食メニューを挙げてもらえますか?) ・Have you eaten /tried ◯◯? (◯◯は食べたことがありますか?) ・How often do you eat Japanese food / go to Japanese restaurant? (和食はどのくらいの頻度で食べますか?/和食レストランにはどのくらいの頻度で出掛け ますか?) ・Do you cook Japanese food at your home? / Have you ever cooked Japanese food at home? (自宅で和食を作ることはありますか?/今までに自宅で和食を作ったことはありますか?)
和食は食べ慣れていても、材料を目にするのは初めてという人もいるのでは。
・Could anyone tell me what it is? (これが何かお分かりの方いますか?) ・Do you know how to use it? (これの使い方は知っていますか?) ・How do you find this? (これ、どう思いますか?) ・Can we find this here / locally? (これはここでも手に入りますか?)
では、いよいよ実際にやってみましょう。
その前に、おおまかな手順とレッスン中の注意事項です。
・Let’s split into groups. (グループに分かれましょう。) ・Everyone take one portion each. (皆さん、一人一切れずつお取りください。) ・Please share ◯◯ within the group. (◯◯はグループで一緒に使ってください。) ・I will give four ◯◯ per group. (◯◯は、1グループにつき4つお渡しします。) ・Please use one by one. (一人ずつ、順番に使ってくださいね。) ・Please make sure to ◯◯. (必ず◯◯してくださいね。)
講師に声を掛けて欲しいタイミングも伝えておきます。
・Please let me know when you want to use ◯◯. (◯◯を使いたいときは、私に言ってください。) ・Please call me before you do ◯◯. (◯◯する前に、私を呼んでください。) ・Please call me after you finish ◯◯. (◯◯が終わったら、私を呼んでください。)
最初にお手本を見せたら、各自で取り組んでもらいましょう。生徒さんたちに声を掛けながら、作業の進み具合を確認します。「これでいいのかな?」「うまく出来ているかな?」と不安に思っているかもしれません。
・Now, I will show you how to do it first. (では、まずは、私がやってお見せします。) ・Look carefully, and please follow after me. (よく見て、私のやるようにやってみてください。) ・Everybody, please come here and see. (皆さん、ちょっとここまで見に来てください。) ・Just like this. (ほら、このように。) ・Any questions? (何か質問はありますか?) ・Start from here. (ここから始めるのですよ。) ・Slowly. (ゆっくりで大丈夫。) ・Very good. (その調子でいいですよ/よく出来ていますね。) ・Seems you know it very well. (慣れているようですね。) ・Perfect. (完璧ですよ。) ・How did you do that? (どうやってやったの?) ・That’s a good idea. (それは、いいアイディアですね。)
料理が得意という生徒でも、初めての材料や慣れない道具を使うのでは思うように行かないかもしれませんね。苦戦していそうな生徒も、優しくフォローしましょう。
・Wait a moment. (ちょっと待って。) ・Shall I help you? (ちょっとお手伝いしましょうか?) ・Let me show you. (ちょっとやってみせましょう。) ・Let’s try together. (一緒にやってみましょう。) ・We can try again. (もう一回やってみましょう。) ・The point is ◯◯. (ポイントは◯◯です。) ・Leave / put this aside. (これは、脇に置いておいて。) ・Let’s finish this first. (まずは、これを終えてしまいましょう。)
もう失敗なのかと思ったところを、先生の腕と技で救ってもらえると感激なのです。
・We can fix it this way! (こうすれば、大丈夫!)
出来上がりの評価
出来上がった料理を試食しながら、和気あいあいと色んな感想があがってきそうですね。
実際に作ってみると、いろんな発見があったはずです。
・Beautiful / unique presentation. (美しい/個性的な盛り付けが出来ましたね。) ・It tastes really good. (とても美味しく出来ていますね。) ・I think this is ok. (これで大丈夫だと思いますよ。)
さらに、レシピには載っていないアレンジの方法やコツなども伝授したら、わざわざ来てよかったと喜んでもらえるはずです。
・You can do this way next time. (次回は、こうやってやるといいですよ。) ・You can also do like ◯◯. (◯◯のようにすることも出来ますよ。) ・You can use ◯◯ instead of △△. (◯◯の代わりに、△△を使うことも出来るのです。)
クラスの評判
レストランで食べるしかなかった料理を、自分の手で作れるようになったら嬉しいですよね。
生徒に喜んでもらえれば、教える方もやり甲斐を感じます。参加者からの評判が良かったら、また開催したいですね。
・How did you like the class? (料理クラスはどうでしたか?) ・Which menu did you like most? (一番良かったのはどのメニューでしたか?) ・What did you find most difficult? (一番難しかったことは何でしたか?) ・Would you like to do again? (またやってみたいですか?) ・Any request for the menu? (メニューのリクエストはありますか?) ・Due to high demand, let’s have another cooking class!」 (ご要望にお応えして、また和食料理クラスをやりましょう!)
まとめ
日本にいても海外でも、外国の人と知り合ったら、興味が湧くのがお国料理ですよね。
レシピ本を見れば作り方は分かると思っても、実際に一緒に作ってみたら、きっと本では見つけられない発見や気付きがあるはずです。思わぬ習慣や方法が見つかって、異文化理解が進み、話しが弾むこと間違いなし。機会があったら、是非、クッキングクラスにチャレンジしてみてください! 日本料理はスシにテンプラだけじゃないということも分かってもらえたら、嬉しいですね。